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茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。
【循環器】今月の症例@日本内科学会誌に掲載されました!
内科学会誌には「今月の症例」というコーナーがあって、各地の地方会で発表された優秀演題が掲載されます。
あなたに紹介するのが遅くなってしまいましたが、8月号の日本内科学会誌の「今月の症例」には循環器内科の川原先生の衝心脚気(しょうしんかっけ, wet beriberi)の症例報告が掲載されています。
脚気心とは、ビタミンB1欠乏によって引き起こされる高拍出性心不全と循環不全を呈する病態ですが、その中でも劇症型で急性肺水腫・ショックを呈するものを衝心脚気と呼んでいます。
この症例は最初は病態を把握できずに焦っているうちにどんどん状態が悪化したのですが、ECMOを導入して、診断もついて、無事に退院となった印象に残る症例です。勉強になるので、ぜひご覧になってください。
ECMO管理なども大変でしたが、じつは鑑別をいろいろ考えてくれたのは腎臓内科の先生方でした。そして病歴(この症例では偏食歴を聞き出せたこと)が大きなカギを握っていて、患者さんの背景をよ~く把握することの重要性を改めて認識させられた症例でもあります。
循環器内科の紹介も出ていますので、医局などで探して、ぜひご一読ください!
(編集長)
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アルドステロン症の見つけ方 その5
前回はカプトプリル負荷試験など機能検査で原発性アルドステロン症(PA)と診断された後の対応について紹介しました。
CTで片側性か、両側性かを把握して、手術を検討すべきかの判断をします。ただしPAは腫瘍サイズが小さいので、CTで腫瘍が分からなくとも否定できないことに注意です。
仮に片側性病変だったとしても患者さんが手術を望まない、もしくは手術できない状況であれば、ここで打ち止めです。この後は内科的治療になります。内科的治療としてアルドステロン拮抗薬(スピロノラクトンやエプレレノン)を服用してもらいます。通常はスピロノラクトンで100㎎~200㎎/日ほど必要になりますが、カリウム値を見ながら用量を調整していきます。
一方、CTで片側性が疑われたり、両側性かどうかはっきりしない場合で患者さんが手術をしてでも血圧のコントロールを得たり、降圧剤を減らしたいと思っているのであれば、次にすることは局在診断、具体的には副腎静脈サンプリング(Adrenal venous sampling:AVS)を行います。
一般的に、片側病変であれば病側の副腎摘出を勧めますがが、副腎摘出と内科的治療とで、長期的な臓器障害や生命予後を比較した
強固なエビデンスはありません。現在(2021年10月)時点で、日本内分泌学会のガイドライン改定に伴うパブコメが募集されていますので、このあたりの改訂があるかもしれません。発行されたら、改めて紹介します。
次回はAVSについて紹介します。
(編集長)
手ごわいSFAのCTOと格闘中
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アルドステロン症の見つけ方 その4
前回までアルドステロン症のスクリーニングと機能検査について紹介しました。
カプトプリル負荷試験などの機能検査でアルドステロン症(PA)と診断されれば、次の病型診断に移ります。実はアルドステロン症の病型分類は下の表のように10個もあります。
でも実際に覚える必要はなく、片側病変か両側病変かを判断することがポイントになります。何故かというと、片側病変なら手術を、両側病変なら内服治療となるからです。
そのためにまずやるべき検査はCTです。一般に片側性であるAPAの腫瘍サイズは平均12㎜程度と小さいので、CTでは1㎜スライスで撮影する必要があります。またアルドステロン症はコレステロールが豊富な腫瘍なので、単純CTでは腫瘍がLow densityになっています。このため単純CTでも十分にあたりはつけることが出来ます。ただし、副腎静脈サンプリング(AVS:Adrenal venous sampling)をする際には造影CTでの副腎静脈の同定が役に立ちます。
注意点は、片側に径が10㎜程度でLow densityの腫瘍を認めれば、かなり疑わしいのですが、径が6㎜以下の微小腺腫がAPAの約半数を占めていることや、腫瘍病変の無いUAHやUMNがあるので、CTで副腎に異常がなくともAVSで局在診断が必要となります。
(編集長)
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アルドステロン症の見つけ方 その3
前回はスクリーニングについて紹介しました。
