専門研修ブログ
- トップ
- 専門研修ブログ
茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。
病院見学のススメ・・・専門研修先を決めるとき
大学の医局などから専門研修プログラムの説明会開催の案内も届く時期になりました。
J2のあなたは来年度からの専門研修プログラムをどうするか、どこに、いつ見学に行くべきかをそろそろ考えていると思います。もしかしたら、まだどの診療科にするか決めかねているかもしれませんが、初期研修先を決める時よりも、専門研修先を決めることの方が重要かもしれません。
専門医機構が次年度の専攻医登録を開始するのは例年11月からですが、まだ時間があると思わないで、少しずつでも情報収集を始めるのが良いと思います。
当院のJ2らも、すでに病院見学に行った人もいますし、これからという人もいます。そこで、当院に限った話ではなく、専門研修プログラムを決めるときのポイントを確認しておきましょう。
①各施設のプログラムに目を通しましょう。
各領域の基幹学会が専門研修プログラムを取りまとめてWebで見れるようにしています。どれも「研修の理念」とかで始まるので、ぱっと見で読みにくい印象ですが、待遇などのところは毎年見直しが入っているので、チェックしておくのが良いです。また基本的に1つの施設だけで研修する訳ではないので、ローテーション可能な施設もここから知ることができます。参考までに、内科学会のサイトのリンクを貼っておきます。
②気になる病院には、可能な限り病院見学に行くべきです。
レジナビのように専門研修プログラムを紹介するイベントも増えてきました。でも、なかなか参加できるわけではありませんので、情報収集はまだまだ口コミや先輩のツテというのが多いようです。だとすればなおさら、気になる病院や候補の病院には可能な限り病院見学に行ってください。
さらに大学の医局も各種イベントに力を入れるところが増えています。医局の先生達や研究内容などを知れるだけでなく、外勤先や大学院に行くタイミングなどは医局によってもだいぶ違うようですから、詳しく聞き出しておくべきです。
③病院見学に行った際のポイントは・・・、
指導医クラス(大学の医局なら医局長)の話は、半分程度に聞いておけばOKです。なぜかと言えば、基本的にイイことしか言わないからです。何とか先輩になる専攻医から直接話を聞きましょう。病院見学の際にはコンタクトをとれなくとも、指導医に紹介してもらうなどして、後日でも実際に働いている専攻医とコンタクトをとる努力をしてください。そしてあなたの知りたいことを質問してみましょう。待遇や他施設のローテーション状況など、プログラムに書かれていない情報を得ることができます。また内科であればJ-OSLERの進み具合やサポートなども聞いておくと役に立つと思います。
そしてカテ室や内視鏡室、エコー室など、実際に案内してもらい、専攻医たちの元気の良さや看護師さんや技師さんたちの雰囲気にも注目してみると良いと思います。
④できるだけ複数回行きましょう。
専攻医を採用する時に、首都圏以外では定員越えで選抜する施設は少ないと思いますが、気になっている病院には複数回行くことをおススメします。別に見学という形をとらなくとも、その施設で研究会や講演会などがあれば、それを理由に行ってみるのもOKです。なぜかと言えば、先輩となる専攻医と話すチャンスが増えて、あなたのイメージしている専門研修とのギャップを少なくできるはずです。さらにあなたの存在が相手の記憶にも残りやすくなります。
⑤水戸済生会に見学に来ていただいた時は
・希望診療科の専攻医について、できるだけ内視鏡やカテなどに一緒に入ってもらうようしています。
・昼食時に専攻医や指導医と話をする時間が確保しています。ここで、聞きたいことを全部聞くことができるはずです。
・あなたと同じJ2の研修医とも情報交換できるようにしています。
忙しい仕事の合間に見学に行くのは大変ですが、悔いのないように情報収集をしてください。
水戸済生会では専門研修プログラムのための病院見学を随時受け付けていますので、下のリンクからお申し込みください!
