専門研修ブログ
茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。
腎臓内科の専門研修
今回は腎臓内科の専門研修についての紹介です。
当院は日本腎臓学会認定の研修施設です。内容としては、腎炎やネフローゼ、急性腎不全はもちろんのこと、慢性腎不全の治療選択(血液透析、腹膜透析)、透析患者のアクセス(シャント)トラブルや、他科に入院中の透析患者の合併症も含めて、多くの症例に触れることで幅広い経験を積むことができます。
さらに当院の大きな特徴が2つあります。
1つは、当院は茨城県立こども病院と隣接しており、総合周産期母子医療センターがあります。このため腎炎合併妊娠や透析患者さんの妊娠などの、普通の施設では、まずお目にかかれないような症例が経験可能です。腎生検や透析導入症例も多く、多彩な患者を経験できます。
2つ目は、透析のアクセストラブル症例の多さです。残念ながら透析患者さんのアクセストラブルは避けられませんが、当院では、2019年度は手術が年間325件、PTAが366件と、水戸地区だけでなく、かなり遠方からも症例を紹介いただき、対応しています。かなり難渋する症例も含まれるのですが、ほとんどを腎臓内科のみで対応しており、腎臓内科医なのに、朝から晩まで手術室かカテ室で過ごす日があるほどです。
ここで、ちょっと考えてみてください。
あなたが腎臓内科の専門研修を受ける時、まだ十分な専門知識のない時期に、症例数だけ多い病院で研修しても、診療に深みがでません。一方、質は高いけれど、症例の偏りがある病院で研修しても診療に幅がでません。数の点でも、質の点でも腎臓内科領域の症例をバランスよく、そして多くの症例を経験できるのが当院の特徴と自負しています。
当院では内科専門医プログラムを終えて、腎臓内科のサブスペシャルティ研修へと、腎臓専門医取得までシームレスな研修環境を提供できます。他にも透析専門医や高血圧専門医、アフェレーシス専門医などを取得することが可能です。
現在は、腎臓内科を志望している専攻医が2名在籍しており、女性医師も多くいます。家庭やプライベートとのバランスも整えながら日々研修に励むことができます。症例に困ることもなく、数と質を担保された当院であなたも内科専門研修、そして腎臓専門医の取得を目指してください。
(編集長)
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◆【初期研修医向け】eレジフェアONLINE Week2021に出展します!
6月14日(月)から開催される初期研修医向けeレジフェア 専門・後期研修病院合同説明会に当院も出展します。水戸済生会の内科専門研修プログラムについて、現在研修中の専攻医らがあなたの質問にお答えします!是非ご参加ください!!
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直接研修医からホントのところを聞いてみませんか?
6月1日~6月30日まで開催します!
◆10分で分かります!
1月に開催された「レジナビFairオンライン2021 ~専門研修(内科)プログラム~」 での説明動画を、水戸済生会YouTubeチャンネルでご覧いただけます!
水戸済生会の内科専門研修の特徴が10分で分かります。特に、消化器内科・循環器内科・腎臓内科を志望しているあなたは、ぜひご覧ください!
今回は循環器内科の専門研修についての紹介です。
もしあなたが、循環器内科に関心があって
・PCIをできるようになりたい
・PCIだけでなく、アブレーションもやってみたい
・PCIはもちろん、TAVIもMitraclipもやってみたい
・PADやAortabなど、カテーテル治療は何でもやってみたい
と考えているなら、この先を読む価値があります。さらに、できれば医局に入らずに循環器専門医資格を取りたいと思っているなら、なおさらこの先を読んでください。
ご存じの通り循環器領域はデバイスの進歩が目覚ましく、治療戦略が次々にアップデートされています。それだけやりがいのある領域ですが、水戸済生会の循環器内科は「地域完結」を一つのキーワードに循環器領域の大部分の診療をカバーしています。
水戸済生会は、PCIではもともと県内で有数の施設でしたが、さらにカテーテルアブレーションやICD、CRTにも早くから取り組んでおり、今ではアブレーションも県内有数の症例数となっています。また近年循環器内科医が関わることの多いPADに対するEVTは県内トップです。さらに心外との連携が密で、大動脈瘤や大動脈解離へのステントグラフトや大動脈弁狭窄症に対するTAVIも順調に症例数を伸ばしています。そして現在はMitraclipの導入に向けて準備中です。
新しいデバイスは症例数の多い施設から導入されることが多いので、あなたが専門研修施設を選ぶ時は当然考慮すべきポイントです。さらに最近では、新しいデバイスの術者になるための要件として、ほとんどの場合で循環器専門医資格が必要になっています。循環器専門医を取得したうえで、他の循環器領域の資格であるCVIT専門医や不整脈専門医などを取得するシステムになっています。つまり、循環器専門医を持っていないと、いくら経験や技術はあっても、その次の資格が取得できないようになっているのです。
あなたが循環器内科を考えているなら、最初にすべきことは内科専門医を最速で取得し、最短で循環器専門医資格を得ることです。
そして、そんな時に当院は有利です。
上述の通り当院は症例数も多く、異動することなく1つの施設で専門医取得のための症例が全部経験できるのです。そして専門医資格を取得後も、PCIを始めとした各種の施設認定を受けているため、循環器領域の各種の資格取得もスムーズです。しかも、大学の医局とは関係なく専門医資格を取得できるのが当院の強みです。
当院の内科専門医プログラムから循環器領域をじっくりと腰を据えて、技術の取得と経験症例数の確保に専念できる環境ですので、あなたも当院での内科専門医プログラムから循環専門医取得を目指してください。
(編集長)
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◆【初期研修医向け】eレジフェアONLINE Week2021に出展します!
