臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
済生会学会2024 in 熊本
済生会は全国に病院や福祉施設がたくさんありますが、臨床研修病院だけでも34病院あります。
そんな済生会では年に1回、総裁である秋篠宮殿下も出席して、済生会学会が開催されています。コロナの影響で中断したものの、昨年から再開されて、今年は熊本での開催となりました。編集長と当院のJ1全員が参加してきました。
この済生会学会にあわせて、全国の済生会病院で初期研修をしている1年目の研修医を対象とした合同セミナーが開催されます。
済生会全体となると初期研修医1年目だけで約270名にもなります。病院ごとではなく、希望診療科中心にグループが作られて、ディスカッションを行いました。
済生会は、現在の初期研修制度が始まった当初から卒後7年目以上の医師を対象とした指導医講習会を精力的に開催して研修医教育に力を入れてきました。また、ほとんどの病院で医学部の学生実習を受け入れています。合同セミナーでは、初期研修1年目がもうすぐ終わり後輩たちを迎えることや、医学生の実習に関わる立場になることから、昨年同様に「教わる側から教える側へ」というテーマで構成されていました。
前半では「理想の医師像」、後半では「より良い研修を行うためには」というお題目でのグループディスカッションで、各病院の違いなどを互いに把握しながらの議論が盛り上がっていました。
ちなみにこの場でのプロダクトは回収されて、毎年データとして蓄積されています。指導医側からすると、ハッとさせられる視点があり、研修医だけでなく指導医にとっても大事なイベントになっています。
(編集長)
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
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ショックの分類・・・・循環血液減少性ショック
前回は心源性ショックについて紹介しました。今回は循環血液減少性ショックです。
循環血液減少性ショック(Hypovolemicshock)は外傷や消化管からの出血や下痢や嘔吐が原因となります。
循環動態のパラメーターは、収縮能がよくても血液がないので心拍出量(CO)や肺動脈楔入圧(PCWP)、肺動脈圧(PA)、右室圧(RVP)、右房圧(RAP)は全て低下します。血圧を維持しようと末梢血管が収縮するので末梢血管抵抗(SVR)が上昇します。末梢への酸素供給が悪化するためSvO2が低下します。
他のショックと比較できるように表にすると、下のようになります。
治療は体液量が減ってしまっているので、とにかく輸血や輸液をする。アルブミンを使うこともあります。出血であれば止血をしないとDICに至ってしまい、救命できなくなります。
良くある間違いは、大量の輸液や輸血を行わないままに、カテコラミンをどんどん増やして対応しようとすることです。もともと心臓に問題がない限り左室の収縮には問題なく、かつ末梢血管が収縮している状態ですから、カテコラミンを増やしても意味はありません。ガンガン輸液できるように2本以上のラインの確保も忘れないようにしましょう。
(編集長)
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ショックの分類・・・・心源性ショック
前回はショックの定義を紹介しました。今回からショックの分類をみていきます。
ショックを理解するには、血行動態を示すパラメーターの動きを理解する必要があります。CO、PCWP、SVRなどと出てくると、苦手に思うかもしれませんが、そう難しくはありません。一度ゆっくり考えてみて下さい。理解してしまえば、何てことありません。
今回は心源性ショック(Cardiogenic shock)を取り上げます。
心源性ショックは、左室の収縮不全のため全身への血液供給が出来なくなったことによるショックです。具体的には広範囲の急性心筋梗塞などで血圧を維持できなくなったとか、心筋梗塞に伴う機械的合併症(乳頭筋断裂による急性の僧帽弁閉鎖不全や心室中隔穿孔など)、心筋炎による収縮低下などです。
心拍出量(CO)が維持できないので、血行動態のパラメーターの動きは、肺動脈楔入圧(PCWP)、肺動脈圧(PA)右室圧(RVP)、右房圧(RAP)が上昇します。血圧を維持しようと末梢血管が収縮するので末梢血管抵抗(SVR)の上昇を来します。また末梢への酸素供給を示す混合静脈血酸素飽和度(SvO2)も低下します。これらの結果として肺うっ血と尿量の低下を
来します。
ちなみにSvO2は全身を回って酸素を受け取る直前の血中酸素飽和度のことで、低い値だと
