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水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
病棟からのコールを減らすには・・・タイミングを把握する
前回は業務の中で最大のストレスである病棟からのコールを減らすコツとして、「食事とクスリ」を紹介しました。今回はもう一つ、コールを減らすためのコツを紹介します。
それはコールのタイミングです。すでにあなたは気づいていると思いますが、病棟からのコールが多いタイミングが2つあります。
1つ目は、申し送り前後です。これはどこの病院でも同じです。日勤の看護師が準夜の看護師に申し送るために、日中の出来事をまとめておく必要があります。具体的には16時前には日勤看護師の情報収集が始まっていますから、この時点で翌日の点滴のオーダーが出ていなければ確認しなければいけません。翌日に手術や検査が予定されていれば、その準備が必要なので、食事とかクスリを確認しなければいけません。
2つ目は、患者さんが入院した時。原則論として、医師からの指示がなければ看護師さんは何もできないことになっていますので、「何やりますか?早く指示簿を書いて下さい」となる訳です。
入院のパスを使える患者さんなら別かもしれませんが、この時点であなたは指導医から、どんな患者さんかを聞いていないことが多いですよね。それで看護師さんへの指示出しを後回しにしてしまう。するとまた病棟からコールが鳴って「まだですか?」 ・・・、と悪循環です。
対策としては、翌日のオーダーやルーティンの指示は16時前に出しておくことです。新規入院患者さんについては、入院の知らせがあったらすぐに、指導医に方針の確認をして、その足で患者さんの様子を見に行き、挨拶をしてしまうことです。こうすることで、とりあえずの指示は書けます。そして、分かる範囲で指示やオーダーを出して、足りない部分は後で付け足せば看護師も分かってくれます。
看護師も患者さんに何をしてあげられるのか? 大事なことは何か?の情報共有や方針の確認をしたいのです、ここはコミュニケーションを積極的にとるようにしましょう。ここをおさえておけば、病棟からのコールの回数を減らすことができるはずです。看護師さんたちを味方につけて、効率の良い仕事を出来るように工夫してみて下さい。
(編集長)
第24回水戸医学生セミナーの一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
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病棟からのコールを減らすには・・・食事とクスリ
7月も後半になり、J1のあなたもだいぶ仕事に慣れて来たと思います。今の時期は医学生の病院見学も多いので、医学生を前にしてちょっと先輩らしいことを言っているかもしれません(笑)。
でも、そんな時に病棟からコールがあると、ドキッとしますよね。自分で処理できるもであればイイのですが、指導医に聞いてからとなると即答できなくて困ります。立て続けに病棟からコールが来ると、正直なところ、かなりストレスです。仕方ないとあきらめるのも一つの方法ですが、減らせるものなら、減らしたいはずです。今回は、そんな時に役立つコツを伝授しましょう。
看護師さんが、必ず確認してくる2つのポイントがあるのを知っていますか?
・・・そう、「食事とクスリ」です。
・検査や手術前に食事を止めるのか?
・いつ再開するのか?
・同様にクスリは飲ませていいのか?
・中止するのか?
看護師は、ここを必ず確認してきます。逆に考えると、この点をあらかじめ指示簿に明記しておけば、コールの回数は確実に減らせます。さっそく明日から食事とクスリの指示を忘れないようにしてください。
(編集長)
第24回水戸医学生セミナーの一コマ
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突然の背部痛
あなたがER当直をしていたら、早朝にホットラインが鳴りました。60歳台の男性が就寝中に突然の左背部痛を自覚し、改善がないことから救急要請したようです。
ERに搬送されてきましたが、バイタルは微熱はあるものの血圧等は安定していて、あまり重篤感はありません。左背部痛は持続していましたが、体動で増強するそうです。
あなたは何を鑑別に挙げますか?
