臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

心臓の聴診その4  山中克郎先生のレクチャーから

2019.04.30
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回までは聴診器を当てれば気づける

心雑音としてASとMRを、そしてちょっと

慣れると聞き取れるARについて紹介

しました。これらの心雑音は、臨床で

遭遇する頻度が高いので、ぜひ聴き

とれるようなって欲しいですね。

 

さて、どんな雑音なのかは山中先生に

教えてもらったデモでクリアできましたが、

そもそも聴診器をどこに当てれば

よいのでしょう?

 

もし当てる位置が違っていたら、マズい

ですよね。今回はそのあたりを

整理してみます。

 

聴診器を当てる位置は、下の図のように

ポイントは5か所です。

 

①胸骨有縁第2肋間(2RSB)

大動脈弁および大動脈の音が

最も強く聴取される

 

②胸骨左縁第2肋間(2LSB)

肺動脈弁および肺動脈の音が

最も強く聴取される

 

③胸骨左縁第3肋間(3LSB)

Erb(エルブ)領域とも言われ、大動脈

および肺動脈由来の音が聴取される

 

④胸骨左縁第4肋間(4LSB)

三尖弁および右室の音が

最も強く聴取される

 

⑤第5肋間と鎖骨中線の交点(5LMCL)

心尖部領域とも言い、僧帽弁と左室の

音が最も強く聴取される

 

 

ここで注意点ですが、MRなど僧帽弁

由来の心雑音は、5LMCLに聴診器を

当てれば聴くことができます。

 

ところが、大動脈弁由来の雑音は

下の図のように、思っているより

広範囲で聴取されます。

時に胸骨付近では弱いか、聴取できない

のに、心尖部付近で聴取されることがあり、

Gallavardin現象と言われます。

 

Gallavardin現象は、編集長も何度か

騙された?経験がありますが、MRと

非常に紛らわしいので、知っておくと

役に立ちます。

(編集長) 

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心臓の聴診その3 山中克郎先生のレクチャーから

2019.04.27
カテゴリー: カンファレンス 内科

さて、今回は僧帽弁閉鎖不全症(MR)の

聴診についてです。

 

MRの雑音は、「心尖部を最強点とする

汎収縮期雑音で左腋窩に放散」

表現されます。

 

ASの駆出性収縮期雑音と並んで

聴診器を当てれば、

「何かへんだぞ?」

と分かります。

 

医学生や研修医のあなたには、

前回紹介したAR雑音は聞き逃しても

仕方ないと思いますが、ASとMRは

聞き逃してほしくありません。

 

汎収縮期雑音がどんなものかを

山中先生はこんな方法を教えて

くれました。

 

①自分で聴診器を耳にかけて、

②膜型を手のひらに当てて握ります。

③その手首を指でなぞってください。

 

これがMRの汎収縮期雑音です。

さらに聴診器の位置を心尖部から

左腋窩に少しづつずらして聞いて

みましょう。

 

もし、背中でも聞こえたら、

その雑音は間違いなくMRです。

背中の心雑音(昨年の記事)はこちら

 

 

(編集長)

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松永先生の感染症カンファ

今年度で11年目となる伝統(?)の

感染症カンファです。年5回開催のうち

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成31年4月30日(火)13時~

 

院外からの参加を歓迎します!

参加を希望される方はこちらにご連絡ください!

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「睡眠剤を下さい」と言われたら

2019.04.25
カテゴリー: カンファレンス 内科

少し長く入院している患者さんの

ことで、ある日担当の看護師から

「このところ眠れていないようなので、

睡眠剤を処方はどうでしょう?

検討してください」と言われました。

 

こんな時あなたはどう対応しますか?

きっと仕事の早いあなたは

すぐに睡眠剤を処方して

看護師さんに感謝されます。

 

でも、これでいいのでしょうか?

 

「眠れない」と言われたときは、

反射的に睡眠剤を処方する前に

することがあります。

 

まず、どんなタイプの睡眠障害なのか?

入眠障害?中途覚醒?早期覚醒?

それとも熟眠障害?