↓
(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
慢性血栓塞栓性肺疾患(CTEPD)
この春に行われたVTEガイドライン改定でのポイントの一つは、VTE後に慢性疾患に移行することを明示したところだと思います。その内容として、血栓後症候群(PTS)と慢性血栓塞栓性肺疾患(CTEPD)が取り上げられています。前回はPTSについて紹介しましたので、今回はCTEPDについて取り上げます。
急性PTE後に労作時呼吸苦、運動耐容能やQOLの低下を来し、post PE syndromeともよばれる患者さんがいましたが、これらの患者さんのうち肺動脈内の残存器質化血栓に起因する症状をもつ患者を慢性血栓塞栓性肺疾患(CTEPD)と呼ぶこととしています。
これは本邦ではBPA(バルーン肺動脈形成術)を開発してきた経緯もあり、慢性血栓塞栓性肺高血圧(CTEPH)に対する認識は広く普及していましたが、安静時にPHがなくとも労作時息切れや運動誘発性PHをきたすことがあり、安静時のPHの有無で病態を分けるのではなく、CTEPDという包括的な概念が提唱されるようになったようです。なおCTEPHはPHを伴うCTEPDと言うことになります。
このCTEPDの概念で大事なことは、急性PTEの診断時点でCTEPDへの移行リスクを念頭に、血栓を残存させないことを意識した抗凝固療法を可及的すみやかに開始することが重要になります。また再発、出血、悪性腫瘍、運動制限の持続、新規発症を示唆する症状の出現を確認し、抗凝固療法の延長を検討するために急性PTEの発症後3~6ヵ月で臨床評価を行うことを推奨しています。
CTEPH発症リスクが高い症例や3~6ヵ月後のフォローアップ時に息切れや右心負荷がある場合には積極的に残存血栓の評価を行い、特に肺血流シンチグラフィで血流欠損の残存が示唆される有症状患者は、心エコー図検査などの結果も考慮したうえで専門施設への紹介を行うことを勧めています。
<CTEPH を意識した急性PTE フォローアップ>

(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
血栓後症候群(PTS)
この春に行われたVTEガイドライン改定でのポイントの一つは、VTE後に慢性疾患に移行することを明示したところだと思います。その内容として、血栓後症候群(PTS)と慢性血栓塞栓性肺疾患(CTEPD)が取り上げられていますが、今回はPTSについて紹介します。
PTSとは、DVT後の血栓遺残や弁破壊による逆流などで、慢性的に静脈うっ滞を来し、最終的には難治性の静脈性潰瘍を呈する病態を指します。このPTSは、海外では急性DVT後の20~80%に発症するとされていますが、わが国の観察研究では急性DVT後の3年におけるPTS発症率は13%であったと報告されています。
PTS発症の危険因子には、血栓範囲が広い、同側のDVT再発例、深部静脈の閉塞と弁不全の両者が存在することとされ、他にも肥満や生活環境、穿通枝や表在静脈の弁不全も関与しています。ただ、DVT発症初期の抗凝固療法が適正に施行された症例では発症が少ないようです。
PTSの診断には,Villaltaスコアが用いられています。通常は5点以上で軽症,10点以上で中等症,15点以上あるいは静脈性潰瘍例は重症と診断されます。
<Villalta PTSスコア>

予防には、発症初期からの適切な抗凝固療法、DVT発症後の弾性ストッキング着用があり、さらに症例を選択したうえでの早期血栓除去も有用とされています。
PTS を発症してしまったときの治療としては、慢性静脈不全の治療に準じて生活指導(立位・下肢下垂時間減少,減量)や弾性ストッキングなどによる圧迫療法、潰瘍再発例や疼痛が強い重症例で腸骨静脈病変を含む症例では腸骨静脈に対するカテーテル治療の適応と記載されています。
編集長もPTS患者さん何人か診療をしていますが、対症療法が中心となるので、静脈潰瘍に至るような重症例では対応に非常に苦労します。今までのDVTではPTEに至らないようにすることにフォーカスされていましたが、下肢自体の長期予後にも配慮して、急性期に適切な治療をしてPTSに至らないようにすることが重要だと思います。
(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
妊婦の抗凝固療法
水戸済生会総合病院は茨城県立こども病院と隣接していて、総合周産期母子医療センターを有しています。このためDVTを合併した妊婦さんや、分娩後にPEになった患者さんを対応することが他の施設に比べて多いと思います。今回改定されたガイドラインでは周産期の抗凝固療法に関しても記載されています。
【妊娠中の抗凝固療法】
妊娠中は催奇形性の点からワーファリンが禁忌となっているのはご存じかと思いますが、DOACについては添付文書で妊婦への投与が禁忌となっているのはリバ-ロキサバンのみで、他薬剤は「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する」となっています。
とは言え、胎児への影響および乳幼児の長期予後についてはデータがないので、少なくとも現時点では妊婦への投与は推奨されていません。
