専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【循環器】大腿穿刺のトラブル その10(TAEに用いる塞栓材)

2021.05.10
カテゴリー: 循環器

穿刺部のトラブルで、分枝からの出血を来した際には、カテーテル動脈塞栓術(TAE)が非常に有効です。一般的にTAEに用いられる塞栓物質は以下のように分類されます。

 

【固形塞栓物質】

  ・一時塞栓物質

   短期塞栓物質   自己凝血塊、DSM

   長期塞栓物質   ゼラチンスポンジ (セレスキュ―® ジェルパート®)

 

 ・永久塞栓物質

   金属コイル フリーコイル、離脱式コイル 

   塞栓用プラグ (Amplatz Vascular Plague®)

   PVA [Polyvinyl Alochol]  (ディーシービーズ®)

   Plastic microsphere (エンボスフィア®、ヘパスフィア®)

 

【液体塞栓物質】

 エタノール

 EO[Ethanolamine oleate]  オルダミン®

 NBCA [N-butyl-cyanoacrylate] ヒストアクリル®

 

穿刺部関連の出血では、通常1か所からの出血ですので、出血点までマイクロカテーテルを進めてコイルを用いて塞栓術を行います。どうしても出血点に到達できない、またはバイタルが不安定で時間を掛けられない時には液状塞栓物質であるNBCAを用いることがあります。

 

(Angiologist)

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