 

それから、就寝時間や起床時間など

生活リズムを必ず聞きましょう。

 

例えば、ご高齢の方だと、17時には

夕食を摂って、18時には入浴し、

19時には就寝するという人に

しばしば遭遇します。

 

こんな生活パターンの方が、夜中の

1時に目が覚めて、その後は眠れない

と言っても当たり前です。6時間は

眠っているわけですから・・・・。

こんな時は、まず就寝時間を

遅くしてもらうのが先です。

 

入院中の患者さんで、今まで訴えが

なかったのに不眠を訴えるのであれば、

ほかの理由が隠れているかもしれません。

 

同室者がうるさい、手術前で緊張している、

といった環境の影響かもしれません。

他には、心不全の悪化で苦しくなるので

眠れない、などです。

 

このあたりを確認しないで、睡眠剤を

処方するのは何の解決につながらない

こともあります。

 

実際に患者さんから話を聞くだけで

安心してくれて、結果的に睡眠剤は

不要ということもよくあります。

 

ですから、冒頭のように看護師さんに

言われたら、まず患者さんのところに

行って、話を聞いてみてください。

(編集長) 

*実は睡眠障害は奥が深い分野で、

睡眠障害国際分類(ICSD-3)などでは

睡眠障害が7つのカテゴリーに分類され、

不眠症だけでも原因別に11個に

分類されています。睡眠医学に

興味のある方は「極論シリーズ」も

おすすめです。

 

山中先生の身体診察レクチャー

昨年に引き続き、イケメン研修医がモデル役

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松永先生の感染症カンファ

今年度で11年目となる伝統(?)の

感染症カンファです。年5回開催のうち

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

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心臓の聴診その2 山中克郎先生のレクチャーから

2019.04.23
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回は大動脈弁狭窄症(AS)の聴診

について紹介しました。今回は

大動脈弁閉鎖不全症(AR)についてです。

 

ARの雑音は、

「第3肋間胸骨左縁を最強点とする

拡張期灌水様雑音」

と表現されます。

 

ARで聴取される拡張期雑音は

簡単に聞き逃してしまいます。

しかも、拡張期灌水様雑音と言っても

ピンときませんが、拡張期に

早期漸減型の雑音を聴取します。

 

これを聞き逃さないためのコツは、

正しい体位をとることです。

患者さんを前傾姿勢にして、

胸壁と心臓を近づけると聴取

しやすくなります。

 

それからARで聴取される、

早期漸減型の拡張期雑音が

どんなものなのかを知っておく

必要があります。

 

前回同様に、山中先生から

こんな方法を教えていただきました。

  

①自分で聴診器を耳にかけて、

②膜型を自分の頸部に当てます。

③そっと「はーっ」と声を出してみてください。

これがARの拡張期雑音です。

実際の患者さんでは、Ⅰ音とⅡ音を

同定したら、Ⅱ音のあとにこの音を

探してみてください。

 

この拡張期雑音が分かるようになれば、

あなたの聴診スキルはかなり上達して

いるのは間違いありません。

自信を持って、どんどんやってみてください。

(編集長)

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松永先生の感染症カンファ

今年度で11年目となる伝統(?)の

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心臓の聴診その1 山中克郎先生のレクチャーから

2019.04.20
カテゴリー: カンファレンス 内科

先日お越しいただいた山中先生から

身体診察法を教えていただきました。

その中からイイところをご紹介します。

 

心臓の聴診は全然わからない、

という人は多いと思います。

 

でも、大動脈弁狭窄症(AS)の心雑音は

分かりやすいので、聴診器を当てれば、

診断できなくとも「何かへんだぞ?」と

気づくはずです。

 

ASの聴診は

「第2肋間胸骨右縁(2RSB)を最強点と

するダイヤモンドシェイプの駆出性雑音

で頸部に放散する」

と表現されます。

 

もし、プレゼンテーションでこう言われれば、

これはASのことだと理解してください。

 

実際の患者さんで聴診できれば、

きっと忘れないのですが、いつでも

できる訳ではありませんよね。

そこで山中先生はこんな方法を教えて

くれました。

 

初の動画使用です!