現在DVTを合併した妊婦のように、長期の抗凝固療法が必要な場合は未分化ヘパリンが唯一の薬剤となっています。以前は分娩するまで何週間も入院でヘパリンの持続点滴をしていた時代がありましたが、現在は自己皮下注射も認められており、手技を覚えてもらい通院で管理しています。
【授乳中の抗凝固療法】
周産期にVTEを発症した場合は、しばらく抗凝固療法を継続する必要があります。そうなると患者さんから授乳への影響を必ず聞かれます。ワーファリンは乳汁中への移行が少なく、以前から海外では使用されていますが、添付文書上にははっきりと記載されていません、しかし今回のガイドラインではワーファリンは授乳期は投与可能であると明記されています。
DOACについては、いずれも乳汁中への移行が認められているので授乳は避けることが推奨されていますが、リバーロキサバンは、乳汁中への移行が軽度であることやリバーロキサバン内服下に授乳を行った新生児の薬物動態を含めた報告などから選択肢になりうるようです。
(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
VTEにおける活動性がんの定義とKhoranaスコア
まずはお詫びさせてください。前回は新しいガイドラインから、VTEを見つけた時のDOACの継続期間について紹介しました。そこで提示した症例は大腸癌術後の症例を提示しましたが、「がんの活動性」について編集長のガイドラインの読み込みが不十分で記載が誤っていたので、前回記事を訂正しています。大変失礼しました。
さて、その「がんの活動性」とは,以下のいずれかを満たすこととなっています。
① 割り付け前の6ヵ月以内に,がんと新規に診断された場合
② 割り付けの6ヵ月以内に,がんの治療(手術・化学療法・放射線療法など)が実施された場合
③ がんの治療(手術・化学療法・放射線療法など)を実施中の場合
④ 再発,局所にて浸潤する,もしくは遠隔転移巣を有する場合
⑤ 造血器腫瘍の患者では,完全寛解を得ていない場合
活動性がんはVTE発症の危険因子となりますが、治癒したがん患者ではVTE再発リスクは高くなく、非がん患者と変わらないことが示されています。そのためDOACを継続するか否かの判断は、がんの既往の有無でなく、がんの活動性の有無で判断するそうです。
前回は大腸がんの術後にVTEを発症した症例を提示したのですが、活動性がんに該当しますから、長期のDOAC服用が望ましい症例ということになります。
また活動性がん患者では、Dダイマーがあまりあてにならないことが知られています。そこで用いられるのがKhoranaスコアです。
このKhoranaスコアの日本人における有効性については、スコア0点ならVTE有病率は1.7%、1~2点なら7.3%、3点以上なら11.0%と報告されていて一定の有用性が期待できるようです。1点以上であればエコーなどでの評価を行っていくのが現実的なところだと思います。

(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
DOACはいつまで継続するのか?
80歳の男性が大腸がんの手術を受けて退院したのですが、退院して数日後から左下肢の腫脹が出現し外来を受診しました。エコー検査で左膝窩静脈レベルに血栓を認めたことからDVTと診断しました。元気な方でしたが、どうやら退院後はあまり動かなかったことがDVTの誘因になったようです。
幸いPTEを起こしておらず、血栓量も多くないのでDOACを処方して外来加療の方針で行けそうです。ご自宅でもできるだけ歩き回るように指導し、ご理解いただきましたが、患者さんから「このお薬はいつまで飲むのですか?」と質問されました。
あなたは何と答えますか?
今回のガイドラインでは、抗凝固療法の継続期間について、以下のように誘因に基づいた再発リスクから5つに分類しています。

表14 誘因を基にしたVTE 再発リスクの分類と抗凝固療法の投与期間
この背景にあるのは、過去の研究から
・どのような患者群でも最低3ヵ月の抗凝固療法が継続されるべき。
・3ヵ月を超えて抗凝固療法を継続すると、VTE再発リスクを低減できる一方で、出血リスクがやや増加する。
ということが示されていますが、過去の研究で用いられてきたワーファリンに比べて、DOACによる抗凝固療法では出血リスクが小さいと考えられています。このため最新の国際ガイドラインでは再発リスクが低くない患者に対して、より長期の抗凝固療法継続を推奨しており、今回の改定でもそれに沿った形になっています。
冒頭の症例では、大腸がんの術後と身体活動の低下の影響でDVTを発症したと考えると、一過性の誘因と言えます。大腸がんの活動性をどう定義するかは次回に紹介しますが、手術で取りきれたとしても長期に服用することが推奨されています。
なお、付加的に考慮すべき再発の危険因子というのもガイドラインに記載されていますが、その中で重要なのが血栓部位と再発例です。
一般にはPTE>中枢型DVT>下腿型DVTの順に再発リスクが高いとされており、PTEなど重篤な部位の場合はより長期の抗凝固療法を検討すべきでしょう。また再発例のVTEは再々発リスクが高いとされ、特に一過性のメジャーな因子が関与しなかった場合に、特に付加的に考慮されます。
(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
DVTの時にはリハビリはやって良い?
