臨床研修ブログ
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水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
ちょっと想像してみてください・・・
研修医になって、もう10か月目です。
あと数か月すれば、新しい研修医も入ってきます。たまに指導医に注意されることはありますが、仕事の段取りもスムーズにできるようになりました。ER当直も、最初のようには緊張しなくなり、とりあえず体は動くようになったので、ちょっとだけ自信も出てきた感じです。医学生のあなたも、来年の今頃はきっとこんな状況になっているはず。
でも、ちょっと想像してみてください。
もし、あなたがER当直をしている時に多発外傷患者が搬送されて来たら・・・。
しかも3人同時に搬送されて来たら・・・。
上級医が来るまでのわずかな間とはいえ、患者さんを目の前にして、何から手を付けたらよいのか、最初に何をすべきなのか、あなたは準備が出来ていますか?
こんな時に役に立つのがJATECです。JATECはJapan Advanced Trauma Evaluation and Careのことで外傷患者への初期対応を定めた、言ってみればACLSの外傷版です。
もしあなたがJATECを知っていれば、当直中に重傷多発外傷患者が搬送されて来ても、慌てることなく初期評価・初期対応が出来ます。少なくとも外科医や上級医が来てくれるまでの場をつなぐことがあなたにもできるようになります。研修医になって、最初の外傷患者に遭遇した時から、役立つことを実感できるでしょう。
ただしJATECは受講の機会が少なかったり、費用も高いなど、あなたが受講するには少々ハードルが高いのが実情です。でも、水戸済生会ではコロナ前まで医学生のあなたにもJATECのエッセンスを学んでいただくセミナーを開催していました。それが水戸医学生セミナーです。
水戸医学生セミナーとは、水戸済生会総合病院とお隣の水戸協同病院との共催で、2010年から新型コロナ流行前の2020年までの10年間に計20回を開催した医学生向けのイベントです。全国から医学生が参加し、さらに参加した医学生が水戸済生会総合病院や水戸協同病院の初期研修医となってくれた人も多くいました。
コロナの影響でいったん中断していたのですが、2025年3月に水戸済生会総合病院単独で第23回目として復活させ、同年7月には水戸済生会総合病院と水戸協同病院の共催で第24回を開催しました。いずれも応募開始から1週間もたたずに定員に達し、さらに参加者から高評価をいただきました。
そしてこの度、第25回水戸医学生セミナーを開催することにしました。冒頭に紹介したJATECのエッセンスを学べる水戸医学生セミナーの募集を年明け早々に開始します。
救急に興味があるあなたにはもちろん、何でもできるようになりたいあなたも、救急は正直怖いと思っているあなたにも必ず役立つ内容です。
年が明けたらご案内できますので、このブログのフォローをお願いします!
(編集長)

第24回医学生セミナーでの一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆病院見学に来ませんか?
当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?どんな生活を送っているのか?
あなたの目で確かめてみてください!
病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。
なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、
下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。
↓
胸部外傷の時は「TAFな3X」
年末にER当番をしていたら、バイクの単独事故の患者さんが搬送されてきました。橈骨動脈は蝕知できるけど、脈が速く、皮膚は冷たくしっとりしていて、意識もイマイチです。何より呼吸がおかしいことに、あなたも一目見て分かりました。聴診すると胸部で呼吸音に左右差があります。そのうちに橈骨動脈も触れなくなってきました。
何が起こったのでしょう?
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今回は胸部外傷の患者に遭遇した時の対応についてです。外傷患者でもABCDEが基本となりますが、B(Breathing & Breast)の評価には「呼吸・頸部の評価と致命的な胸部外傷の処置」が含まれます。
モニターで酸素飽和度や呼吸回数の変化に注意を払いながら、胸部では
・外傷性出血は?
・胸郭挙上は?
・左右差は無いか?
・奇異呼吸は?
・呼吸音の左右差は?
・胸郭の動揺は?
・圧痛は?
・皮下気腫は?
・頸静脈の怒張は?
・呼吸補助筋の使用は?
・気管の偏位は?
これらを素早く評価して、すぐに処置をしないと致命的な疾患を見逃さないようにします。致命的な胸部外傷を疑う状況では「TAFな3X」が役立ちます。
TAFな3X(タフなスリーエックス)とは、
T:Tamponade Cardiac 心タンポナーデ
A:Air way obstruction 気道閉塞
F:Flail chest フレイルチェスト
X:Open pneumothorax 開放性気胸
X:Tension pneumothorax 緊張性気胸
X:Massive hemothorax 大量血胸
これらはABCの異常がオーバーラップしているので生命に直結してきます。ERで行う処置は、気道確保、人工呼吸、陽圧換気、胸腔ドレナージですが、複数を併発していることもあるので、繰り返しの評価も重要になります。
冒頭の症例は、緊張性気胸を起こしていたため血圧低下を来していましたが、ドレナージで改善できた症例です。外傷患者では素早い評価と対応が重要です。
(編集長)