スクリーニングでARRとPACが基準を満たせば、次にするのは機能確認検査です。この検査をすることで、通常ならばアルドステロンが抑制される状況を作っても、アルドステロンが抑制されずに異常な分泌を続けているのを証明する訳です。
これには
・カプトプリル負荷試験
・生食負荷試験
・フロセミド立位負荷試験
・経口食塩負荷試験
がありますが、どの方法でも良いようです。(日本内分泌学会のコンセンサスステートメントVer4.1)
となると、外来で簡単にできるカプトプリル負荷試験がオススメです。カプトプリルはACE阻害薬ですが、先述のように健常人では服用するとレニンが上昇して、アルドステロンが低下します。でも、PAの場合はアルドステロンが過剰分泌されたままなので、レニンは抑制されたまま、アルドステロンも低下しません。
やり方としてはスクリーニングの時と同じように、ARRに影響のない降圧剤に変更しておき、外来にきたら安静臥位で負荷前の採血を行った後、カプトプリル50㎎を内服します。その後は院内をぶらぶらしてもらい90分後(60分後でも良いらしい)に戻ってきてもらい、再度安静臥位で負荷後の採血を行っておしまいです。そして、1週間後に結果説明に受診してもらいます。
負荷後もARR>200(pg/mlの場合)ならPAの診断となります。
ちなみに診断するには、影響ある降圧剤を中止したりと、きちんとした手順で検査をする必要があります。でも降圧剤の中止や変更は思っている以上に面倒ですので、裏技を紹介しましょう。すでにACE阻害薬やARBを服用している人でも、カリウムが高くない場合(低値ではないけど、ACE阻害薬を服用しているのに低めという意味)、そのままARRを調べてみて下さい。この状況でレニンが抑制されたままとか、ARR>200であれば、かなりPAが疑われます。こうなれば、きちんと説明して薬剤を変更してカプトリル負荷試験をやるのが良いと思います。
機能検査でアルドステロンの自立性分泌が証明されれば、これでPAの診断は確定となります。
次回は病型診断を紹介します。
(編集長)
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内視鏡の話(5)番外編 王者オリンパスと挑戦者フジ
内視鏡について語る、番外編です。
ちょっと物議を醸しそうなタイトル及び内容ですみません。相変わらず、個人の見解でありまして、当院や当科の公式の意見ではないことをご了承ください。
オリンパスは、世界シェアトップを誇るメーカーです。そのため、多くの内視鏡界の重鎮の先生方に愛されているメーカーです。私自身も若輩者ながら、ERCPについてはオリンパスの十二指腸鏡に強くこだわっています。
しかしそれが、オリンパスの最大の足かせだと思うのです。内視鏡医は少しの変化も敏感に感じますし、そこが少しでも思うようでなければ不満を持つことになります。意外と慣れればなんてことなかったりしますが。
これまで十二指腸鏡はJF(細めのスコープ)、TJF(太めの処置用スコープ)がありましたが、世界規格に合わせるためTJF一本となります。その件でも担当者は何度も説明に来てくれて、いかにこれまでと変わりなく使えるか、あるいはいかにTJFがJFより優れているかを繰り返し説明してくれました。実際当科でTJFに切り替えた直後はカニュレーション難渋例が増えましたが、すぐになれて元通りになりました。
オリンパスという会社はこれまで培ってきた確かな技術と経験で万人に愛される内視鏡を作っていますが、ユーザーに嫌われないことを重視しすぎているのか、変化という点ではインパクトが足りない感じはします。
話は逸れますが、私が消化器内科でチーム性導入など新しいことを始めたとき、ある上級医に「うちに楽をしたがる若手は要らない。当科は今までこのやり方でうまくやってきたんだから、何年かしかいないお前が余計なことをするな」と言われました。
ですので、私はまず上が楽になる制度(救急当番制度など)を作り、めんどくさい仕事が全部自分に回ってくるようにして、とにかく自分が一番働くことで文句を言われないようにしました。その後多くの上級医たちの理解と協力があって変革は進み、当科はホワイトだと胸を張れるようになってきましたが、人が変わろうとするとき、その抵抗勢力と戦うのは非常に難しいことだと痛感しました。
でも、変わることをやめた瞬間に、人は後退していくものです。富士フィルムの台頭により、日本が世界に誇る内視鏡技術が更に磨かれていくことを期待しています。
また私自身も、内視鏡本体に負けない技術を持てるよう引き続き精進していきます。あなたも、水戸済生会の消化器内科科で内視鏡の技術の進化を見つつ、自分の技術を磨きませんか?
(Nao)
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内視鏡の話(4)内視鏡操作の違い
内視鏡を語る第4弾です。相変わらず、僕の独りよがりな勝手な意見ですので、そんなもんかと優しく見守ってください。
さて、皆さんは内視鏡の操作部の違いをご存知でしょうか?
