臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

殿様の茶碗

2020.01.30
カテゴリー: 初期研修

「殿様の茶碗」という話を

ご存知でしょうか?

 

ネットで検索すると、すぐに

見つかるので、ぜひ読んで

みてください。

https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51008_51567.html

 

あらすじは、

腕の良い茶碗職人が

技術的に難しい薄い茶碗を

作って殿様に献上しました。

 

立派なのですが、なにせ薄く

作られているのでご飯を盛ると、

熱くて持てない。要するに

実用的ではない茶碗でした。

 

ある時、殿様が外出先で

ごく普通の茶碗を使ったところ

熱くならず、使いやすかった。

いくら茶碗を高度な技術で

作ったとしても、使い手を思いやる

心がないと、何の役にもたたない、

と職人に諭した、といった内容です。

 

なんのこっちゃ、と思われるかも

しれませんが、この話の要点は、

「価値は顧客が決める」

ということ。

 

いいものを作ろうとするあまり、

作り手の独りよがりになって、

本当に必要なのかの顧客目線を

忘れてしまうことが多々あります。

 

ここで、顧客=患者と考えれば、

我々にも当てはまることが

多くあるのではないでしょうか?

 

例えば、安定狭心症に対するPCI。

 

ACSやSTEMIでのPCIは

予後改善効果がありますが、

安定狭心症に対するPCIは

冠動脈が狭窄していれば、普通に

行われていました。

 

でも、今は虚血があることを

他の方法で証明できた病変に

対してのみPCIが認められて

います。その結果、多くの病院で

PCIの件数が減少しました。

 

つまり、冠動脈が狭いから、

患者さんが心配するから

PCIをやっていたのであって、

ホントに必要ではない病変が

多くあったということです。

 

臨床の現場では、たとえ患者さんに

価値が分かってもらえなくとも

言い続けなければいけないことは

たくさんあります。

 

ですから、

常に「価値は顧客(患者)が決める」

わけでは、決してありません。

 

でも、独りよがりにならない、

価値は顧客(患者)が決める

という視点も重要だと思うのです。

(編集長)

PICC挿入もだいぶ上達♪

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いつCTを撮るべきか?

2020.01.28
カテゴリー: カンファレンス循環器

50歳代の男性が胸痛で搬送

されてきました。心電図は

下壁誘導(Ⅱ、Ⅲ、aVF)でST上昇が

見られます。

 

バイタルは血圧170/100mmHg、

心拍数86bpm、体温36.5℃、

呼吸数20回/分

 

STEMIと診断して、緊急PCIの準備に

取り掛かりました。

 

そんな最中に、

「A型解離の可能性は大丈夫かな?」

「CTどうする?」

と誰かが言いました。

 

こんな時、あなたならどうしますか?

 

確かに、急性A型大動脈解離では

胸痛の訴えが多いですし、

右冠動脈を巻き込むことが多く、

下壁梗塞の心電図を呈します。

 

では、下壁梗塞とか、胸痛を

訴える患者さんは、A型解離を

鑑別するために、全員に造影CTを

施行するべきなのでしょうか?

 

一方で、STEMIに比べれば、

急性A型大動脈解離は頻度が

ずっと少ないですし、CTを撮れば

PCI開始までの時間が長くなり、

せっかちな循環器医は待ってくれません。

 

こんなときに参考になるのが、

大動脈解離診断リスクスコア

(ADD-RS : Aortic Dissection

Detection Risk Score)です。

(Circulation 2011; 123:2213-8)

 

 

3つのカテゴリーがありますが、

各カテゴリーの中で1つ以上

該当するものがあれば1点とし、

0点から、最高3点となります。

 

0点は低リスク、1点は中リスク、

2点以上は高リスクとします。

 

このスコアでは、症状も重要で、

裂けるような痛みと表現されて

います。

(ちなみにSTEMIでは胸痛と

言っても、「象に乗られたような、

胸全体が苦しい感じ」という

表現に近くなります。ですので、

胸痛と一言で片づけないで、

良く症状を聞き出しましょう)

 

さらに、このADD-RSとDダイマーを

あわせて、大動脈解離を除外

していくアルゴリズムも提唱

されています。

(Circulation.2018; 137:250-8.)

 

 

「解離の可能性は?」

「CTを撮るべきか?」

悩んだ時は参考にしてみてください。

(編集長)

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患者さんに挨拶。その次は?

2020.01.25
カテゴリー: 初期研修

ERでも病棟でも、患者さんから

話を聞く時や、診察する時には

患者さんの名前や生年月日を

確認して、「こんにちは、

研修医の○○と言います。

よろしくお願いします。」

という感じに、まず挨拶して

名乗りますよね。

 

ここで、今日の病棟でのことを

思い出してほしいのですが、

患者さんに挨拶した次に、

あなたは患者さんに、どんな

ことを言っていましたか?