 

①自分で聴診器を耳にかけて、

②膜型を手のひらにおいて握ります。

③その手の甲を動画のように指1本でたたいて

すぐ丸を書きます。

 

これがASの心雑音

編集長は知らなかった技ですが、

実際の心雑音によく似ています。

ぜひやってみてください。

 (編集長)

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糖尿病の患者さんを診る時は・・・

2019.04.18
カテゴリー: カンファレンス 内科

どの診療科に行っても糖尿病の

患者さんに関わらないことは

ありえません。

 

でも、糖尿病は耐糖能異常と呼ばれる

ような状態から、網膜症や腎症などの

糖尿病性合併症を来した状態まで

非常に幅広い病態を含んでいます。

 

血糖が高いだけで全く無症状の期間が

非常に長いので、症状が出現した時は

すでに手遅れ・・・・、という怖い病気です。

合併症だけでなく、心血管イベントも多いし、

感染症も重症化しやすい。いろいろと

マネジメントも大変なことが多いですね。

 

さて、あなたの担当患者さんの中にも

糖尿病の人はいるはずです。では、

糖尿病を持っている患者さんを問診する時、

または指導医の前でプレゼンする時は

どんなポイントを押さえればよいでしょう?

ちょっと考えてみてください。

編集長は普段から以下の4点を把握する

ようにしています。

 

・罹病期間 

10年以上か10年未満か ざっくりした把握で

OKです。患者さん自身が合併症のことを

把握していなくとも、10年以上の罹病期間

があれば、なにか合併症があっても

おかしくないと捉えておきましょう。

 

・現在の治療内容 

インスリン? SU剤? など、当然把握して

おくことが必須ですし、低血糖などの合併症

への対応も変わってきます。

 

・最近のコントロール 

HbA1cを確認しましょう。最近は患者さんも

クリニックで教えてもらっていたり、糖尿病

手帳に書いてあったりします。コントロール

が悪いのも心配ですが、コントロールが

良すぎるのも心配です。治療内容と

照らし合わせましょう。

 

・合併症の有無 

腎症は何期?網膜症は?神経障害は?

コントロールされていない網膜症がある時に

急に厳格な血糖コントロールをすると、

網膜症が悪化すると言われています。

3大合併症以外にも、脳梗塞や虚血性

心臓病などの心血管イベントの把握は

大事です。

ERで朝のブリーフィング

 

例えばER当直で糖尿病の患者さんを

診察する時に、これらを4点を押さえておけば、

別の疾患で入院することになっても、

糖尿病への対応を絶対に外せない患者さん

なのか、慌てなくてよい患者さんなのかを

おおよそ掴むことができます。

 

また、これらのポイントを押さえておけば

プレゼンする時でも、指導医に突っ込まれた

時でも、慌てなくて済みますよ。

 (編集長)

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“こどもの診療ワークショップ in 水戸 2019年度1回目” 開催のご案内

2019.04.16

当院と隣接する、茨城県立こども病院の

主催で、初期研修医を対象としたワーク

ショップが開催されます。

興味のある方はぜひご参加ください。

 

半日のコースですが、こどもの発熱と痙攣

という、コモンな症状への対応と、さらに

小児のエコーを学ぶ盛りだくさんの内容です。

 

施設見学もあるため、こども病院での専門

研修を考えているあなたにはチャンスです。

 

なお、初期研修医を対象にしていますが、

医学生で参加を希望される場合は、

相談してみる価値ありです。

 

当院、もしくはこども病院にメールで

お問い合わせください。

(編集長)

 

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今年度で11年目となる伝統(?)の

感染症カンファです。年5回開催のうち

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山中克郎先生にお越しいただきました

2019.04.13
カテゴリー: カンファレンス 内科

4月12日に福島県立医大会津医療

センター総合内科の山中克郎先生に

お越しいただきました。

 

山中先生は著書も多く、またNHKの

ドクターGにも出演されたことがあるので

ご存知の方も多いと思います。

 

 

以前は藤田保健衛生大学の救急総合

内科教授として、その後は諏訪中央病院

総合内科でお仕事をされていましたが、

この春から会津医療センターに移られました。

 

