臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
医師の資質
私に研修医の先生がついてくれた時に必ずする質問があります。
「’良い医者’に求められる資質、1つだけ挙げるとすれば何か?」
これには、皆さん色々な考えがあることと思います。技術、能力、センス、恐れない心、努力、知識などなど色々な回答がありました。
僕は”責任感”こそが最も大切であると考えています。
責任感があれば、
患者さんの要望や希望に応えられるように努力するだろうし、
目の前の患者さんのために勉強したり技術を磨いたり、
仮にミスがあっても真摯な対応をすることができる。
責任感がすべての根源になっているのではないか、と考えています。
当院では毎週木曜日の8時から内科外科カンファレンスが行われています。基本的には内科から外科に手術につながる症例のプレゼンテーションを行い、方針を検討する形です。このカンファでよく外科の先生が言う言葉で、内科医としてシビレル言葉があります。
「内科の先生がそこまでやってダメなら、あとはコッチ(外科)でやります」
このフレーズを外科から聞いたとき自分たちが一生懸命患者さんに尽くしてきてくれたこと、自分たちが十分に内科的治療をし尽くしたことを理解してもらえたとうれしくなるのと同時に「ここまで来たらあとは俺たちが何とかするぞ」という外科の心意気に感動します。
私も内科医として自分の仕事にプライドを持っていますが、やはり内科の限界があります。その時には外科の力を借りるしかありません。(時として、やっぱり外科はかっこいいなと感じることもなくはないです)もちろん、内科が外科の術後の偶発症に対して治療協力をすることもあります。(我々も内視鏡医としてできることはたくさんありますからね!)
内科にとっても、外科にとっても自分たちが知力を尽くして戦った後の後ろ盾になってくれる強力な存在があることで、より複雑でリスクの高い患者さんの治療へも立ち向かっていくことができます。私は当院の外科の先生を心から尊敬していますし、頼りにしています。
目の前の患者さんがどんなに大変な状況になっても、この患者さんのために自分は何ができるのか、と責任感をもってともに考えて行動してくれる仲間はなんと心強い存在でしょうか。すべての医師にちゃんと責任感があれば、患者さんの押し付け合いなんてならないですからね。
(Nao)
内科外科カンファの一コマ
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高齢者の食欲不振
今回はJ1で総合内科をローテー中のE.Tが記事を書いてくれました。よく遭遇する問題の鑑別のヒントです。
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誤嚥性肺炎で入院された患者さん。抗菌薬の治療で熱も下がって呼吸状態も良くなってきて、よし退院だと思っていたら、なんだかご飯を全然食べてくれなくて困り果ててしまいました…。
なにか介入できる原因はないか?食欲低下や体重減少を鑑別する時に使えるゴロを紹介します!
それが、MEALS ON WHEELS
(車輪の上に乗った食事、いわゆる配食サービスの意味です)
M:Medication 薬剤
E:Emotional 特にうつ病
A:Alcoholism, Abuse, Anorexia アルコール依存、拒食症
L:Late life paranoia 老年期妄想
S:Swallowing problems 嚥下障害
O:Oral Problems 義歯が合っていない、虫歯、口内炎
N:Nosocomial infections, No money 院内感染、金欠
W:Wandering 認知症など行動異常
H:hypothyroidism, Hyperglycemia 甲状腺機能低下症、高血糖
E:Enteral problems: 吸収障害など
E:Eating problems 自分で食べられない
L:Low salt, Low cholesterol カロリー不足など
S:Stones, Shopping problems, Social Problems, isolation 買物、社会的問題、孤独
これで原因を鑑別してみてください!
ちなみに、薬で食欲増やしてください!と言われたら、なかなか厳しいですが、、、食欲増やすと言われている薬はこちら↓↓↓
・副腎皮質ステロイド
・抗精神病薬(オランザピンなど)
・ヒスタミン受容体(H1受容体)拮抗薬(ザイザル、アレロック、ペリアクチンなど)
よければ参考にしてみてください!