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体動で増強する胸痛では、胸膜炎も鑑別に挙げてください。もちろんERでは重篤な疾患を除外することが大事ですので、大動脈解離やSTEMIを念頭に心電図や造影CTは考慮すべきですが、痛みの性状を把握することで鑑別がかなり絞り込めます。この症例では、診察の時に深呼吸をしてもらったところ左背部痛の増強がありました。
CTは大動脈解離の所見はなく、下図のように左背側の胸膜に接した肺炎像で、血液培養や喀痰培養は陰性でした。しかし臨床症状と尿中抗原陽性であったことから肺炎球菌性肺炎からの胸膜炎と診断しました。抗菌薬(CTRX)の投与で、胸膜炎の悪化もなく速やかに改善が得られました。
ここで肺炎球菌性肺炎の特徴について少しまとめておきます。
・肺炎球菌は引き起こす炎症反応が非常に強く、患者さんもぐったりしていることが多い。
・抗菌薬治療によって肺炎球菌自体は死滅していても、引き起こされた炎症反応が長引くことがある。
・このため、治療にも関わらず体温や採血データ(WBC,CRP)、胸部レントゲンがすぐに改善しないことがしばしばみられる。
・ただし、ぐったりしていた患者の自覚症状は改善してくるので、安易に抗菌薬の変更を行わない。
・市中肺炎の中では胸膜炎を合併する頻度が最も高い。
・古典的症状として突然の発症、膿性痰、胸痛などがあるが、あくまで非特異的。特に高齢者では非典型的な症状を呈する。
・市中肺炎の中では、肺炎球菌が最も血液培養が陽性になりやすいと言われ、陽性率は15~25%。
・菌血症を伴う肺炎球菌性肺炎の死亡率は2倍とされており、重症度把握や予後予測のために血液培養の採取は重要。
今回の症例は胸膜炎を合併した市中肺炎で、当初から起炎菌として肺炎球菌を疑っていましたが、尿中抗原から診断に至った症例です。肺炎球菌性肺炎では胸膜炎を合併しやすいことは、ぜひ覚えておいてください。
(参考:レジデントのための感染症診療マニュアル 第4版)
(編集長)
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第24回水戸医学生セミナー 開催報告
7月12日と13日に第24回水戸医学生セミナーを開催しました。
今年3月に5年ぶりに開催した水戸医学生セミナーですが、今回は当初のスタイルにもどって水戸協同病院との共催で行いました。筑波大学をはじめとした関東近郊の大学だけでなく、北は旭川医大や弘前大から、南は島根大や香川大と全国から定員を超える13名が参加してくれました。どうも有難うございました。
今回は、前回のノウハウをさらに進化させて、研修医が主体となってメディカルラリーのシナリオを作成し、看護師らスタッフの力も借りて準備を進めてきました。
1日目は朝から開始しましたが、最初にメディカルラリーで一緒に活動する3つのグループに分かれ、ペーパータワーでアイスブレイクしてからBLS、ALS、JATEC、MCLSの講習と実技を行いました。今回も救急科の高瀬先生に加えてJ2も講師役を務めてくれました。
参加者からは、「説明してから実践する形式がわかりやすかったです。また、研修医の先生方の適切なアドバイスのおかげでより確実に習得できました。」と嬉しい感想をいただきました。
昼食をとって、水戸協同病院に移動し、身体診察の取り方実習と症例検討会でした。水戸協同病院では総合診療科の小林先生と水戸協同病院の5名の研修医が講師役で神経所見の取り方、頚静脈の見方を教えてくれました。
参加者からは、「普段なかなかしっかりとやってこなかった神経診察を再確認し、実践するとても良い機会になりました。症例もとても骨のあるもので、力不足を実感しました。」といった感想をいただきました。
その後、症例検討会をやって夕方には終了し、夜は参加者と参加者と両病院の研修医とで懇親会でした♪
さて、2日目のメディカルラリーでは3つのステージを準備しましたが、前回のようにメディカルラリー経験者はいなかったので、あまり実力差はないものの、それぞれのチームで個性が出ていて編集長的には面白かったです。特に外傷対応のステージでは、シナリオ作成者の思惑通りに落とし穴にはまるチームがあったりと、だいぶ盛り上がっていました。実は、今回のシナリオ作成はJ2がやったのですが、作成段階から当院の研修医OBもいろいろとアドバイスしてくれましたし、当日には2人の先輩がお手伝いに来てくれて心強かったです。
講師役となったJ2だけでなく、医学生と一緒にラリーに参加したJ1にとっても学びの多い2日間になりましたが、何よりも医学生が満足してくれたのが嬉しかったですね。
感想の中には「1日目の講義にて学んだことを理解したつもりでいて、正確に実践しようと考えていたが、実際の症例になるとかなり難しく、視野が狭くなったり焦って抜けがあったりして、その難しさを感じました。自分を振り返って何が足りていないのかを把握し、今後に活かすとてもいい経験になりました。」といったラリーの難しさに気づいたコメントもいただきました。
「次回も挑戦したいです!」といったうれしい感想も多くいただきましたので、来春の開催を計画します。ご期待ください!!
(編集長)
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右室梗塞
60歳台の男性が胸痛で搬送されてきました。
心電図を確認すると、下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ,aVF)でST上昇を認めていて、STEMIの診断で間違いなさそうです。バイタルを確認すると、血圧は収縮期で60mmHgで、心拍数は46bpm、SpO2は室内気で100%でした。循環器内科の先生にコールしたところ「それって右室梗塞だね。すぐに行きます。」と言われました。
ここで、ちょっと考えてみてほしいのですが、循環器内科医が来てくれるまでの間に、右室梗塞に対して、あなたができることは何でしょう?