昨年も当院にお越しいただき、研修医に

大変好評だったので、今年もお願いして

来ていただきました。

 

今回も、ベッドサイドを含めた症例検討と、

診察の心構えや身体診察のレクチャーを

していただきました。

 

症例検討では、入院して日が浅い、

まだ診断のついていない患者さんを

ベッドサイドでの時間を長くとりながら、

検討していきました。

 

その後のレクチャーもスライドを使わない

インタラクティブな内容で、みんなを

飽きさせない素晴らしいものでした。

 

夜は研修医たちと一緒に会食にも

お付き合いいただき、とても楽しく

あっという間に時間が過ぎていました。

 

山中先生どうも有り難うございました!

(編集長)

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◆次は、松永先生の

 感染症カンファ

今年度で11年目となる伝統(?)の

感染症カンファです。年5回開催のうち

今年度第1回目が下記日程で開催されます。

平成31年4月30日(火)13時~

 

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おしっこの色

2019.04.11

だいぶ前に紹介した記事ですが、

先日の回診中に、おしっこの色が

話題に挙がったので、ベイマックスの

記事を再掲します。

 

患者さんや看護師さんにスラスラと

説明できるとカッコいいと思いますよ。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

おしっこの色ってまじめに考えたこと

ありますか?

 

ベッドサイドで導尿カテーテルから

出ている尿が紫だったらどうします?

 

こういう時にびっくりしないように色に

ついての知識も持っておきましょう。

 

①黄色

正常の尿はウロクロームが尿中に

存在するために黄色になります。

脱水などで濃くなった場合には色調が

濃くなることもあります。

 

②淡黄色

希釈尿の場合にみられます。利尿剤の

使用、高Ca血症、糖尿病、尿崩症など

でも見られます。

 

③乳白色

脂肪尿か乳び尿です。まれに重症の

尿路感染症で白血球が混じると乳白色に

なります。ネフローゼ症候群でも高比重の

リポ蛋白が中心の脂肪が含まれること

により、この色になることがあります。

乳び尿は外傷などでリンパ管と尿路が

交通することで生じます。ICUでよくある

のはプロポフォールの使用によるもの

が多いです。

 

④(淡)赤色

1ℓの尿に1mlの血液が混入するだけで

尿は淡赤色になります。腎から下部尿路

までどこからの出血でもなりえます。

糸球体性の血尿か非糸球体か凝固異常

によるものか・・・など鑑別が必要になり

ます。また、色素を含む食物と尿のpHの

組み合わせで赤色尿がでることがあります。

具体的には、赤ビーツやブラックベリーと

酸性尿、ダイオウとアルカリ尿などで

みられます。ほかにも、アドリアマイシンや

フェノチアジンなどの色素を含む薬物で

生じることがあります。

 

⑤赤褐色

尿にヘモグロビンやミオグロビンの酸化物が

含まれると赤褐色を呈します。鑑別としては

溶血性疾患と筋損傷が重要です。

溶血性疾患ではLDHの上昇やハプト

グロビンの低下など、筋損傷では挫滅、

過度の運動、電撃症、敗血症、甲状腺

機能低下症、低K血症、スタチン系による

横紋筋融解などが考えられます。

また、メトロニダゾールでも起こります。

慢性糸球体腎炎の血尿とは、尿の定性での

潜血反応と尿沈渣での赤血球数との

かい離で鑑別することは有名ですね。

 

⑥橙色

リファンピシンの内服や、直接ビリルビンに

よりみられることがあります。閉塞性黄疸では

尿は橙色になるが、便は白色になります。

 

⑦青から緑色

緑色は青色の色素とウロクロームが混合

されてみられます。インドメタシンや

トリアムテレンなどの医薬品や洗口剤の

リステリンでも報告があります。

プロポフォール投与中の患者でも緑色が

みられることがあります。緑膿菌の感染症

では菌由来のピオシアニンにより尿が緑に

なることがあります。慢性の閉塞性黄疸では

ビリルビンの酸化物であるビリベルジンが

排泄され尿の色調変化をきたすことが

あります。

 