初めて富士フィルムの内視鏡に触れたときは驚きました。なんと言っても操作部が小さいのです!その差はごく僅かなのですが、ちいさい。わずかの違いが、手の小さな僕には大きな違いです。そして、オリとフジの2社の操作感は他にも差があるのですが、実は根底にある操作に対する考え方の違いがあるように思うのです。
写真左がフジ、右がオリの操作部 (見た目はそうでもないけど、持つと違います)
まずは拡大内視鏡の操作の違いです。
オリの内視鏡はレバー式で最大倍率まで連続性に拡大率が変化します。拡大をレバーで一気に変化させることが出来、時間の短縮にもなります。
フジの内視鏡はボタンにより段階的に倍率が変化します。誰が操作しても一律に拡大を得ることができ、倍率が数値として表記されますので、病変評価を標準化することができます。ただし、2段階倍率を上げると、戻すのも二段階戻さなければならないので、拡大観察のスムースさは劣ります。
写真左がフジ(2つのボタン) 右がオリ(青矢印がレバー)
次に特殊光の切り替えです(ただしこれは、ボタン配置設定などで、いかようにもできます)。
原則的にオリンパスは1特殊光、1ボタンで配置します。なので、一回ボタンを押せば特殊光、もう一度押せば通常光に戻ります。フジは巡回式です。つまり、一つのボタンで複数の特殊光を操作できます。
ちなみに当院では 通常光→NBI-bright→NBI→LCI→通常光 という設定になっています。うっかりボタンを押し間違えると、あと3回押さないともとに戻れません(笑)
オリンパスは機能を絞っても、スムーズで正確な操作系を重視、フジは多機能を凝縮した操作系を重視、そんなふうに感じています。
(Nao)
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アルドステロン症の見つけ方 その2
今回はPAのスクリーニングについてです。
PAのスクリーニングには、随時採血で
・血漿アルドステロン濃度(PAC)
・血漿レニン活性(PRA)
を測定して
・アルドステロンレニン比(ARR=PAC/PRA)
を求めましょう。
本来、アルドステロンもレニンも座位と臥位では値が異なるので、30分の安静臥位での採血が望ましいとされています。しかし、実際のところ難しいので、座位での随時採血でOKです。
なお、ARRを求める時に単位を必ず確認しましょう。PACにはng/dlとpg/mlの二つがあり、各施設(検査機関)によって異なります。
そして、カットオフ値は
単位がpg/mlであれば、ARR>200
ng/dlであれば、ARR>20
となります。(ng/dl=1000pg/100ml=10pg/mlですよね)
さらに、ARRに加えてPAC>120pg/ml (12ng/dl)の併用が推奨されています。
(内分泌学会のコンセンサスステートメントVer4.1 平成28年2月)
他に注意点としては、スクリーニング採血の際にほとんどの症例では降圧剤を内服しているはずですが、利尿剤、β遮断薬、アルドステロン拮抗薬(ACE阻害薬、ARB、スピロノラクトン、エプレレノン)はARRに影響してしまうので、事前に変更が必要です。ただ、利尿薬、アルドステロン拮抗薬は6週間以上、β遮断薬は2週間以上の中止がガイドラインでは求められていますが、実際は難しいです。
変更する降圧剤については
・ブドララジン(ヒドララジンの同効薬)、
・α遮断薬(ドキサゾシン)、
・カルシウム拮抗薬(ニフェジピン、
アムロジピン、マニジピン)
実際のところ、ブドララジンを処方できる施設は限られるので、ドキサゾシンとアムロジピンの組み合わせが、どの施設でも利用可能で便利です。編集長はドキサゾシンとアムロジピンでコントロールが著しく不良の時は、さらにニフェジピンをかぶせています。
スクリーニングの随時採血で、ARR>200かつPAC>120pg/mlの2つの基準を満たせば、次の機能確認検査に進みます。
(編集長)
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アルドステロン症の見つけ方 その1
循環器内科には高血圧の患者さんが多く紹介されてきます。健診で指摘された人、既に治療を開始しているけどコントロールがイマイチな人などですが、そのほとんどが本態性高血圧(EH)です。でも、その中に二次性高血圧の患者さんが隠れていて、これを見つけ出すのは循環器内科医のやりがい(ひそかな楽しみ)の一つです。
というのも、二次性高血圧の多くは何種類もの降圧剤を使ってもコントロール不良のことが多く、原因に特異的な治療を行うと非常にコントロールも良くなるし、状況によっては降圧剤を最小限まで減らすことができる場合があるからです。
そんな二次性高血圧の中で、原発性アルドステロン症(PA)は高血圧患者のうち3~10%を占めるというデータもあるくらい頻度の高い疾患ですので、その気になればあなたも見つけられます。今回から、そんなPAの見つけ方を紹介していきます。
