専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

CLTI  評価(GLASS分類)

2022.09.26
カテゴリー: 循環器

改訂されたガイドラインをもとにCLTIについて紹介する5回目。前回までは下肢の重症度を評価するためのWiFi分類を紹介してきました。

 

Wifi分類は下肢の重症度評価(=大切断のリスク評価)に用いられるものでしたが、今回は解剖学的重症度の評価に用いられるGALSS分類の紹介です。

 

改訂されたガイドラインでは、今まで用いられてきたTASCⅡ分類に代わってGALSS分類を用いることを提唱していますので、知っておきましょう。

 

Global Anatomic Staging System(GLASS分類)

 

【大腿膝窩動脈(FP:Femoropopliteal)領域】

0:軽度ないし有意でないSFA病変(狭窄度50%未満)

 

1:・SFA総病変長が<1/3(<10 cm)

  ・SFA起始部を含まない単独のSFA限局性閉塞(<5 cm)

  ・軽度あるいは有意でない膝窩動脈病変

 

2:・SFA総病変長が1/3~2/3(10~20 cm)

  ・SFA総閉塞長<1/3(10 cm)ただし,SFA起始部閉塞は含まない

  ・下腿3分岐に及ばない限局性膝窩動脈狭窄(< 2 cm)

 

3: ・SFA総病変長が>2/3(20 cm)

  ・SFA 起始部からのSFA閉塞(<20 cm)または起始部を含まないSFA閉塞(10~20 cm)

  ・下腿3分岐に及ばない短区間の膝窩動脈狭窄病変(2~ 5 cm)

 

4:・SFA総閉塞長が> 20cm

  ・膝窩動脈病変>5 cmまたは下腿3分岐に及ぶ膝窩動脈狭窄病変

  ・膝窩動脈閉塞

 

【膝下動脈(IP:Infrapopliteal)領域】

0:軽度あるいは有意でない治療対象動脈経路の病変

 

1:・狭窄病変長が対象動脈全長の1/3以下

  ・限局性閉塞(<3 cm)

  ・脛骨腓骨動脈幹あるいは下腿動脈の起始部を含まない病変

 

2:・狭窄病変長が対象動脈全長の1/3以下

  ・限局性閉塞(<3 cm)

  ・脛骨腓骨動脈幹あるいは下腿動脈の起始部を含まない病変

 

3:・病変長が動脈全長の2/3まで

  ・全長の1/3 に及ぶ閉塞病変(下腿動脈起始部を含んでよいが脛骨腓骨動脈幹は含まない)

 

4:・びまん性狭窄病変長が動脈全長の>2/3

  ・閉塞病変長が全長の>1/3(下腿動脈起始部を含むことあり)

  ・脛骨腓骨動脈幹の閉塞(前脛骨動脈が治療対象でない場合)

 

【足関節以下(IM:Infra-malleolar)領域】

P0:完全なpedal archを伴い,標的血管が足部まで開存

 

P1:pedal archは閉塞あるいは高度狭窄を有するが,標的血管が足部まで開存

 

P2:足部まで連なる標的血管なし

 

(参考文献:日本循環器学会・日本血管外科学会 2022年改訂版末梢動脈疾患ガイドライン)

(編集長)

 

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