水戸医学生セミナーでの一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
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「令和7年度修学生の集い」開催報告
茨城県では地域枠や修学生を対象に、毎年12月に「修学生の集い」というイベントを開催していますが、先日水戸で開催されました。
この「修学生の集い」は、医学生と研修医や専攻医、そして県内の研修病院の院長や研修担当の先生達も参加して、医学生の企画や研修医らが経験して印象に残った症例発表を行ったり、交流会で情報交換を行うものです。医学生にとっては、同じ地域枠や修学生の先輩から直接話を聞いて、初期研修や専門研修のイメージを持てる場になっていると思います。
症例発表は、自分が経験して印象に残った症例だったり、学会発表のデビューで使った症例だったり、いろいろありましたが、どれも勉強になるものばかりでした。今回も当院から5名の研修医たちが症例発表を行いましたが、その中でJ2のオバタリアン先生が優秀賞をいただきました♪

表彰を受けたオバタリアン先生(左側)
その後の交流会には多数の医学生や研修医が参加してくれて、学年や大学をこえて情報交換をしていました。編集長も参加しましたが、多くの医学生らともお話することができました。病院から離れた場で、リラックスしながらお話しできるのはイイですね。毎年12月に開催予定ですので、来年も楽しみにしています。

こちらも発表を終えた二人
(編集長)
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https://recruit-mito-saisei.jp/entry
胸部X線で見落としやすい場所
先日開催した井上純人先生による「呼吸器専門医と読む胸部X線写真」からのシェアです。
あなたも聞いたことがあるかもしれませんが、胸部レントゲンでは特に見落としやすい部位があります。
それは下図のところ。

これらの部位は左右差を見たり、以前のレントゲン写真があれば比べてみたりと、目を皿のようにして、しつこく見ていく必要があります。
ここで問題を一つ。
前回(2025年12月11日)の記事に載せた写真は、井上先生からのクイズの中の一つですが、異常陰影はどこにあるか考えてみて下さい。

