専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

水戸済生会総合病院の専門研修2026

2026.01.26
カテゴリー: ブログ

今回は当院の専門研修の概要について紹介します。

 

当院は400床の総合病院で、救命救急センター(3次救急)を有しており、ドクターカーやドクターヘリの基地病院となっています。また、茨城県立こども病院と隣接しているため、県央・県北地区の総合周産期母子医療センターとしてハイリスク分娩などを一手に引き受けています。

 

専門研修は内科で基幹型プログラムを有していますが、それ以外の診療科は、筑波大学をはじめとした専門研修プログラムの協力施設として、専攻医を受け入れています。

 

初期研修医の定員は10名で、その中から毎年1~2名が当院の内科専門研修プログラムに進んでくれています。内科以外の診療科では、お隣の県立こども病院での小児科専門プログラム、筑波大学の産婦人科や外科系、内科系診療科が多く、そのほかに県外の施設に進む人も数名います。

 

ちなみに筑波大学の産婦人科や消化器外科、整形外科に進んだ人は、当院での初期研修後にそのまま半年~1年間程度当院に在籍して、経験症例数を稼いでから大学に行くケースがこの数年は多いようです。

 

内科専門プログラムについては、もともと消化器内科、循環器内科、腎臓内科が充実していましたが、現在では脳神経内科、リウマチ膠原病内科、血液内科も常勤医となり、内科としての診療に厚みが出て充実してきました。呼吸器内科の指導医が不在なことが弱点ですが、内科専攻医にとっての重要事項である、JOSLERの症例確保に困ることはなくなりました。筑波大学をはじめとした他施設から協力施設でのローテとして来てくれている内科専攻医も増えていますが、当院でJOSLERの足りない症例を経験できるようにさぽーとしています。

 

次回以降で、水戸済生会の内科専門プログラムについて詳しく紹介していきます!

(編集長)

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

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PFO閉鎖デバイスの実施施設になりました

2026.01.19
カテゴリー: 循環器

水戸済生会では、当院の脳神経外科と脳神経内科で脳梗塞の血栓回収を行っており、2025年の1年間で50件以上施行しています。そして、循環器内科と脳神経外科、脳神経内科が集まっての脳心カンファを月一回定期的に開催しています。

 

この脳心カンファでは、脳梗塞で入院した未治療の心房細動患者の治療方針を相談したり、MRI画像では脳塞栓症が疑わしいものの、心房細動がとらえられておらず、原因の分からない潜因性脳梗塞患者の検査の進め方などについて検討しています。

 

この潜因性脳梗塞とは、動脈硬化や心疾患など、既知の明確な原因では説明がつかず、徹底的な検査を行っても発症メカニズムや原因が特定できない脳梗塞の分類のことですが、その多くは「塞栓源不明脳塞栓症(ESUS)」として、心房細動(特に発作性心房細動)や卵円孔開存(PFO)など、見つけにくい塞栓源(血栓の発生源)が原因であると考えられています。ESUSの再発予防のために詳細な検査(長時間心電図、心エコーなど)を行って診断を確定させ、脳梗塞の再発予防を行うことが重要ですが、当院でも心エコーや経食道心エコーの検査増加に伴い、PFOが見つかることが増えています。

 

このPFOに対する治療としてPFO閉鎖デバイスがありますが、実施のために様々な基準があり、今までは大学病院などの限られた施設に限られていました。幸い、施設基準が若干変更され、当院でもPFO閉鎖デバイスでの治療を行える環境が整いました。茨城県内では当院の他に筑波大学と土浦協同病院の3施設しかありませんので、患者さんのニーズにお応えできるよう、脳外科や脳神経内科と一緒にPFO治療に取り組んでまいります。

 

経カテーテル的心臓短絡疾患 治療基準管理委員会

PFO閉鎖デバイス

(左:ゴア社のデバイス、右:アボット社のデバイス)

(編集長)

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肺高血圧のリスクアセスメント 

2026.01.12
カテゴリー: 循環器

改訂されたガイドラインから肺高血圧(PH)に関する話題を紹介していますが、今回はPHのリスクアセスメントについてです。

 

PH患者さんが、どのタイプのPHなのか診断を付けることは当然重要ですが、同時に重症度評価と治療介入を決定することも重要です。現在では血行動態評価や運動耐容能評価、バイオマーカー、画像検査所見などの複合的なパラメータを用いて評価することが主流となっています。

 

ただ、前回の記事で紹介したPHの危険な兆候の一つに挙げられているWHOのPH機能分類(WHO FC) は、診断時およびフォローアップ時の双方において、もっとも強力な予測因子の1つであることが分かっていますので、押さえておきましょう。

 

 

そしてリスクアセスメントの指標については、欧州のガイドラインやアメリカのガイドランで採用されているものに違いがあります。ただ、各国において疾患背景や使用可能な薬剤,長期予後のリスクは異なると想定されることから、今回のガイドラインでは、わが国で検証を受けたフランスのレジストリスコアを基にした、わが国独自のものが提案されています。

 

いずれにせよ、外来でフォローする時や専門施設に紹介する時には、できるだけこれらの項目がどうなっているか記載しておくと良いと思います。

 

 

(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)

(編集長)

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新年あけましておめでとうございます

2026.01.05
カテゴリー: ブログ

新年あけましておめでとうございます。

 

いつもこのブログをお読みいただき有難うございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

多くの病院は今日から通常営業だと思いますが、年末年始とも、ほぼいつも通りに働いていた人も多いのではないでしょうか。大変お疲れ様でした。

 

忙しかったかもしれませんが、せっかくの年明けですので、「医師としての役割」を確認する時間を少しだけでも取ってもらいたいと思い、今回はこんな言葉を紹介します。

 

「時に治すことはできる、和らげることはしばしばできる。だが、患者を慰めることはいつでもできる。医学はいつもできることを放棄して、時々しかできない治すことに集中している。」

 

これは500年以上前のフランスの外科医であるアンブロワーズ・パレの言葉です。だいぶ前のことですが、ある先生の講演を聞いていたらこの言葉が紹介されて、その時モヤモヤしていた編集長に刺さったのだと記憶しています。

 

あなたのような初期研修医や専攻医のうちは、「治すこと=医療の成果」と考えがちですが、手技をやっても、診断やマネジメントの点でも指導医や上級医にかなわないのが当たり前です。そうなると「自分では治せない」から「自分では治せないから何もできない」とネガティブ思考に落ちて行きやすくなります。

 

でも、実際の患者さんは、高齢で慢性疾患を多く抱えている人ばかりですから、「治す(治せる)医療」の場面は少なくて、圧倒的に「支える医療」の場面が多くなります。つまり、「治らない(治せない)から何もできない」は誤解だと理解できると思います。

 

もちろんアンブロワーズ・パレが生きていた時代と今とは医療レベルも全く違いますが、現在でも我々のやっている医療の中で、「治す(治せる)」ものはまだごくわずかで、「治せないこと」がまだまだ山のようにあるという謙虚な認識が必要だと思います。

 

そして、我々が「治せない」時に、逃げださないで患者さんに向き合ってほしいと思います。患者さんの不安を受け止めて、患者さんの話を遮らずに聞く。我々の言葉や態度は、あなたの想像以上に患者さんを慰め、そして励ましています。

 

今年はあなたがいつでも患者さんにできることに、少し時間を割いてみて下さい。その積み重ねが、あなた自身の医師としての成長につながっていくと思います。

(編集長)

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