専門研修ブログ
茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。
専門診療科を決めるときに考えるべきこと
年が明けて、もう2か月もすると後輩ができることに気づいたJ1のあなた。
後輩にイイところを見せられるかという心配とともに、3年目以降の専門研修をどうするか? どこに、いつ頃見学に行こうかと、そろそろ考え出していると思います。
ほんの10か月前、初期研修が始まったばかりの頃は、目の前のことをこなすのに精いっぱいでしたが、今では少し余裕ができて、いろいろなことが見えてくるのではないでしょうか?
当院の研修医も専門研修をどうするのか悩んでいますが、もともと志していた診療科に進む人、ローテーションしてみて
興味を持った診療科に進む人、実際にローテーションしてみて当初考えていた診療科は不向きだと気付く人、といろいろあります。
以前に当院のマッチング研修医の動向を調べたことがあるのですが、初期研修開始時の希望診療科と3年目で選択した専門診療科が同じだったのは約4割でした。つまり、学生の頃に考えていた診療科はあるけれど、半分以上の人が初期研修中に悩んで悩んで診療科を決めているという感じなのだと思います。
編集長が研修医らに話すのは、どうして医師になったのか? もともと考えていた診療科をどうして選んだのか?
そこを、もう一度考えてみることを勧めています。
自分が医師になったきっかけは、実際のところ自分や家族の病気がきっかけだったり、ブラックジャックなどの漫画(意外と多い!)やドラマでカッコいいと思った、など人それぞれです。
ただ、実際の専門診療科を選ぶとなるともう少し現実的かもしれません。医学生のときと違ってローテーションしてみると、自分は不器用で手技は向かないとか、興味なかったけどすごく才能があって面白くなったとか、その診療科のリズムが合う、合わないということが分かります。他にも上級医の対応がかっこよくて無理だと思っていた患者さんを助けることができたので自分もできるようになりたい、といったことも少なからずあります。
医師という職業はとてもやりがいがありますが、決して楽な職業ではありません。どの診療科に進むとしても、それなりの覚悟は必要です。労働条件とか給料といった条件で比較することも大事ですが、損得勘定よりもリズムが合うとか、カッコイイという憧れの気持ちも大事にした方が仕事が楽しくなりますから、じっくり考えてみてください。
(編集長)
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