
臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
ADLを確認する時は・・・DEATHとSHAFTT
肺炎で入院した高齢患者さんの状態が改善してきたので、カンファの時に「そろそろ退院できそうなので、家族に連絡しましょう」という話になりました。でも、続いて指導医から「ところで患者さんのADLは落ちてないの?」と質問されました。こんな時、あなたはどんな風に答えていますか?
特に高齢の患者さんでは、入院することでADLが一気に低下してしまうことがあります。もちろん病院では病気を治すだけでなく、ADLや栄養状態を悪化させないように、いろいろな職種が関わってくれていますが、「肺炎は治ったけど、寝たきりになりました」となっては、家族は困惑するだけです。
入院中に限らず、患者さんのADLを把握することはとても重要ですが、ADLを把握するには、どうポイントをおさえれば良いでしょう?
そんな時に使うのがDEATHとSHAFTTです。
DEATHとは
D : Dressing (衣服の脱着)
E : Eating (食事)
A : Ambulation (移動)
T : Toilet (排泄)
H : Hygine (入浴)
これらをBasic ADL(基本的日常生活活動)と言います。
SHAFTTには
S : Shopping (買い物)
H : Housekeeping (掃除)
A : Acounting (家計管理)
F : Food (食事の準備)
T : Transportation (交通機関の利用)
T : Telephone (電話の利用)
こちらはInstrumental ADL(道具的日常生活活動)と呼ばれるもので、Basic ADLを越えた、より複雑な活動を把握する時に役立ちます。また、介護保険の書類を書くときにも便利です。
プレゼンの時の具体例としては、「食事はセッティングで自立、おむつ着用で入浴は介助が必要ですが、車いすへの移動は軽介助で可能です」などと言えば、その患者さんのADLが伝わりますよね。ぜひ覚えておいてください。
(編集長)
山中先生のレクチャーでの一コマ
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