(E.T)
このカルテ書き終えればちょっと休憩♪
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糖尿病のお薬・・・・インスリン
シリーズで紹介してきた糖尿病のお薬ですが、今回のインスリンで最後になります。
インスリンというと、種類も多くて良く分からない、処方する時に何本処方するとか針はどうするのかが良く分からない、などと苦手意識をもつ人が多いのですが、今回は最低限の知識だけに絞って紹介します。
【機序】
血中のブドウ糖を肝臓や脂肪細動、骨格筋などの細胞内に取り込ませることで血糖値を低下させます。
【特徴】
1型糖尿病では必須の薬剤であることはご存じのとおりですが、血糖コントロールが悪い人だけでなく、肝不全や腎不全(透析)、重症感染症の患者さんに用います。また妊婦さんの糖尿病でもインスリンが必須です。
【禁忌】
特別なものはありません。
【副作用】
「インスリンの副作用はなに?」と質問すると多くの研修医が「低血糖」、「低カリウム血症」と答えてくれます。もちろんこれは正解ですが、これに加えて、「体重増加」もぜひ覚えておいてください。
インスリンは血糖を肝臓や脂肪細胞などに取り込ませるだけでなく、脂肪の分解を抑制する作用もあるため、体重増加につながります。入院中など急性期にインスリンでコントロールするのは問題ありませんが、外来での管理の時はできるだけインスリンを増やさない工夫が求められます。
また、経口糖尿病薬を使ってもコントロールが悪い時にインスリンに切り替える方法もありますが、治療開始早期にインスリンを導入し、コントロールを付けてから経口薬に切り替える方法もあります。患者さんにどのような方針なのかを良く説明しておくことが大事です。
インスリン製剤の選択や具体的な使い方は、いろいろあるので編集長は上手く紹介できません。でも大事なことは、その患者さんの生活スタイルに合わせてアドヒアランスを向上させるように工夫することです。糖尿病の先生はいろいろな手を知っているので、困ったときは相談すると良いと思います。
シリーズの最初でも述べたように、どの診療科に行っても糖尿病の患者さんがいます。手術や検査の時に食事を止める場合は一緒に糖尿病薬の中止や減量を指示しないといけません。苦手意識を持たずに、ぜひ覚えてください。
(編集長)
次の救急車が来るまでに準備!
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【お知らせ】病院見学の受付を再開します
新型コロナの新規感染者も減少し、茨城県では9月19日で非常事態宣言が解除されました。
今まで医学生の病院見学を受け入れを中止していましたが、宣言解除を受けて、病院見学の受付を再開することとします。
もちろん、新規の感染者が減ったとはいえ油断はできませんが、当院としては一度は病院見学にお越しいただき、研修医たちから直接ホントのところを聞き出していただきたいと考えています。
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あなたのお申し込みをお待ちしています!