あなたは分かりましたか?
正解はこちらです。

この症例は肺がんだったそうです。見落としやすい場所を頭に入れて、注意深く胸部X線を見ていきましょう。
(編集長)
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入院させるか? 外来でみるか?
80歳台の男性が外来にやって来ました。主訴は両下肢の浮腫と労作時息切れです。診察室にはご家族と一緒に、杖を使いながらも、自分の足で歩いて入って来ました。
聞けば、1か月前から浮腫に気づいていたけど徐々に増悪。それに合わせて息切れも出現。最近は就寝中に咳も出るようになってきたと。高血圧のため長年かかりつけで降圧剤を処方されていて、腎臓が悪くなってきたとかかりつけ医に言われているようでした。幸い食欲はあって、屋内ADLは自立していますが、家族の話では、診断はされていないものの、認知症の症状もありそう。
心電図は心房細動、胸部レントゲンでは両側に胸水と軽度の肺うっ血を認めました。寒いこの時期によく遭遇する高齢者の心不全症例です。
あなただったら、この患者さんを入院させますか?
通常ならば、心不全が悪化したらやばいので、入院して利尿剤の静注とか点滴をしたくなるかもしれません。でも、ここで考える必要があるポイントは、「入院することのメリットとデメリット」です。
入院することのメリットは何でしょうか?
速やかの症状改善が得られる、不整脈を監視できる、悪くなった時に挿管などすぐに対応できる、といったことでしょうか。
では入院することのデメリットは?
せん妄の出現とかADLの低下、入院期間の延長などです。特に高齢者ではせん妄により認知機能が損なわれ、結果的に死亡率が上昇することが分かっています。
家族は「入院させてもらえれば安心」と良く口にするのですが、高齢者ほど入院が危ないということを繰り返し伝えていく努力が必要です。
編集長であれば、心不全患者でも①食事がとれている、②ある程度動ける(自宅のトイレに行ける)、③家族の協力がある(家族が通院に付き添える、独居ではない)、という3つの条件を満たしていれば外来でのコントロールを行います。
その際には、入院することのデメリットをお伝えしつつ、外来加療が困難(つまり、食事がとれない、自宅のトイレにも行けないくらい症状が悪い、家族の協力が得られない)のときは入院に切り替える旨も説明して、外来加療としています。
高齢の患者さんほど、入院してから廃用が一気に進んでADLの低下をきたしたり、入院したその日の夜からせん妄が急速に進むことがあります。我々は日常臨床で良く遭遇するので驚きませんが、ご家族はびっくりしてしまいます。特に高齢の患者さんであれば、最初の診察の時から、入院させることのデメリットについてもご家族に良く伝えておくことが重要です。
(編集長)

ERで(ちょっと慌てています)
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RUSH exam
昨年J1だった時にT.N先生が書いてくれた記事ですが、とても良くまとまっていて、勉強になる記事なので再度掲載しました。ぜひご覧ください。
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(T.N)

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【開催報告】第39回茨城県央レジデントセミナー
12月11日に39回目となる県央レジデントセミナーが開催されました。
このセミナーは水戸地区の4つの研修病院(水戸済生会総合病院、水戸協同病院、ひたちなか総合病院、水戸医療センター)の研修医が集まって、研修医同士の勉強や交流を目的に年に2回のペースで開催しているものです。
今回はひたちなか総合病院を会場にハイブリッド開催としましたが、4つの病院から、50名を超える研修医らが会場に足を運んでくれました。
前半の「鑑別診断道場」のパートでは、水戸協同病院と水戸済生会総合病院からの症例提示があり、後半のレジデントセミナーのパートでは順天堂大学の藤川裕恭先生から「研修医のPatient care ownership」というタイトルで講演していただきました。
今回は水戸協同病院から急性腹症の症例、当院からはショックの症例提示でしたが、また別の機会で紹介しようと思います。藤川先生の講演は、医学教育の視点のお話でしたが、Patient care ownership(あえて訳すと「主治医力」だそうです)という概念があることを初めて知りましたし、すごくうなずける内容でした。
研修医目線で、普段の診療のレベルアップを目指す県央レジデントセミナーは今後も続きます。次回は来年6月に水戸協同病院を会場に開催予定です♪
(編集長)