「それだけ組織で酸素が使われた」、つまり「供給が悪い」ことを意味します。正常値は70~80%です。ScvO2は中心静脈(cv)で採血した場合のものですが、ほぼ同じと考えて構いません。
治療は何とかして心拍出量を増やすことです。ただし体液量は減少していない(むしろ過剰気味)ので、輸液を入れ過ぎないことが他のタイプのショックと異なります。
肺うっ血を来すので、人工呼吸器管理やNPPVが必要になり、薬物療法としてカテコラミン(ドブタミン)で心収縮のサポートをします。
さらに原因疾患により治療が異なりますが、急性心筋梗塞なら迅速にPCIをして再灌流を得たり、心筋梗塞に伴う機械的合併症なら手術的修復を行います。
IABPやImpella、LVAD(Left Ventricular AssistDevice:エルバドとかバドと呼んでいます)など機械的な補助を行う場合もあります。急性心筋炎ではPCPS(VA-ECMO)も用います。
デバイス治療は管理も大変で高額な医療になりますが、タイミングを逃さずにこれらのデバイスを用いることが大事になります。
(編集長)
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ショックの定義
ERでも病棟でもショック状態の患者さんにしばしば遭遇します。先日も病棟で、そろそろ退院という患者さんの具合が悪くなったのですが、J1の先生が速やかに敗血症性ショックと診断して対応して事なきを得ました。
あなたもいろいろな場面で敗血症性ショックとか、心源性ショックとか使っているはずですが、研修医に「ショックの定義は?」と尋ねると意外と答えられません。血圧が低い=ショック と考えている人も多いのですが、これは本当でしょうか?
UpToDateではショックの定義を以下のように記載しています。
Shock is defined as a state of cellular and tissue hypoxia due to reduced oxygen delivery and/or increased oxygen consumption or inadequate oxygen utilization.
This most commonly occurs when there is circulatory failure manifested as hypotension
(ie, reduced tissue perfusion).
Shock is initially reversible, but must be recognized and treated immediately to prevent progression to irreversible organ dysfunction.
つまりショックとは、細胞や組織の低酸素状態から臓器不全に至るものです。ここで血圧低下とは書いてありますが、具体的な血圧の値は書いてある訳ではありません。
ちなみに循環器外来では収縮期血圧が100mmHgを下回っている人が普通に歩いて来ますが、ショックではありません。
何を言いたいかと言うと 血圧が低い≠ショック ということです。
また、ショックは以下の4つに分類されています。
・心源性ショック(Cardiogenic shock)
・循環血液量減少性ショック((Hypovolemic shock)
・分布性ショック(Distributed shock)
・閉塞性ショック(Obstructive shock)
次回から、これらショックの分類について紹介していきます。
(編集長)
慣れた手つきでPICC挿入
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けいれんの原因は?
ある日のER当直の話です。救急隊から受け入れ要請の連絡がありました。
70歳台の男性、突然の全身性のけいれんがあり、その後尿失禁と冷汗あり。救急隊が接触した際にはけいれんは止まっていて、麻痺無し、共同偏視なし、顔面蒼白あり。
さて、これだけの情報で、あなたは鑑別疾患をいくつ挙げられますか?
ちょっと考えてみてください。
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いろいろあると思いますが、当然ながらてんかんをはじめとした頭蓋内疾患が鑑別に挙がりますよね。
ではここに、下記のような救急隊からバイタル情報が加わるとどうでしょう?
脈拍104bpm、血圧69/56mmHg、体温34.8度、呼吸数21回
やはり、頭蓋内疾患でよいでしょうか? 他に鑑別疾患を挙げられますか?
