専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

胃静脈瘤の治療・BRTO(3)

2022.01.31
カテゴリー: 消化器内科

前回はBRTOの適応と廣田分類を紹介しました。

 

廣田分類のGrade1もしくは2であればBRTOの成功率が高いのですが、Grade3,4はそのままじゃ厳しい。Grade5はBRTO単独では無理という感じです。

 

ところが、Grade3と4は頻度が50%近くあることが分かっていますので、これを何とかするテクニックが必要です。今回はそれを紹介します。具体的には以下の4つがあります。

 

・Stepwise injection

・Downgrade technique

・選択的側副排血路塞栓

・Dual balloon occlusion

 

Stepwise injection

側副路を閉塞させるために、BRTOで用いられる塞栓物質であるオルダミンを少量・分割して注入します。こうすることで側副路が塞栓されます。

Downgrade technique

バルーンカテーテルを側副路を越えて静脈瘤に近づける方法

選択的側副排血路塞栓

側副路にマイクロカテーテルを進めて、コイルやエタノール、50%ブドウ糖液などで側副路をつぶす方法

Dual balloon technique

2本のバルーンカテーテルを使用して側副路の血流を遮断しておく方法。

このようなテクニックを使って、閉塞したバルーンの所から静脈瘤までの1本道を作らないとBRTOは成功しませんが、これができてしまえば、あとは塞栓物質の注入となります。

(編集長)

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