専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【循環器】大腿穿刺のトラブル その2(局所解剖)

2021.02.22
カテゴリー: 循環器

穿刺部のトラブルを予防するには、まず局所解剖をおさえましょう。なにも全部の血管名を覚える必要はありませんが、こんな感じで血管が走行している、というイメージを持つことが大事です。

 

たぶんあなたは、大腿部のイメージはこんな感じではないでしょうか?

 

 

動脈と静脈が離れているイメージで、脈を触れながら、少し内側を穿刺すれば静脈に当たる。しかも分枝はない・・・・。

 

でも、研修医らがCVを挿入する際の穿刺を見ていると、全然静脈に当たらないのです(笑)。このイメージは、決して間違いではありませんが、実際はのところは

 

 

こんな風に少し重なるイメージです。動脈を触れながら、そのすぐわきを狙う感じ。こうすることで静脈穿刺の成功率が向上します。

 

そして、PCIなどで動脈を穿刺する時は、思っている以上に動脈の分枝があることを覚えておきましょう。

 

 

もちろん、破格があるのでこの通りという訳ではありませんが、変なところを穿刺すると、動脈損傷を来してしまうといのは分かってもらえると思います。

 

こんな枝を針で刺せないよと思うかもしれませんが、実際に針が当たって、トラブルを起こしてしまうのです。動脈を穿刺する時でも、静脈を穿刺する時でも、動脈の分枝を損傷させてしまったかも、という謙虚さがトラブルの早期発見に大事です。

(Angiologist)

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