専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【循環器】上肢動脈疾患 原因疾患その4

2020.09.21
カテゴリー: 循環器

上肢動脈疾患の原因の続きです。

 

細胞毒性薬・動注用薬剤

細胞毒性薬というと、消毒薬も含めた幅広い

薬剤を指してしまいますが、動注も行われる

抗がん剤は血栓塞栓症を来す代表的なものに

なります。代表的なものとして、殺細胞性

抗がん剤ではプラチナ製剤(シスプラチン)や

タキサン系抗がん剤、分子標的薬では多 くの

薬剤で血栓塞栓症を合併するそうですが、

特に血管新生阻害薬や多標的チロシン

キナーゼ阻害薬が多いようです。

血栓塞栓形成に関する病態については

不明な点が多いものの、作用機序が明らか

である薬剤として血管新生阻害薬が挙げ

られます。血管新生阻害薬のベバシズマブは,

大腸がん、肺がん、乳がんなど多くの治療に

用いられますが、血管内皮細胞を標的として

おり血管内皮障害とともに血栓症を発症します。

静脈血栓塞栓症の発症は11.9%、動脈血栓

塞栓症が3.3%と報告されているそうです。

 

(参考文献)

向井幹夫 心臓 Vol . 49 No . 8(2017);816-821

 

糖尿病

糖尿病で足壊疽を来すことは有名ですが、

手指にも壊疽を来すことがあり、血行再建も

難しく、対処困難なことが多くなります。

 

骨髄性増殖性疾患

多発性骨髄腫に代表される骨髄増殖性

疾患は、疾患そのものが血栓塞栓症を

多く合併することが知られています。

さらに、治療薬である免疫調節薬や

プロテアソーム阻害薬にステロイド剤を併用

す ることで、その頻度がさらに増加するそうです。

(Angiologist)

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