もしかして、

「普段のお薬はどこでもらって

いますか?」とか、「いつから

痛かったんですか?」など、

指導医から聞いて来いと

言われたことを聞いて

しまっていないでしょうか?

 

なんでこんなことを言うのか

というと、だいぶ昔の話ですが、

編集長が病棟の患者さんの

ところに行って、話を聞いていたら

こう言われたのです。

 

「聞きたいことだけ聞いたら、

さっさといなくなるんだな」

 

そう、こちらの聞きたいことを

矢継ぎ早に質問して、それが

終われば早々に立ち去ってしまう。

 

患者さんからすれば、

いきなり文脈のよくわからない

質問をされて、何しに来たのか

分からない、というのが正直な

ところでしょう。

 

患者さんのこの言葉は、

編集長の胸に刺さりました。

 

なんで

「今つらいところはどこですか?」

「体調は大丈夫ですか?」

「腹痛で来院されたと聞いた

のですが、今はどうですか?」

 というように、患者さんをいたわる

言葉をかけなかったんだろうと

反省しました。そしてこのことは

今でも気を付けています。

 

挨拶の次に、患者さんの具合を

尋ねたり、患者さんをいたわる

一言があると、安心してくれる

はずです

(編集長)

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ST上昇だけではありません

2020.01.23
カテゴリー: カンファレンス循環器

70歳代の男性が胸痛を主訴に

近医から急性冠症候群(ACS)の

疑いで、転院搬送となりました。

前医では糖尿病と高血圧、脂質

異常症で処方を受けています。

 

来院後に患者さんの話を聞くと

胸痛は呼吸や体動で悪化する

刺し込むような痛みです。

どうもACSらしくアリマセン。

 

バイタルは血圧146/86 mmHg 

心拍数92 bpm、体温 37.9℃ 

呼吸回数 22回/分、

SpO2 96%(室内気)でした。

身体所見は特記ありません。

 

前医では大動脈解離も疑って

CTを施行していますが、

解離の所見はなく、肺炎像や

胸水も認めません。でも、

少量の心嚢液がみられました。

 

さて、何を鑑別に挙げますか?

考えてみてください。

来院時の心電図を示します。 

ST変化は・・・、はっきり

しないですね。

 

ところが、その約4時間後には

心電図はこうなりました。

この4時間後の心電図では

Ⅱ、Ⅲ、aVFやV2~V6は

来院時のものと比べて、明らかに

STが上昇しています。 

 

発熱と体動や呼吸に伴う胸痛

そしてST上昇、心嚢液貯留から、

急性心膜炎と診断しました。

 

でも、ちょっと待ってください。

 

急性心膜炎の心電図変化は

ST上昇だけでしょうか?

 

ここまで読んでくれたあなたには

是非もう一つ、覚えてもらいたい

ことがあります。

 

急性心膜炎の心電図変化は 

ST上昇(下に凸)に加えて、

PR低下を来すこと覚えて

おきましょう。

 

同時に、PR低下をどうやって

判定するかも知っておきましょう。

(実際に答えられる人は極めて

少ないです)

 

PR低下は、基線から低下

しているかで判定するのですが、

心電図における基線は、

P波とP波を結んだ線になります。

 

 

ちなみにこの症例では、

回復期の心電図は下記のように

なりました。

 

もう一度繰り返しますが、

急性心膜炎の心電図変化は

・下に凸のST上昇

・PR低下

 

急性心膜炎が鑑別に挙がる時は、

ST上昇だけでなく、PR低下も

探し出してください。

(編集長)

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【満員御礼!】第21回水戸医学生セミナー

2020.01.21
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

 

ご案内してきた、第21回水戸

医学生セミナーですが、定員に

達しましたので、申し込みを

締め切らせていただきました。

 

今回も全国のいろいろな大学の

医学生が申込みんでくれました。

 

初参加の医学生も多くいて、

さらに、募集開始からこんなに

早く定員に達したことに驚いて

います。どうも有難うございました。

 

でも実は、申し込んでてくれた方が

多くて、キャンセル待ちになって

います。せっかく、申し込んで

くれたのに申し訳ありません。

(キャンセル待ちが出たのは

今回が初めてです)

第19回水戸医学生セミナーの一コマ 

 

春の医学生セミナーでは、

初期研修をもうすぐ終えるJ2が、

メディカルラリーのシナリオを作成

しています。

 

先日も打ち合わせを行いましたが、

参加した医学生に、何か持ち帰って

もらえる内容にするのはもちろん

ですが、サポート役に回るJ1の

初期研修医にも、学生の時とは

違うカッコいいところを見せて

もらえるようなシナリオを考えて

います!