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この症例の診断は腹部大動脈瘤破裂でした。
けいれんは頭蓋内疾患で起こりますが、通常血圧が上昇しています。一方で、頭蓋内疾患以外では血圧が低下して、脳血流が低下した時にけいれんを起こすことがあります。
循環器内科医でもある編集長的は、STEMIのPCI中に徐脈や心室細動を起こして、カテ台の上でけいれんされて慌てる経験は何度もあります。この症例も、腹部大動脈瘤破裂で急激に血圧が低下した際にけいれんを起こしたと考えられます。
けいれんと聞くと、すぐに頭部CTやMRIを取りたくなる気持ちは良く分かりますが、バイタルを確認して、血圧が高くない場合には頭蓋内疾患以外の検索を忘れないようにしましょう。
ちなみにこの症例は、お隣の日赤から救急科ローテで来てくれているY先生が、おなかにエコーを当てて見つけてくれました。実に素晴らしいナイスプレーでした!
(編集長)
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基本的臨床能力評価試験2024
初期研修医の客観的な臨床能力の実力を知ることができる基本的臨床能力評価試験(GM-ITE)というものがあります。日本医療教育プログラム推進機構(JAMEP)というNPOが行っている研修医向けのテストです。
毎年この時期に各病院で行われるのですが、昨日当院のマッチング研修医にも受けてもらいました。数年前からCBT方式になり研修医室の自分の机で受験してもらうので、あまりテストという雰囲気ではないのですが、さすがに真剣に臨んでいました。
試験の内容は、基本的臨床能力と言っても幅広い分野から出題され、総合診療をやっている病院には有利な印象を受けましたが、毎日の臨床で経験したことをこまめに振り返っておけば、そこそこできる問題と思います。英文の問題もボリュームがあって、早く終わる人はおらず、全員が試験時間が終わるまで取り組んでいました。
編集長も経験がありますが、初期研修中はホントに自分は実力がついているのか?と不安になることがあります。自分の実力を知る方法としては、他の研修病院に行った同期の研修医と会話するとか、合同セミナーのような時のちょっとした発言などから、「スゲーやつかも」とか、「自分の方が結構できてるかも」と勝手に判断するくらいしかありませんでした。でも、このテストを受ければ自分の実力が全国でどのあたりなのかが分かるので、とても良い機会だと思っています。
近年では多くの研修病院で受験するようになっていますが、当院の偏差値はずっと50以上をキープしているので編集長的には安心しています。さて、今年の結果はどうでしょうか?
(編集長)
テスト中の一コマ
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「先生、酸素始めなくていいですか?」
あなたがER当直をしている時でした。ようやくERの患者が途切れた夜中に病棟からあなたのPHSにコールが来ました。
「先生、肺炎と心不全で入院中の87歳の○○さんですが、SpO2が80台に下がっています。酸素始めなくていいですか?」と言われました。
確か、この患者さんは先週入院して、今はだいぶ改善していたはず。そろそろ退院について家族に話をしていた患者さんです。調子がよかったはずなのに・・・
さて、何が起こったのでしょう? そして何を確認すればいいのか? ちょっと考えてみて下さい。
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編集長なら、まず看護さんにこう尋ねます。
「SpO2下がっているけど、本人の様子はスヤスヤ寝ていますか?」
苦しそうなら、まず心不全の悪化を考えて、すぐに病棟に向かい、本人の呼吸状態やバイタルを確認します。必要なら夜中でも胸部レントゲンや血ガスをチェックします。
でも、スヤスヤと寝ていたら何を考えればいいでしょう?
