専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

パフォーマンス直後に練習せよ

2023.10.23
カテゴリー: ブログ

自分の患者さんの心カテをやったのですが、診断カテでは上手くはないけど普通にできたのに、つづけてPCIになってガイディングカテーテルをエンゲージさせようとしたけど、どうしても出来ない。でも、指導医に代わったとたんにエンゲージされてしまった。

 

循環器でカテをやり始めの頃には誰でも経験したことがあるはずです。もちろん編集長も経験しました(しかも何度も)。

 

こんな時に、あなたはどうやっていますか?

次の症例で指導医に代わることなく、上手くできるために、何をしていますか?

 

専攻医になると手技の習得が大きなテーマの一つになりますが、初めから上手な人はいません。上手に見える人は、人の気づかないところで練習を繰り返しているから上手なのです。

 

そのための方法にはいろいろありますが、編集長は手技終了後に記録を付けて、手技を言語化し、繰り返すということをやっていました。カルテに記録する以上の手の動きや持ち方、姿勢などの細かいことまでノートに付けて、次のPCIの前に見直していました。

 

以前に「SKILL 一流の外科医が実践する修練の法則」という本を紹介しました。

本の紹介記事はこちら

 

その中には、この記録をより効果的なものにする方法が紹介されていました。それが「パフォーマンス直後に練習せよ」です。

 

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(本文p70より) 手術の後、あるいは手術以外の診療の後、私は一人で部屋に入り、どうすれば改善できるかを意識してその日の出来事を振り返ることにしています。その際、その症例の改善点だけでなく、次の症例でどのように改善するのかと言うことも含めて、自己批評を行います。

・・・中略・・・・

解決策を考え出すことは、ただ単に問題を認識するよりも良いことです。常に解決策を考え出す努力をしましょう。手術直後に手術を振り返り反省しましょう。友人と症例について話し合いましょう。ノートを見直して、どこが逸脱していたかを見つけましょう。もっとも重要なことは、何が悪かったのか、なぜそうなったのかを特定することです。そして、二度と同じことを繰り返さないと自分に約束するのです。(引用終わり)

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PCI直後に指導医に質問し、自分なりの解決策を考えてみる。その場は忙しいはずなので、一息ついたできるだけ早いタイミングで記録をつけておく。(実際の患者さんではできませんから)頭の中で何度も何度も手技をシュミレーションしてみる。こんな努力があなたの手技をレベルアップさせます。ぜひ取り組んでみてください。

(編集長

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