 

お申込みいただいたみなさんに

当日お会いできるのを楽しみに

しています。

 

もちろん参加していないあなたにも

セミナーの様子をお伝えしますので

楽しみにお待ちください。

 (編集長)

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今年も感謝状をいただきました

2020.01.18
カテゴリー: 初期研修

当院では茨城県の地域枠や一般

修学生が各学年に4,5名います。

 

同時に、毎年数名ずつですが、

義務期間を終える修学生がいます。

 

今年は、初期研修からそのまま

当院に残って活躍してくれている

2人の先生が無事に義務期間を

終えました。

 

その2人に対して、県の担当者が

わざわざ当院まで来て、茨城県

からの感謝状を手渡してくれました。

 

その2人とは、消化器内科の宗像

先生と腎臓内科の椎名先生です。

 

2人ともそれぞれの診療科の

重要な役割を担っており、文字通り

中心となって活躍してくれています。

宗像先生のいない消化器内科とか

椎名先生のいない腎臓内科は

ちょっと想像できないくらいの

重要メンバーです。

 

そして、初期研修医たちにも

愛のある指導(!)で、いろいろと

サポートしてもらっています。

是非とも先輩たちの背中を手本に

頑張ってください!

(編集長)

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◆第21回水戸医学生セミナー 

~内科と救急のエッセンスを体験しよう~

 

2020年2月29日(土)

3月1日(日)2日間で開催します。

 

多発外傷患者が搬送されて来た時、

初めに何をしますか?

 

もし多数傷病者が発生する多重事故や

災害が発生した時、あなたが最初に

するべきことは何ですか?

 

大学では教えてくれない現場での対応を、

この「究極の体験型セミナー」で

身に付けてください!

 

定員まで残り1名となりました。

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その日のうちに確認を

2020.01.16
カテゴリー: 初期研修

編集長が研修医のころの話です。

個人的には忘れられないエピソードの

一つで、今も肝に銘じています。

 

Sensitiveな内容ですが、すでに20年

以上経っており時効ということにして、

ぜひ知ってほしいので紹介します。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

研修医が、担当患者さんの心エコーを

オーダーしました。

 

心エコーでは僧帽弁に明らかな

疣腫を認め、感染性心内膜炎(IE)と

診断。検査技師さんは、レポートを書くと

同時にオーダーした研修医に連絡を

入れました。

 

(正直なところ、細かい経過は忘れて

しまいましたが、当時はPHSではなく、

院内ポケベルを使っていた時代の話です)

 

でも、研修医はレポートを当日のうちに

確認しませんでした。

 

その結果、何が起こったと思いますか?

 

その日の夜中に、疣腫によるひどい

脳塞栓を起こし、結果的に患者さんは

亡くなってしまいました。

 

その時、編集長は別の病院に異動

していたのですが、あとから裁判にも

なったと聞きました

 

もし、その日のうちに抗菌薬治療を

開始していたら、塞栓症のリスクを少し

減らせることができたかもしれません。

 

心臓外科と相談して、緊急手術を

考慮できたかもしれません。

 

たとえ、結果が同じであったとしても、

本人や家族に脳塞栓のリスクがある

ことを、結果が判明した時点ですぐに

説明していたら、裁判までには

ならなかったかもしれません。

 

教訓としておきたいことは

・検査結果は、必ずその日のうちに

 確認する

 

そして、 

・すぐにアクションを起こさなければ

 いけない状況を見逃さない

 

あなたも、当日のうちに検査結果を

確認できているでしょうか?

(編集長)

 

総合内科の朝の回診風景

学生さんも参加してくれました♪

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◆第21回水戸医学生セミナー 

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「まあいいか」って、どういうこと??

2020.01.14
カテゴリー: 初期研修

あなたはERや、ベッドサイド、

手術室、カテ室などで

患者さんの採血をしたり、

CVやPICCを入れたり、

縫合したり、穿刺やカテ操作など、

色々な処置をしますよね。

 

意識がない患者さんや

全身麻酔の時もありますが、

局所麻酔のみで意識のある

患者さんへの処置も多くあります。

 

あなたが2年目以上の研修医なら

自分でやっている時に限らず、

後輩の研修医がやるのを指導する

時もあるかもしれません。

 

そんな時に、つい「まあいいか」

口にしていませんか?

 

「まあいいか」は、

自分としては完璧じゃない、

もっと上手くできたはずとか、

もっときれいにできたはず、

もっと速くできたはず、

など、色々な反省があって

出てくる言葉だと思います。

 

でも、これを聞いた患者さんや

家族はどう思うでしょう?

 

イマイチの出来だけど、

まあいいかで終わらせたってこと?

 

何か失敗したけど、ごまかせる

レベルだからイイってこと?

 

まじめにやってくれてないの?

 

などと、否定的に受け止めてしまう

のではないでしょうか?