日本循環器学会では各種のガイドラインを出していますが、学会のサイトから無料でダウンロードできるという太っ腹な対応をしてくれているので、あなたも是非利用することをお勧めします。
この春も2025 年改訂版としていくつかのガイドラインがリリースされていますが、その中でも「肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン」は大きく改定されたガイドラインの一つです。
今回は、これまで発行されてきた「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン」、「肺高血圧症治療ガイドライン」そして「慢性肺動脈血栓塞栓症に対するballoon pulmonary angioplastyの適応と実施法に関するステートント」の3 つを統合して新たに改訂されています。編集長もようやく新しいガイドラインを拾い読みし始めたところですので、役立ちそうなところを順不同で紹介していきます。
あなたは、担当している入院中の患者さんにDVTがあることが分かると、看護師さんやリハビリのスタッフから「トイレまで歩かせて大丈夫ですか?」とか「リハビリはベッド上にしておきました」と言われた経験はありませんか?ホントにその対応で良いのでしょうか?
今回のガイドラインでは、「DVTの理学療法(推奨表15)」として、この点を明確にしています。

推奨表15 DVT の理学療法に関する推奨とエビデンスレベル
従来DVTの急性期では離床や歩行などによって血栓を遊離させてしまい、肺血栓塞栓症(PTE)を発症する危険性があると考えられていました。このためベッド上安静が行われてきたという経緯があります。しかし,適切な抗凝固療法を行えば、早期に離床、歩行を行っても、新規のPTE発症は増加しないことやDVTの血栓は伸展しないこと,さらに下肢疼痛が改善することが報告されています。
つまり抗凝固療法下で浮遊血栓を伴わない、下肢疼痛が強くない、全身状態が安定しているなどの条件がそろえば、ベッド上安静ではなく早期離床、歩行することが推奨されます。
一方で抗凝固療法を行っていても、浮遊血栓を伴う場合はPTEの発症率が高いと報告されているので、この場合は慎重な判断を要します。編集長であれば、もしPTEに至った場合に血行動態に大きな影響が出ないか、具体的には血栓範囲や肺高血圧の有無、心機能などを総合判断して、離床やリハビリを判断していきます。
(出典:2025 年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン)
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
病院見学のススメ・・・専門研修先を決めるときは
新年度が始まってそろそろ1か月になりますが、J2のあなたは来年度からの専門研修プログラムをどうするか、どこに、いつ見学に行くべきかをそろそろ考えていると思います。
初期研修先を決める時よりも専門研修先を決めることの方があなたにとって重要です。そうはいっても、まだどの診療科にしようか決められない人もいるはず。専門医機構が次年度の専攻医登録を開始するのが秋(この数年は11月から開始でした)ですから、焦らずに少しずつでも情報収集をしていきましょう。
今回は専門研修プログラムを決めるときのポイントを紹介します。
①各施設のプログラムに目を通しましょう。
各領域の基幹学会が専門研修プログラムを取りまとめてWebで見れるようにしています。どれも「研修の理念」とかで始まるので、ぱっと見で読みにくい印象ですが、待遇などのところは毎年見直しが入っているので、チェックしておくのが良いです。また基本的に1つの施設だけで研修する訳ではないので、ローテーション可能な施設もここから知ることができます。参考までに、内科学会のサイトのリンクを貼っておきます。
②気になる病院には、可能な限り病院見学に行くべきです。
先日開催されたレジナビのように専門研修プログラムを紹介するイベントも増えてきました。でも、なかなか参加できるわけではありませんので、情報収集はまだまだ口コミや先輩のツテというのが多いようです。だとすればなおさら、気になる病院や候補の病院には可能な限り病院見学に行ってください。
さらに大学の医局も各種イベントに力を入れるところが増えています。医局の先生達や研究内容などを知れるだけでなく、外勤先や大学院に行くタイミングなどは医局によってもだいぶ違うようですから、聞き出すチャンスです。
③病院見学に行った際のポイントは・・・、