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今回は消化器内科の専門研修について紹介します。
専攻医は2名が当院の内科専門研修プログラムで消化器内科を志望しており、残る1名が千葉大学の内科専門研修プログラムからのローテーションで来てくれています。
どの病院でも、消化器内科はとても忙しい診療科ですが、水戸済生会の消化器内科は以下のような特徴があります。
① 高いQOL
チーム制を実効性のある形で導入しているので、仕事の時はみっちり仕事。休みの日は、完全オフ。仕事と趣味を両立できます。それを実現するために、上下の隔たりなく仲間として全員で力を合わせて診療しています。
② 幅広い治療手技
内視鏡治療は当然のこと、当院ではエコー下穿刺治療、血管内治療もすべて自科で行います。食道静脈瘤に対するBRTOや憩室出血や腹腔内出血も血管内治療グループと共に治療にあたりますので、消化器内科がカバーすべきほぼすべての治療手技+αを習得できます。
③ 高難度治療
EUS下穿刺治療、胆道鏡(SpyGlass)を積極的に行っており、さらに小腸内視鏡も導入されました。これからの内視鏡医に求められる新しい治療技術も身に着けられます。また、外科との合同手術(LECS)も導入し、協力して治療を行っています。
④ IBD(炎症性腸疾患)診療
IBD診療も積極的に行っております。典型的初発症例の寛解導入は当然ながら、ステロイド抵抗例などの難治例、外科治療を考慮すべき重症例まで対応しています。IBDの基本治療薬である5-ASA製剤の使い分けはもちろん、栄養療法、血球除去療法、免疫抑制剤、生物学的製剤など、ありとあらゆる医療リソースを用いたIBDの幅広い治療戦略を学ぶことができます。
(編集長)
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◆10分で分かります!
1月に開催された「レジナビFairオンライン2021 ~専門研修(内科)プログラム~」 での説明動画を、水戸済生会YouTubeチャンネルでご覧いただけます!
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【循環器】大腿穿刺のトラブル その10(TAEに用いる塞栓材)
穿刺部のトラブルで、分枝からの出血を来した際には、カテーテル動脈塞栓術(TAE)が非常に有効です。一般的にTAEに用いられる塞栓物質は以下のように分類されます。
【固形塞栓物質】
・一時塞栓物質
短期塞栓物質 自己凝血塊、DSM
長期塞栓物質 ゼラチンスポンジ (セレスキュ―® ジェルパート®)
・永久塞栓物質
金属コイル フリーコイル、離脱式コイル
塞栓用プラグ (Amplatz Vascular Plague®)
PVA [Polyvinyl Alochol] (ディーシービーズ®)
Plastic microsphere (エンボスフィア®、ヘパスフィア®)
【液体塞栓物質】
エタノール
EO[Ethanolamine oleate] オルダミン®
NBCA [N-butyl-cyanoacrylate] ヒストアクリル®
穿刺部関連の出血では、通常1か所からの出血ですので、出血点までマイクロカテーテルを進めてコイルを用いて塞栓術を行います。どうしても出血点に到達できない、またはバイタルが不安定で時間を掛けられない時には液状塞栓物質であるNBCAを用いることがあります。
(Angiologist)
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◆10分で分かります!
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水戸済生会の内科専門研修の特徴が10分で分かります。特に、消化器内科・循環器内科・腎臓内科を志望しているあなたは、ぜひご覧ください!
【循環器】大腿穿刺のトラブル その9(コイル塞栓術)
前回までは、穿刺部にできた仮性動脈瘤への対処について紹介してきました。
しかし穿刺の際は、近くを走る分枝を損傷してしまうことで、巨大な血腫を作ることもあります。
この場合は一般的に出血点が同定しにくく、かつ圧迫止血を行いにくいので前回まで紹介してきた方法では止血困難です。こんな時は、カテーテル動脈塞栓術(TAE)が威力を発揮します。
TAEは、コイルなどのいろいろな塞栓物質を使って止血をする技術ですが、一般的には放射線科医が行っている施設が多いかもしれません。しかし水戸済生会では、IVR専門医資格を持った循環器内科医が2名いるので、ほとんどのTAEは対応可能なのが大きな強みです。
次回からTAEについてもう少し詳しく紹介します。
(Angiologist)
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