 

患者さんや家族は、頑張っても

結果がダメな時があるのは

分かってくれています。

 

でも、手を抜いたり、まじめに

取り組まないで、ダメな結果に

なったら許してくれません。

 

「まあいいか」は、そんな時に

ネガティブな印象を与えてしまう

言葉ではないでしょうか?

 

つい口から出てしまわないように、

気をつけてみてください。

             (編集長)

ERの一コマ

わずかな時間でカルテ記載

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その時、あなたは何が出来るのか?

2020.01.11
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

これは実際に編集長が経験したことです。

それは9年前の東日本大震災の時のこと。

震災の影響で、搬送されてきた患者さんは

すでに心肺停止状態でした。

 

編集長も加わって、いつも通りにCPRを

していました。でも心拍は再開しない・・・。

 

その時、救急科の先生が

「あと〇分やって戻らなければ黒とします!」

とスタッフみんなの前で宣言しました。

 

「黒!?」

 

もちろんトリアージで黒、赤、黄、緑

があることは知っていました。

 

でも、自分の目の前にいる患者さんが

黒と判定されたことに衝撃を受けました。

 

その時、編集長は初めて、自分が

災害現場にいることを実感しました。

 

でも、考えてみて下さい。

 

大規模災害や多数の傷病者が

でる事件や事故が発生すると、

使える医療資源は限られ、通常の

医療とは全く異なります。

 

人も薬剤も限られ、災害で停電と

なれば採血だけでなく、レントゲンや

CTなど検査も十分に出来ません。

 

そんな状況で、多数傷病者を

どうコントロールするのか?

 

多数傷病者を受け入れる病院は

どうすればいいのか?

 

少ない医療資源をどのように有効に

使えばいいのか?

 

そんな状況に、あなたが遭遇しない

という保証はありません。

 

もし、そこに居合わせたら、

あなたは何が出来るでしょう?

 

水戸医学生セミナーでは、

東日本大震災を経験してから、

大規模災害や多重事故など、

多数傷病者への対応標準化

トレーニングコース(MCLS:

Mass Casualty Life Support)

についても扱うようになりました。

 

MCLSについて、大学の授業で

扱われることは、まずありません。

それは、多数傷病者がいる場合は

通常の臨床とは異なるからです。

日常臨床からスイッチを切り替える

必要があります。

 

そして非日常の状況下で、

自分はどうすべきかを知って

おくことで、落ち着いて行動できる

ようになります。

 

水戸医学生セミナーでは、そんな

現場での対応を学び、体験することが

出来ます。

 

「その時」に備えて、あなたもMCLSを

ぜひ体験してください。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

第21回水戸医学生セミナーは

2020年2月29日(土)、3月1日(日)の

2日間で開催予定です。

 

開催概要とお申し込みはこちら

 

既に多数のお申し込みがあり、

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お急ぎお申し込みください!

(編集長)

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肺炎でE.coli??

2020.01.09

高齢の患者さんが発熱を主訴に

入院してきました。

 

脳梗塞の既往があって、ADLは

一応自立していたけど、ほとんど

自宅内というか、ベッドの上で

過ごしているようです。食事などで

むせこむこともしばしば。咳嗽もあって、

胸部レントゲンも右下肺野で怪しい。

 

よくありそうな、誤嚥性肺炎の

経過です。

 

抗菌薬の点滴を開始して、徐々に

解熱が得られ、全身状態も改善

傾向です。

 

ところが、数日後に判明した

入院時の血液培養では、

4本中4本からE.coliが検出されました。

 

何かおかしくないですか?

 

ここで、「肺炎なのに血培からE.coli?」

と、違和感を感じたあなたは立派です。

 

多くの人は、「感受性もあってるし、

患者さんも元気になっているし、

抗菌薬はこのまま継続でいいね」

としか考えません。

 

でも、ちょっと考えてみてください。

そもそも、E.coliが肺炎の起炎菌に

なる得るのでしょうか?

 

松永先生のレクチャーで何度も

登場してきますが、感染症診断の

2つの軸は「どこで」、「何が」でした。

 

「どこで(=感染巣)」が分かると、

起炎菌が絞れます。

 

「何が(=起炎菌」」が分かると、

感染巣が絞れます。

 

E.coliが悪さをするのは、

肺ではなく、真っ先に尿路感染症が

思い浮かびますよね。

 

実は、尿検査の結果を確認していな

かったとか、実際に入院時に尿検査が

行われていなかったとか、オーダー

されていたけど、検体が取れて

いなかった、ということは十分ありえます。

 

入院当初に想定していたことと

最終的な診断が異なることは

よくあることですし、別に悪いことでは

ありません。

 

培養結果など、後日になって

結果が判明するものにも

必ず目を通しましょう。

 

そして、データだけではなく、

患者さんの経過と矛盾がないか

確認しながら治療を進めていくことが

とても重要です。

 (編集長)

 

お正月のERは大忙しでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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