(編集長)
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糖尿病のお薬・・・・SGLT2阻害薬
今回はSGLT2阻害薬です。
ご存じの通り、SGLT2阻害薬は今一番ホットな話題で、その理由は糖尿病薬としてではなく、心血管イベントを低下させる循環器病薬、腎保護作用を有する腎保護薬としての有用性を示すデータが出てきたからです。これからもしばらく話題を提供してくれるでしょう。
今回は、循環器領域のことはあえて触れず、基本に戻って糖尿病薬としての役割を整理しておきます。
【機序】
・腎臓で糖を再吸収させるSGLT2の働きを阻害することで、尿糖排泄を促進させます。
【特徴】
・インスリンとは独立して作用を示す。
・1型、2型糖尿病どちらにも適応あり
・体重減少や血圧低下が見られる
・腎保護作用がある
・心血管イベントを抑制する
【禁忌】
・重症感染症、術後などは使用しません
【副作用】
・尿路・性器感染症
・脱水・口喝
・DKA
・皮疹 など
DPP4阻害薬と並んで、現在多く処方されている糖尿病薬ですが、エネルギーを尿に排泄するので、高齢者では低栄養やサルコペニアを悪化させる可能性があり、症例を選ぶ必要があります。
腎機能低下例では効果が減弱するので良い適応ではありません。また透析例では使用しません。尿路感染症はADLの良い人ではそれほど経験しませんが、編集長は、おむつを使用するような高齢者には避けています。
最も向くのは、比較的若年で、腎機能に問題なくて肥満や脂肪肝のあるような人に良いと思います。
(編集長)
研修医部屋での一コマ
昨年(2020年)撮影したものです♪
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糖尿病のお薬・・・・αグルコシダーゼ阻害薬(αGI)
今回から糖吸収・排泄調整系の薬剤を紹介します。
このクラスに分類されるのは、αグルコシダーゼ阻害薬(αGI)とSGLT2阻害薬ですが、今回はαGIについてです。
【機序】
・小腸において二糖類からブドウ糖への分解を阻害し、糖の吸収を遅らせることで食後の急激な血糖上昇を抑えます。
【特徴】
・二糖類が未消化のまま大腸に行き、それが大腸の細菌叢により発酵されてガスが発生する。この結果、おならや腹部膨満感などの副作用があります。
・体重が増加しにくい。
【禁忌】
・重症感染症、術後などは使用しません
【副作用】
・重篤な肝機能障害
・開腹手術歴がある人、高齢者では腸閉塞に注意
空腹時の血糖はそれほど高くないけど、食後高血糖があるような、比較的軽症の糖尿病患者さんに向きます。しかし中等症以上の糖尿病では他剤との併用薬という位置づけになります。毎食前に服用する必要があるので、その点で向かない患者さんもいます。
もしαGIを服用中の患者さんが低血糖を起こした場合は、ブドウ糖を服用させないと速やかに血糖が改善しないので注意が必要です。
(編集長)
もちろん仕事の話です・・・
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象の背中・・・告知の難しさ
まだまだ若手な自分ですが、今よりもうちょっと若かった何年か前の頃の話です。
末期のすい臓がんの患者さんを入院させ何度かICに望みましたが、本人も家族も既に治療困難な状況であることに理解を示してくれず、病院に対しても無理難題を要求してくるような状況になりました。イライラしてスタッフステーションで愚痴をこぼしていたところ、ある看護師が「象の背中」というアニメを紹介してくれました。
誤解を招く表現になってしまいますが、医者ってある意味、神様のような側面があることは事実だと思います。ただ、神は神でも癌告知を受ける患者さんにとっては死神なんだ。自分はこの患者さんにとって、今まで大事にしてきた家族、生活、仕事、趣味があって、自分はそれらとのお別れが来ることを伝える死神なんだな。
オスキーで習ったとおり、ちゃんとPHSの電源は切るか誰かに預けて用意周到に癌告知に向き合っていましたが、告知することや患者さんの死に慣れてくると、自分が期待しているような素直な反応をしてくれない患者さんの心に寄り添うということができなくなっていたことに気付きました。
そこから、患者さんの心に本当に寄り添うICが始まったと思います。まだまだ未熟なので、すぐその気持ちを忘れてしまうため、重いICの前には象の背中をみて、心を落ち着けてICに望んでいます。
(Nao)