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右室梗塞は単なる右冠動脈の心筋梗塞のことではありません。右冠動脈の近位部が閉塞することで、左室の下壁領域が壊死に至るだけでなく、右室の壁運動が障害された結果、右室から肺動脈への拍出が出来なくなり、左室への還流が減って血圧低下に至るものです。
STEMIの時に血圧低下に至るのは、通常は左室の収縮が低下して肺うっ血を来すパターン(心原性ショック)が多いのですが、右室梗塞では肺動脈への血流が低下するので、肺うっ血を来さずに、頸静脈の怒張を来します(閉塞性ショック)。
もし、あなたが下壁のSTEMIに遭遇した時に、
①血圧が低く
②SpO2が下がっていない(=肺うっ血がない)
この2つがあれば、右室梗塞を疑ってください。そして頸静脈怒張の有無を短時間で確認しましょう。
心電図では下壁梗塞(Ⅱ,Ⅲ,aVF)でのST上昇を確認したら、次にV1のST上昇がないかを確認します。V1のST上昇は右冠動脈近位部の閉塞を示すからです。さらにV4の電極を、胸骨を挟んで反対側に付け替えて(V4Rと言います)心電図を記録し、ST上昇があれば確実です。
さて、混乱しやすいのは治療です。
STEMIですから、速やかにPCIなど再灌流療法を行うのは言うまでもありませんが、STEMIなら硝酸薬とか、肺うっ血を伴っていれば利尿剤を使いたくなりますが、右室梗塞では利尿薬や硝酸薬を使用するのは危険です。利尿剤や硝酸薬を使って前負荷が低下すると、さらに血圧が下がるからです。
逆に生理食塩水などで輸液をどんどん入れる必要があります。さらに右室から肺動脈への拍出を少しでも増加させる目的でカテコラミン(ドパミン、ドブタミン)を使用します。
冒頭の症例も、循環器内科医が到着するまで全開で輸液をいれるのが正解です。可能であればカテコラミンの持続点滴も開始できるとスバラシイですね。
右室梗塞は、初期対応を間違えずに行えば、PCI後には比較的速やかに血圧が落ち着くことがほとんどですが、遷延する時はIABPやECMOの使用を考えます。
あなたが下壁のSTEMIでショック症例に遭遇した時は、右室梗塞を鑑別に挙げられるようにしてください!
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縫合結紮セミナー2025
恒例となりましたが、今年も消化器外科の先生方による研修医向けの縫合結紮セミナーが開催されました。このセミナーの特徴は何といっても、実際のブタの皮を使うWet lab形式です。
J1のうち何名かはすでに皮膚縫合の経験がありますが、ほとんど未経験者ですのでかなり集中していたようです。
外科医からの直接指導
はじめに針と糸の基礎知識を教わって、次に実技。針を垂直に入れるとか、手首を使うとか、言われれば分かるのですが、実際にやってみるとうまくいきません。速く、緩まないように結紮する、無駄な動きをせずに速く縫合するために持針器の持ち方、針運びなど、とにかく繰り返し練習が必要です。J2はさすがに扱いが慣れていて、黙々と縫合を繰り返していました。J1は初めのうちはかなりぎこちなかったのですが、最後の方はだいぶスムーズに手が動いていました。
今まで外科系に進んだ先輩たちは、縫合・結紮だけでなく腹腔鏡の自主練も黙々とやっていました。基本的な手技は短い時間を見つけて繰り返し練習を続けることが大事で、必ず練習しただけの成果は得られます。たとえ外科系に進まないとしても、ちょっとした縫合が必要になる場面に必ず遭遇しますので、ぜひ頑張って出来るようになってください。
(編集長)
なぜか余裕な2人
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【再掲】令和8年度採用初期研修医の採用について
現在、令和8年度採用の募集を行っています。
昨年同様に面接とエッセイで選考を行いますが、面接は直接面接とWeb面接を併用して行います。直接面接は2回開催しますが、それぞれ8名までとしています。この記事のリリース時点では直接面接の枠がわずかに残っていますが、定員に達した場合はWeb面接になりますのでご了承ください。
また、Web面接では日程調整が必要となりますので、できるだけ早めにお申し込みください。もちろん、いずれの方法を選択しても選考基準に違いはありません。
水戸済生会ではWebのみで申し込みが完結するので、印刷や郵送が不要です。ただし、申し込みの際にエッセイを提出いただきますので、準備をお願いします。
エッセイにした意図としては小論文のような形式にあまりとらわれずに、ご自分の経験や考えなどをまとめてください。
- 応募締め切りは、令和7年7月18日(金)までになります。7月19日以降はエントリーフォームが使用できなくなりますのでご注意ください。
あなたの応募をお待ちしています!
