専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【書評】SKILL 一流の外科医が実践する修練の法則

2023.09.18
カテゴリー: ブログ

専攻医になると手技の習得が大きなテーマの一つになります。例えば、どの診療科でもエコーは習得すべき手技ですし、循環器内科ならPCIやアブレーション、消化器内科なら内視鏡、当院の腎臓内科ならシャント造設やPTAなど。

 

初期研修医のうちはあまり手技のレベルに差があるようには見えませんが、専攻医になるとちょっと様相が変わってきます。そう、上手い人は最初から上手くできるように見えてしまいます。

 

もちろん経験症例数が多ければ、一般的には上達も早いのでハイボリュームセンターは有利かもしれません。でも、症例数が多いだけでは決して手技が上手くなる訳ではないのも事実。

 

では、上手い人とそうでない人は何が違うのか?そんな疑問に答えてくれるのが本書です。

 

著者はクリストファー・S・アーマッド医師。整形外科医でニューヨークヤンキースのチームドクター長を務めている人です。そして翻訳したのはセントルイス大学で小児外科をしている日本人医師の宮田真先生です。訳者の言葉には「これまで自分が日米で出会ってきた「抜きんでた人たち」の哲学が見事に言語化され、ちりばめられているように思いました。中略 「抜きんでた人たちに」になるエッセンスを読みやすい形でまとめたこの本を、同じような志をもつ多くの日本人医師・研修医・医学生、ひいては一芸に秀でようとするあらゆる分野の人たちに広めたいと、翻訳を決意した次第です。」とありますが、まさにこのブログを読んでいるあなたのためにある本だと思います。

 

編集長自身が実践していたことも書かれていましたし、実践していなかったことも書いてありましたが、手技を身につける、上達するためのコツが見事に言語化されていると思います。

 

上手い人は最初から上手い訳ではない。見えないところで自分の才能を作り出すべく膨大な努力をしていることが分かるはずです。ぜひ何度も繰り返して読むことをお勧めします♪

(編集長

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