ここで編集長が真っ先に考えたのはチェーンストークス(Cheyne-Stokes)呼吸です。
チェーンストークス呼吸とは呼吸が段々と深くなり、また段々と浅くなり、最後には無呼吸になる。そしてまた浅い呼吸が始まり段々と深くなる、という周期を繰り返す呼吸です。
1周期はだいたい1~2分くらいで、繰り返すため「交代性無呼吸」とも呼ばれています。睡眠時など覚醒レベルが低下している時に出現し、脳梗塞後や心不全、肺炎の時などによく見られます。
冒頭の患者さんは、高齢で心不全の方ですからチェーンストークス呼吸があってもおかしくありません。無呼吸や呼吸が浅い時にSpO2を測れば、当然低下しています。
対応の基本は原疾患の治療なので、この場合
「スヤスヤ眠っている」=「心不全の悪化は来していない」
と考えて、そのまま経過観察でOKです。
ところで、看護師さんに「・・・・しなくてイイですか?」と言われると、何かしないとマズい気になってしまいますよね。
なのでつい、あまり根拠もないのに「じゃ、お願いします」と言ってしまいがちです。もちろん編集長も何度もやったことがありますが、看護師さん達に分かってもらえるように説明して、必要のないことは「必要がない」と言えるようにするとイイですね。
(編集長)
ベッドサイドで診察中
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「先生!レート走ってます」と言われた時は
あなたのところに病棟から「先生!レート走ってます。どうしますか?」とコールが来ました。行ってみるとモニターはこんな波形。
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これは頻脈性心房細動のモニター波形です。たとえ循環器疾患で入院していなくとも、発作性心房細動の既往があったり、既往がなくとも
状態が悪い時は、よくこんな状況に遭遇します。
こんな時どうしたら良いのでしょう?あなたは準備が出来ていますか?
まず最初にすべきことは・・・・、
・バイタルの確認と
・患者さんの様子を見に行く
この2つです。
頻脈でも患者さんはケロッとしていることもあれば、苦しそうにしていることもあります。必ず見に行くことが大事です。血圧が下がっているとか、具合が悪そうなら、急いで対応しなければいけないのは当然ですが、血圧もOKで元気そうなら慌てないで対応を考えます。
では、その次はどうしましょう?
少し慣れてきたあなたは「ベラパミル(ワソラン®)」とか、「ランジオロール(コアベータ®、オノアクト®」など、指導医が使っていたのを見ていたかもしれません。でも、これは編集長的にはNGです。状況によっては危険だからです。
次にやるべきことは・・・・、
「なぜレートが速くなったのか?なぜ心房細動になったのか?その原因を考えること」です。
*心房細動は一般的に頻脈になるので、ここからは頻脈性心房細動のことを心房細動と書くことにします。
心房細動になる原因には、たとえば
・心不全
・発熱
・低酸素
・貧血
・甲状腺
・疼痛
・脱水
・薬剤(β刺激薬など)
など、いろいろあります。
今まで大丈夫だった患者さんが急に心房細動になったのですから、何かしら原因はないか?と考えましょう。
心不全が悪化しているのにβ遮断薬を静注しては、かえってヤバいことになります。
肺炎が悪化して低酸素が原因になっているのなら、NPPVや挿管を先にしないと、薬剤だけでは良くなりません。
脱水が原因で心房細動になってしまうことは、特に高齢者でしばしば経験します。こんな状況でワソランの静注をしてしまうと、びっくりするほど血圧が下がることがあります。(編集長は研修医時代に経験済みです)
もちろん、心房細動でも早い段階で電気的除細動をしなければいけないこともあり得ますが、そんなに多い状況ではありません。
繰り返しますが、心房細動などの頻脈を見たらすぐにレート下げる薬剤を使おうとせず、まずはその原因を考えてみましょう。
(編集長)
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エコーガイド穿刺の注意点
CVやPICC、透析用のカテーテルなどを挿入する時に、あなたもエコーガイドで穿刺していると思います。今はエコーガイドが当たり前で、エコーガイドでやれば安全という風潮ですが、エコーガイド穿刺にも大事な注意点があるのを知っていますか?