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挿管中は“DOPE”を確認
80歳台の男性が肺炎で入院しました。もともと肺気腫があって加療されていた方です。酸素と抗菌薬を開始して、気管支拡張薬の吸入とステロイドの全身投与も行いましたが、酸素化が悪くて気管内挿管をして人工呼吸器管理になってしまいました。
その数日後の夜にあなたが当直をしていたら、病棟から「○○さんのサチュレーションが下がっています!」とコールがありました。患者さんのところに向かいながら、何をすればいいのか考えてみたのですが、あなたならどうしますか?
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↓
人工呼吸器の有無に関わらず、病棟からサチュレーションの低下でコールされることが日常的に良くあります。たいていの場合は看護師さんは痰の吸引などをやったうえで、改善がない時にコールしてくれるので、他にチェックすることを確認しておくことは有用です。こんな時に役に立つのが「DOPE」です。
DOPEとは
D(Displacement):
気管チューブの位置異常を確認します。抜けていないか、深すぎないか、必要なら胸部レントゲンで確認をします。
O(Obstruction):
気道の閉塞がないかを確認します。喀痰によるものが多いと思いますが、チューブの折れ曲がり(キンク)も確認します。喀痰が多い時は気管支鏡での吸引を行うこともあります。
P(Penumothorax):
陽圧換気による気胸は常に考えておく必要があります。胸部レントゲンだけでなく、経時的に皮下気腫が出現していないかの確認も行います。
E(Equipment failure):
チューブの接続不良や接続間違い、設定間違いがないかといった機器の不具合がないかを確認します。よく分からなければ臨床工学技師さんを呼んでみてもらいましょう。
人工呼吸器に苦手意識があっても、これらの対応はあなたでもできます。ぜひ覚えておきましょう。
ちなみにこの患者さんは、かなり喀痰量が多かったので、体位をかえて、頻回の吸引でサチュレーションが改善してくれました。体位ドレナージは思っている以上に有効なことがありますので、ぜひ試してみてください。
(編集長)
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【お知らせ】小児エコーハンズオンセミナー in 水戸
水戸済生会総合病院に隣接する県立こども病院から、小児エコーハンズオンセミナーのご案内が届きました。
ご存じの方もいると思いますが、茨城県立こども病院は小児エコーでは非常に有名な施設で、全国から医師を含めて小児エコーを習得したい人たちが集まって来ています。院内に小児超音波診断・研修センターを有しており、センター長の浅井先生による浅井塾と言われるエコー研修のコースがあります。さらに2023年の秋には日本小児超音波研究会の学術集会を水戸で開催したこともあります。
そんな小児エコーには自信のあるこども病院が、医学生と初期研修医向けに開催するエコーハンズオンですので、ぜひ参加してみて下さい。
ちなみに、実際のこども達を相手にエコーを当てられる機会はなかなかありません。例年よりも定員が増えていますが、先着順ですので興味のある方はすぐにお申し込みください!
(編集長)
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【レジナビフェア2025東京】ブース訪問ありがとうございました!
6月29日(日)に東京ビックサイトでレジナビFair2025 東京 が開催され、当院も出展しました。
今回のレジナビは昨年同様に、初期研修だけでなく専門研修プログラムも紹介する合同のイベントで、参加者のうち医学生は2500名を超えていたようです。当院ではJ1の3名とJ2の1名、専攻医1名と指導医1名の6名体制で臨みましたが、なんど55名の医学生が足を運んでくれました。どうも有難うございました!!
6年生はマッチングを考えている病院のブースを回って、最後の確認とアピールといった感じでしたが、4年生と5年生はほとんどの方が病院見学は未経験で、気になっている病院のブースを回って、この夏にどこの病院に見学に行くかを考えていたようです。水戸済生会のブースでは、もちろん病院のアピールもしましたが、それよりも医学生が気になっていること、悩んでいることを少しでも解消できるように、研修医たちがいろいろと話を聞いてアドバイスしていました。
6年生のあなたにとっては、あっという間にマッチング面接の時期になります。採用サイトからの募集を開始していますので、ぜひチェックをお願いします。
そして、4年生や5年生のあなたは、少し早いですが夏休みを利用した病院見学の予定も考え始める時期です。当院の病院見学では原則として、午前中に1つ、午後に1つの計2つの診療科を選択していただきます。日によっては病棟業務ばかりという時は、臨機応変に他の診療科の見学も手配ていますので飽きさせません!
ページ下段のリンクから、ぜひ今すぐお申し込みください♪
ブースが満杯になるほどの盛況でした♪
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