水戸済生会からのプレゼン中
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
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【今年も開催】呼吸器内科専門医と読む胸部X線写真
残念ながら水戸済生会には、常勤の呼吸器内科専門医がいません。でも、市中肺炎や高齢者の誤嚥性肺炎など、コモンな呼吸器感染症やCOPDの患者さんを診ない訳にはいきません。実際のところ、総合内科をはじめ、内科の各診療科でそういった患者さんを担当しています。
ただ、決して自信をもって呼吸器疾患の診療を行っている訳ではないので、2021年度から呼吸器専門医の井上純人(いのうえすみと)先生を講師に迎えて、Zoomレクチャーを開催するようになりました。
井上純人先生は山形大学の第一内科講師、附属病院教授で、編集長と大学の同級生です。山形大学では、ベストティーチャー賞を複数回受賞して、今では殿堂入りを果たしています。医学部学生はもちろんですが、学内では知らない人はいないほど教え上手で、とても面倒見のいい先生です。
今回は、毎年恒例の「呼吸器専門医と読む胸部X線写真」。毎日見る胸部レントゲンの読み方を、基本に戻って、丁寧に教えてもらいました。これで明日から、何となく見ていた胸部レントゲンが、すっきり見えるようになるはずです!
そして、レクチャーの最後にレントゲン読影の問題をみんなで回答していくのですが、毎回のことながら、研修医部屋では盛り上がります。全然わからなかった研修医もいれば、自信たっぷりの得意げな研修医もいて、見ていて飽きません(笑)。レクチャーを聞いた後で、改めて順番に読むこと、見落としやすい場所を把握しておくことの重要性を認識したようです。
今年度中にもう1回はZoomでのレクチャーを予定しています。もし、あなたも興味があるなら参加することができますので、ぜひご連絡ください!
(編集長)

クイズ出題中の井上先生
(レントゲンの異常所見が分かりますか?)
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髄膜炎のマネジメント・・・おまけ
前回は松永先生の感染症カンファから髄膜炎のマネジメントを紹介しましたが、今回は髄膜炎の身体所見についての確認です。
髄膜炎は、頭痛だけでなく、何となく反応が鈍いといった程度の意識障害だったり、けいれん、神経巣症状も来します。大事なのは、髄膜炎を疑って、かつ迅速に診断して、速やかに治療を開始することです。
さて、ここで質問です。髄膜炎の時に見られる身体所見を挙げて下さい。
↓
↓
↓
項部硬直だけしか思いつかなかったあなたはラッキーです。必ず続きを読んでくださいね。
項部硬直以外にも、
Brudzinski徴候
Kernig徴候
Jolt accentuation
Neck flexion test
などがあります。
それぞれのやり方と、どうなったら陽性と判定するかは必ずネットで調べておいてください。
ここでは、松永先生が強調していたそれぞれの感度と特異度について紹介します。
【項部硬直】 感度 30% 特異度68%
【Brudzinski徴候】 感度5% 特異度95%
【Kernig徴候】 感度 5% 特異度95%
【Jolt accentuation】 感度 97% 特異度60%
【Neck flextion test】感度 81% 特異度39%
こうしてみると、感度と特異度が結構違っているのが分かります。髄膜炎は、身体所見で確定診断する疾患というよりも、見逃してはいけない疾患ですから、特異度よりも、感度が重要になります。感度が高いということは、陰性所見に意味があり、陰性ならば除外可能を意味します。
上記の感度・特異度を見てみると、Jolt accentuationやNeck flextion testが陰性なら除外可能です。
もしJoltが陽性なら、もっと特異度の高い、項部硬直やBrudzinski徴候、Kernig徴候をさっと確認し、髄液検査をためらわないことです。
(編集長)

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髄膜炎のマネジメント
松永先生の感染症レクチャーからです。テーマは「感染症Emergency」でしたが、取り上げられた9つの疾患の中から、今回は髄膜炎を紹介します。
髄膜炎を疑ったときは、一刻も早く治療を開始することが肝心です。まずは、マネジメントの全体像を把握しておきましょう。

Empirical治療として、培養結果を待たずに年齢などを考慮して原因微生物を想定し、抗菌薬の投与を開始します(下表参照)。

ここで注意点は、髄膜炎の治療では「髄膜炎用量」で抗菌薬を投与する必要があります。血液脳関門(BBB)を通過して、十分な濃度に達する用量として設定されています。

さらに、抗菌薬に加えてステロイド投与も行われます。具体的には、
デキサメサゾン0.15㎎/㎏(体重60~70㎏の人なら10㎎と覚えておくと便利です)
もちろん髄液や血液培養の結果が判明したら、適切な抗菌薬への変更も検討します。仮に、髄膜炎でなかったとしてもその時は抗菌薬の投与をやめればいいだけの話ですから、タイミングを逃さずに対応できるように普段から意識しておきましょう。
(編集長)
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