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糖尿病のお薬・・・・GLP1受容体作動薬
今回はGLP1受容体作動薬についてです。
GLP1作動薬は注射薬として登場しましたが、2020年になって内服薬も発売されて選択肢が増えました。
【機序】
・インスリン分泌を促進する消化管ホルモン(インクレチン)の一つであるGLP1のアミノ酸配列を変化させて、DPP4で分解されにくくした薬剤。
【特徴】
DPP4阻害薬同様に、
・体重増加を来しにくい。
・空腹時に低血糖を来しにくい(GLP1は腸管に食べ物が入る刺激で分泌され、空腹時は分泌されない)。
さらに、
・長時間分解されなくても低血糖を起こさないので週1回投与の注射薬がある。
・当初は注射薬だけでしたが、2020年に経口薬も登場(1日1回服用です)。
【禁忌】
特別なものはありません。腎機能低下例でも使用可能。
【副作用】
・消化器症状:嘔気、胃部不快感、便秘、下痢、腸閉塞
(DPP4阻害薬と同様に、消化管ホルモンの作用を増強し、腸管蠕動や食欲抑制する方向に作用します)
週1回の注射で済むので、アドヒアランスが保てない患者に向きます。例えば高齢者なら、家族や訪問看護師さんが週1回打つだけになるので、コントロールが安定するケースを良く経験します。一方、食欲低下作用があるので、高齢者では脱水や低栄養、サルコペニアや骨量減少など、マイナスの面が出ることがあります。体重の推移に十分注意を払う必要があります。
なお、Webで検索するとダイエット目的のGLP1受容体作動薬の広告が出てきますが、ダイエット目的の使用は薬機法違反になります!!当たり前ですが、やったら捕まります。
(編集長)
今夜は忙しめのER当直
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令和3年度のCPCを開催しました
先日のことですが、院内でCPCが開催されました。
当院では水戸市医師会病棟検討会という地域の先生方にも参加いただく症例検討会を毎月開催しています。その歴史は長く、すでに300回を超えています。その場を利用して、年に数回CPCを開催しています。
コロナの影響で、院外からの参加者は少ないのですが、CPCは初期研修中の必須項目となっており、初期研修医がスライド作りや症例提示を行います。1症例につき臨床側1名、病理側1名という形で、2名の研修医がかかわり、2症例の検討を行いました。
今回は、1例目が術後50年以上経過した先天性心疾患の既往がある症例。もう1例は透析症例でした。
いくら画像診断が進んだとはいえ、丁寧に臨床経過と病理を突き合わせながら振り返る作業はとても大事です。今回も今後の診療に役立つパールを再認識できた症例でした。あなたも剖検に参加するチャンスがあれば、逃さずに自分の目で確認してください(当院では研修医にも剖検に参加してもらっています♪)。
(編集長)
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糖尿病のお薬・・・・DPP4阻害薬
今回はインスリン分泌促進薬の一つである、DPP4阻害薬です。
DPP4阻害薬はSGLT2阻害薬と同様に非常に多くの種類があり、かつ頻用されています。多くの利点がありますが、あわせて弱点も把握しておきましょう。
【機序】
・インスリン分泌を促進する消化管ホルモン(インクレチン)の一つにGLP1があります。このGLP1の分解酵素であるDPP4を選択的に阻害することで、GLP1の作用を増強させます。
【特徴】
・体重増加を来しにくい
・空腹時に低血糖を来しにくい(GLP1は腸管に食べ物が入る刺激で分泌され、空腹時は分泌されない)。
【禁忌】
特別なものはありませんが、同じDPP4阻害薬でも腎排泄や肝排泄など代謝経路が異なるので、腎機能低下や肝機能低下例では減量が必要になります。
【副作用】
・消化器症状:嘔気、胃部不快感、便秘、下痢、腸閉塞
(消化管ホルモンの作用を増強し、腸管蠕動を抑制する方向に作用します)
・膵外副作用:有名なDPP4関連膵炎、水疱性類天疱瘡は覚えておきましょう
DPP4は種類も多く、合剤や週1回だけ服用の薬剤もあります。使いやすい薬剤ですので、自分が処方する薬剤はある程度絞って、排泄経路や副作用は良く把握しておくと良いと思います。編集長は特に高齢者で腎機能が問題になるので、腎機能に影響を受けない薬剤を多く使っています。
(編集長)
看護師さんと議論中!
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