実はエコーガイド穿刺でも、重大な合併症を生じた事案が多く報告されており、昨年も日本医療安全調査機構というところから、再発防止のための提言も出ています。
中心静脈カテーテル挿入・抜去に係る 死亡事例の分析 ― 第 2 報(改訂版)―
もちろんエコーガイド穿刺は有用な手法ですから、あなたも習得しておかないといけません。同時にこの注意点についてもよく理解して、トレーニングしておく必要があります。
エコーガイド穿刺の最大の落とし穴は、「エコーで見えているところよりも、針は先に進んでいることが多い」ことです。
どういうことかというと、下の図のようにエコーの断面に真の針先が入っていないと誤って認識してしまうのです。
これはエコーを実際に持って、真の針先をしっかり同定できるように繰り返し練習する必要があります。消化器内科の先生方は、エコーガイド穿刺が上手な人が多いですから、よくその手元を見て真似してみてください。
(編集長)
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国家試験までの過ごし方
年が明けて、国家試験まで1か月を切りました。受験するあなたも、トップギアに入っていると思います。今のところ例年に比べれば寒さはそれほど厳しくありませんが、体調管理に気を付けて過ごしてください。
また、能登半島地震で直接被災された方も、直接被災されていなくとも、ご家族や親せき、友人や知人などが被災されている方もいると思います。心配だとは思いますが、あなたが国試に合格して、1日でも早く災害時にも活躍できるようになることは、大きなインパクトがあることだと思います。ぜひ頑張ってください。
さて、今回は昨年紹介した記事の再掲になります。新潟大のローテで当院に来てくれていた新潟県産もやし先生が、国試前のあなたにアドバイスをくれた記事です。
もやし先生は新潟でも活躍してくれているようで、4月からは呼吸器・感染症内科に進むそうです。当院での総合内科研修が楽しくて、それが進路を決める際の決め手になったとのこと。嬉しいですねえ。
(編集長)
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受験生のみなさんへ。
国試まで一ヶ月を切り、不安と焦りでいっぱいになっているかもしれません。
国試を受けてまだ一年たってない私から、昨年の経験を踏まえ少しでもアドバイスできればと思い、この記事を記載しました。参考程度に読んでいただければと思います。
① あれもこれも手を出さない
各予備校から様々な直前講座が開設され、まわりの友達がやっていると、自分もやらなければいけないのかという気持ちになりますが、惑わされてはいけません。自分がこれまでやってきた勉強を繰り返す方が良いです。自分の場合は回数別5年分を解き直したり、まとめノートを見返したりしていました。直前講座ひとつもやらなくても合格すると思いますが、お守り的な感じで一つくらいは受けてもいいかもしれません。以下にそれぞれの特徴を簡単にまとめます(主観的です)
・究極マップ:広く浅く、抜けがないかの確認ができる
・直前アシスト:要点を絞っているが、近年的中している問題もある。
・サマライズ、ラスメ:量が多くて大変ですが、メックユーザーにはいいかもしれません。
② 最後の模試で落ち込まない
テコ4を受験した方は、おそらく偏差値が下がって、もしかしたら落ち込んでいるかもしれませんが気にしなくていいです。今年のテコ4は難易度が高かったようですし、国試前、最後の模試ということで、受験生が気合を入れて受験するので平均点が上がり、自分の偏差値が下がるのは当然です。結果は気にせず、間違えた問題だけを復習し、そのまま国試に出ればいいなーくらいの感覚がいいと思います。
③ 国試前日にやることを決めておく
国試前日は緊張で勉強に集中できませんし、あれもこれもやりたいと思ってしまいますが、ホテルまでの移動などを考えると自分のやろうと思っていたことはほとんどできません。この時期から予めやることを考えておき、それだけをやるようにしましょう。私は、公衆衛生の復習とコクタマの確認だけやりました。コクタマは近年ぜんぜん的中していませんが、多くの受験生が登録しているので、一応目を通しておくといいと思います。ちなみに国試前日の夜はなかなか眠れないそうです。(私は寝れましたが)一睡もせずに国試に臨み合格してる人もいるので、寝れなくても大丈夫です。あと検温検査を不安に思う人もいると思いますが想像以上にざるシステムなので心配しなくていいです。
国試に合格し、4月から水戸済生会病院で働いている自分の姿を想像し、気分をあげて日々過ごしてください。みなさんが合格できるよう心より願っております。
(新潟県産もやし)
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