指導医クラス(大学の医局なら医局長)の話は、半分程度に聞いておけばOKです。なぜかと言えば、基本的にイイことしか言わないからです。何とか先輩になる専攻医から直接話を聞きましょう。病院見学の際にはコンタクトをとれなくとも、指導医に紹介してもらうなどして、後日でも実際に働いている専攻医とコンタクトをとる努力をしてください。そしてあなたの知りたいことを質問してみましょう。待遇や他施設のローテーション状況など、プログラムに書かれていない情報を得ることができます。また内科であればJ-OSLERの進み具合やサポートなども聞いておくと役に立つと思います。
そしてカテ室や内視鏡室、エコー室など、実際に案内してもらい、専攻医たちの元気の良さや看護師さんや技師さんたちの雰囲気にも注目してみると良いと思います。
④できるだけ複数回行きましょう。
専攻医を採用する時に、定員越えで選抜する施設は首都圏以外では少ないと思いますが、気になっている病院には複数回行くことをおススメします。別に見学という形をとらなくとも、その施設で研究会や講演会などがあれば、それを理由に行ってみるのもOKです。なぜかと言えば、先輩となる専攻医と話すチャンスが増えて、あなたのイメージしている専門研修とのギャップを少なくできるはずです。さらにあなたの存在が相手の記憶にも残りやすくなります。
⑤水戸済生会に見学に来ていただいた時は
・希望診療科の専攻医について、できるだけ内視鏡やカテなどに一緒に入ってもらうようしています。
・昼食時に専攻医や指導医と話をする時間が確保しています。ここで、聞きたいことを全部聞くことができるはずです。
・あなたと同じJ2の研修医とも情報交換できるようにしています。
忙しい仕事の合間に見学に行くのは大変ですが、悔いのないように情報収集をしてください。
水戸済生会では専門研修プログラムのための病院見学を随時受け付けていますので、下のリンクからお申し込みください!
↓
(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
水戸済生会の血液内科専門研修2025
今回は血液内科の専門研修についてです。
水戸済生会には約3年前から筑波大学の血液内科から外来に非常勤医を派遣していただいて、その指導のもとで少数ながらリンパ腫や骨髄異形成症候群に対する化学療法を総合内科で行うようになりました。そして昨年4月から常勤の血液内科医が2名になり、さらに10床の無菌室が完成して本格的に化学療法を開始しています。残念ながら本年度から血液内科医が減って、筑波大学血液内科の前教授である千葉滋先生のみになりましたが、リンパ腫や骨髄異形成症候群などを中心に研修医らと一緒に総合内科で診療にあたっています。
血液内科は、特に膠原病と非常に親和性の高い領域で、研修医よりも各スタッフの方が勉強になる環境になっています。人手が少なくなってしまったので、急性白血病のような労力を要するものは対応が難しいのが正直なところですが、腎臓内科の強い水戸済生会の強みを生かして血液疾患の診療にあたっています。
もし、あなたが血液内科に興味があるけど、他の領域も面白そうで決めきれないと考えているのなら、ぜひ病院見学にお越しください!また疑問や質問などは遠慮なく下記の問い合わせフォームからお知らせください♪
(編集長)

看護師さんに見てもらいながらの胃管挿入
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!
水戸済生会のリウマチ膠原病内科専門研修2025
今回はリウマチ膠原病内科の専門研修についてです。
現在リウマチ膠原病内科の常勤医2名で、指導医1名と若手スタッフが1名です。指導医の萩原先生は10年以上前から非常勤医師として当院で外来診療を続けていただいていましたが、常勤医となってからは近隣医療機関からの紹介も増えて、じつにさまざまな症例を経験しています。
もう一人の若手スタッフは4月から常勤医になってくれたの村田先生ですが、初期研修は県立中央病院で行ったあとは筑波大学の膠原病内科に進み、今回当院に来てくれました。昨年度同様に2人が総合内科のメンバーとして、膠原病以外にもいろいろな疾患の対応をしています。この他に、外来のみの非常勤医師に筑波大学膠原病内科の前教授の住田先生がいます。
水戸済生会のリウマチ膠原病内科は、腎臓内科との緊密な協力体制があることが大きな特徴です。重要な臓器障害の一つである腎障害に対して、腎生検や血漿交換などスピーディーに診断・治療を行っています。そしてリウマチ教育施設でもあるので、内科専門医を取得した後でリウマチ学会の専門医まで取得できる施設になっています。
リウマチ膠原病に興味のあるあなたの疑問や質問などお問い合わせは下記の問い合わせフォームをご利用ください。もちろん病院見学も歓迎します!
(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆水戸済生会での専門研修に関するご質問はこちらへ!
どんなことでも問い合わせフォームからご質問ください。
また、各診療科の専攻医にZoomで質問できますので、その旨もお知らせください!