⑧紫色

導尿カテーテルが長期留置されている

患者の尿バッグが紫色になることがあり

ます。腸内でトリプトファンが細菌により

インドキシル硫酸に変換され、尿中に

排泄、尿バッグで再び細菌によりインジゴと

インジルビンの色素に変換されて生じます。

便秘を伴う長期臥床患者や吸収不良

症候群、トリプトファン代謝障害のHartnap病

でみられることもあります。

 

⑨灰色から黒色

チロシン代謝経路の酵素欠損症である

アルカプトン尿症では、尿に大量に排泄

されるホモゲンチジン酸が酸化し、黒色を

呈します。悪性黒色腫や一部のアジソン病

では体内で産生されるメラニンが排泄され

黒色になることがあります。

降圧薬のα-メチルドーパは、代謝物の

α-メチルドーパミンなどにより尿が灰色

から黒色になります。

 

以上、おむつのCMのような色の尿も

あり得るというお話でした。

(腎臓内科のベイマックス)

 

さて、これから回診!

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◆昨年に続き、山中先生の

 レクチャーを開催します!

 

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福島県立医大会津医療センター

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昨年に引き続き当院にお越しに

なります。

 

昨年好評だったベッドサイドでの

身体診察や、レクチャーを予定して

います。

 

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MCLSのキモ(3)・・・第19回水戸医学生セミナー

2019.04.09
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

少し間があいてしまいましたが、

第19回水戸医学生セミナーから、

MCLSを紹介しています。

 

MCLS(Mass Casualty Life Support)

は、大規模災害や多重事故など、

多数傷病者への対応標準化トレー

ニングコースのことで、そのキモは

「すしあんじょうほうよう場所取りTTT」

です。

 

前回は、よう:要請までをやりました。

今回は最後のところです。

 

場所取り:活動場所の設定

傷病者の安全や診療の効率化を考え、

集積所や救護所などの場所を確保、

設定を行います。

 

現場では、傷病者が何名なのか?

使える移動手段は何があるのか?

どの程度の応援を呼べばよいのか?

といった情報が錯綜します。場所を

設定して、情報を集約化する作業は

とても重要になります。

 

T:Triageトリアージ

最近のことですが、東日本大震災の時に

トリアージ後に亡くなった方の裁判が

ニュースで出ていました。ご家族には

大変残念ですが、災害現場は通常の

病院での診療とは異なります。

 

一人の診療に医療資源を投じるのでは

なく、最大多数の傷病者に最善の医療を

提供するために、限られた人的・物的

資源を最大限に活用するという

切り替えが大事です。

 

1人の患者に100点満点の診療をするより

も、多数の患者に50-60点の診療をして

一人でも多く生き延びてもらうことを

優先します。

 

個々の患者さんには申し訳ないと思う

ところもありますが、傷病の緊急度や

重症度を迅速に評価し、治療や搬送の

優先順位決定を行うのも我々の役目です。

 

T:Treatment治療

トリアージ後に、患者をさらに詳しく

診察し、切迫する外傷に対して現場で

できる処置・治療を行い、バイタルサインを

安定させて搬送につなげます。

 

当然現場でする処置や治療は、

病院で行う処置とは大きく異なります。

そして、それを効率的に行うのが

JATECです。

 

T:Transport搬送

使用できる搬送手段も限られています。

どの患者を何で、どの順番で搬送するか、

どこの医療機関に運ぶか?

その判断も重要です。

 

メディカルラリーの一コマ

 

編集長はMCLSで最も大事なのは

「スイッチを入れる」ことだと思います。

人的にも物的にも資源が限られ、

通常の救急診療とは異なることを

受け入れるのは、医療関係者ほど

容易なことではないからです。

 

水戸医学生セミナーでは、そんな

非日常での対応をラリーで経験できます。

 

そして次回の夏のセミナーは記念すべき

20回目です。いろいろ企画を計画して

いますので、お楽しみに!

(編集長)

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◆昨年に続き、山中先生の

 レクチャーを開催します!

 

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昨年に引き続き当院にお越しに

なります。

 

昨年好評だったベッドサイドでの

身体診察や、レクチャーを予定して

います。

 

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