まず、PAとくれば高血圧と低カリウム血症ですね。しかしカリウム値が正常の場合も多く存在するので、カリウム値だけで判断するのは良くないようです。
PAのスクリーニングとしては、最初に血漿アルドステロン濃度(PAC)と血漿レニン活性(PRA)を随時採血で調べて、アルドステロンレニン比(ARR=PAC/PRA)を求めます。本来は高血圧患者全例にPAのスクリーニングが望ましいのですが、費用対効果のエビデンスがありません。
このため実際のところ、ARRのスクリーニングが推奨されているのは
①低カリウム血症合併高血圧
②若年者の高血圧、
③Ⅱ度以上の高血圧
④治療抵抗性高血圧
⑤副腎偶発腫合併例
⑥40歳以下での脳血管障害発症例
⑦耐糖能障害
⑧肥満
⑨睡眠時無呼吸症候群
スクリーニングでARRを調べるときは、体位は臥位でも座位でも構いません。ぜひチェックしてみてください。
(編集長)
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初期研修医のころとくらべて専攻医になると、いろいろ仕事を任されたり、カテや内視鏡などの手技もさせてもらえます。初期研修医や看護師さんからも頼りにされます。とは言っても、すぐに指導医クラスのようなレベルになる訳ではないので、病棟の仕事で失敗したり、カテや内視鏡がうまくできずに指導医に交替したりすることがあります。
もちろん、だんだん仕事の段取りもうまくなっていくし、手技も交代せずに最後までできるようになりますが、ちょっと思い返してみるといつも同じような間違いや失敗をしているなんてことはないでしょうか?
編集長もよく失敗するのですが、原田隆史という方が書いた「失敗の取り扱い方」という文章が参考になったのでシェアします。その原田先生によると、
人は失敗を
1.直視しない(向き合わない)
2.後回しにする
3.人のせいにする
4.忘れようとする
その結果
5.繰り返す
つまり「失敗をなかった」ことにする= 「あれは失敗ではなかった」としてしまうそうです。
この裏には、「失敗を認めたくない」、「失敗は悪である」、「失敗は無駄である」と捉えているから、こう考えてしまうのだそうです。失敗の原因と向き合い、分析し、自分を成長させるヒントにするのが正しい失敗の対処法で、無かったことにするのではなく、自分で向き合って、カタを付けるしかないと。
手技については比較的わかりやすいですが、やはり失敗の原因を自分なりに分析しないと上手くなりません。ただ、失敗を失敗と認識していないこともよくあります。
例えば、
・いつも同じようなパターンで診断を間違える。
・いつも同じオーダーを間違える。
・いつも看護師さんに同じことを言われる。
・いつも似たようなことで患者さんとトラブルになる。
あなたは、こんなことを無かったことにしていませんか?
(編集長)
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【腎臓内科】ドライウェイトの話(3)
前回の続きです。
大事な点としては除水したくてもできない場合があります。低心機能の人(AS,ARを含む)、感染症など状態が悪くて血圧が低い人(血管透過性が亢進してる人)、肝硬変で腹水はあるけど血管内脱水の人、消化管出血で貧血の人などがその例で、血圧が容易に下がってしまいます。
慢性期で、も糖尿病や神経変性疾患で自律神経機能低下している人や重症下肢虚血があって透析中の疼痛がひどい人も、同様に調節は難しいです。うっ血性心不全で入院した人に関しては,DWの下方修正で血圧が1段階下がることが予想されるため,血圧が低めの時には降圧薬を一部中止してベースをあげてもらえた方が除水しやすい傾向にあります。
透析は状態が悪い患者さんにとっておそらく,みなさんが思っているよりも急変リスクが高く,循環動態としてはダイナミックな治療です。透析開始し沢山の血液が体外に出ることで循環血漿量が減り,本来であればそれを補うようにプラズマリフィリングといって血管内に水分が移動する調節機構が働きますが,上記のような原因があるとうまく働かない,もしくは調節しきれずに血圧が下がってしまいます。
そういった場合、除水のスピードをゆっくりにして長い時間をかける(臨時透析を入れて透析時間を増やす)とか、急性期であればCHDFにすることなどで対応します。透析は,途中でサボることができない治療ですが,血圧がどうしても下がってしまう,いわゆる透析困難症と言われるような方にとっては,透析のたびに血圧が下がって怖い思いをしたり,失神したりと,かなりハードな状況となります。辛い思いをさせながらどこまで透析を続けるのか,どこを体の限界と判断するのかという議論に関しては,とても難しい問題です。
(おもち)
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