専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【循環器】上肢動脈疾患 原因疾患その3

2020.09.18
カテゴリー: 循環器

上肢動脈疾患の原因の続きです。

 

Buerger病(バージャー病)

閉塞性血栓血管炎とも呼ばれ、四肢動脈に

閉塞性の全層血管炎を来す疾患。下肢に

多いが、上肢にも発症する。原因は不明で、

喫煙は発症に強く関与している。また、

歯周病との関連も示唆されている。

症状は冷感やしびれ感、寒冷暴露時の

レイノー現象を認め、高度になると安静時

疼痛、潰瘍や壊死に至る。治療は禁煙が

きわめて重要
 

麦角病

ライ麦や小麦などの穀物に寄生する麦角菌

が産生する菌核にアルカロイドが含まれて

いて、これによる中毒症状を麦角病と呼びます。

麦角アルカロイドは血管収縮作用があり、

四肢末梢の循環不全から壊死に至ることも

あります。中世ヨーロッパでは、麦角菌に

汚染されたライ麦で作られたパンを食べる

ことで流行していたそうです。ちなみに、

片頭痛治療に用いられるエルゴタミンは

麦角アルカロイド由来です。

 

結合組織異常

結合組織異常の代表的な疾患はエーラス

ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndrome)

ですが、血管型エーラスダンロス症候群では

動脈解離や動脈瘤破裂などを来すことが

知られています。当然、上肢動脈にも

起こりえる疾患です。治療は外科的修復

ですが、直達手術では縫った所から

血管が裂けてくるような状況になるため、

血管内治療を選択されることが多いようです。

(Angiologist)

 

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