専門研修ブログ

茨城県水戸市にある水戸済生会総合病院の専門研修を紹介するブログです。
初期研修を終えて、自分の専門領域を選ぶ際の参考になる情報や、その領域なら知っておくべきトピックなどを紹介していきます。

【循環器】動脈硬化性疾患

2020.08.14
カテゴリー: 循環器

循環器領域では、心臓と脈管を対象にしています。

脈管というと、動脈・静脈・リンパ管を指すのですが

その中でも、圧倒的に動脈硬化性疾患の割合が

多いことは、あなたも理解できると思います。

 

では、この動脈硬化性疾患とは、具体的に何を

指しているのか、あなたは言えますか?

 

用語の定義になってしまいますが、われわれ

循環器医も、スラスラと答えられる人は少ないと

思います。

 

循環器領域に興味があるなら、ぜひ知っておいて

損はないと思いますので紹介します。

 

用語の定義は時代とともに変わりますが、

2017年に改訂されたESCのガイドラインが参考に

なります。

 

動脈硬化性疾患は、大きく3つに分かれます。

①大動脈疾患:大動脈瘤や大動脈解離など

②冠動脈疾患:狭心症や急性冠症候群

③末梢動脈疾患(PAD):下肢動脈疾患など

 

①と②はすぐにわかると思いますが、

③には、大動脈と冠動脈以外の動脈硬化性疾患

すべてを含むので、さらに下図のようになります。

このPADに関する話題を、次回以降で紹介していきます。

(Angiologist)

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腎臓内科の専門研修

2020.08.10
カテゴリー: ブログ

今回は腎臓内科の紹介です。

 

当院は日本腎臓学会認定の

研修施設です。また、新規

入院患者数は年々増加しています。

 

内容としては、腎炎やネフローゼ、

急性腎不全はもちろんのこと、

慢性腎不全の治療選択(血液透析、

腹膜透析)、透析患者のアクセス(シャント)

トラブルや、他科に入院中の透析患者の

合併症も含めて、多くの症例に触れる

ことで幅広い経験を積むことができます。

 

さらに当院の大きな特徴が2つあります。

 

1つは、当院は茨城県立こども病院と

隣接しており、総合周産期母子医療センター

があります。このため腎炎合併妊娠や

透析患者さんの妊娠などの、普通の

施設では、まずお目にかかれないような

症例が経験可能です。腎生検や透析

導入症例も多く、多彩な患者を経験

できます。

 

2つ目は、透析のアクセストラブル

症例の多さです。残念ながら透析患者

さんのアクセストラブルは避けられません

が、当院では、2018年度は手術が年間

331件、PTAが390件と、水戸地区だけ

でなく、広く症例を紹介いただき、

対応しています。かなり難渋する症例も

含まれるのですが、ほとんどを腎臓内科

のみで対応しており、腎臓内科医なのに、

朝から晩まで手術室かカテ室で過ごす

日があるほどです。

ここで、ちょっと手を止めて、

あなたが腎臓内科の専門研修を

受ける時のことを考えてみてください。

 

まだ専門的な知識のない時期に

症例数だけ多い病院で研修しても、

診療に深みがでません。

 

一方、質は高いけれど、症例の

偏りがある病院で研修しても

診療に幅がでません。

 

数の点でも、質の点でも

腎臓内科領域の症例をバランスよく、

かつ多くの症例を経験できるのが

当院の特徴と言えます。

 

当院では内科専門医プログラムを

終えて、腎臓内科のサブスペシャル

ティ研修へと、腎臓専門医取得まで

シームレスな研修環境を提供できます。

 

他にも透析専門医や高血圧専門医、

アフェレーシス専門医などを取得する

ことも可能です。

 

また、腎臓内科は若手や女性医師も多く

明るい雰囲気で気軽に上司に相談でき、

家庭やプライベートとのバランスも

整えながら日々研修に励むことが

できます。

 

あなたも症例に困ることもなく、

数と質を担保された当院で

内科専門研修、そして腎臓専門医の

取得を目指してみませんか?

(編集長)

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循環器内科の専門研修

2020.08.07
カテゴリー: ブログ

唐突ですが、あなたが循環器内科を

目指す理由は何ですか?

 

・PCIをやりたい

・不整脈アブレーションを出来るように

 なりたい

・TAVIやクリップなど弁膜症の治療を

 やってみたい

・CRTなど心不全治療に関心がある

 

他にも、末梢動脈疾患の治療や

大動脈瘤や大動脈解離のステントグラフト、

先天性心疾患も循環器内科でカバー

しています。

循環器領域は、デバイスの進歩が

目覚ましく、治療戦略が次々にアップ

デートされており、それだけやりがいの

ある領域です。

 

新しいデバイスは症例数の多い施設から

導入されることが多いので、あなたが

専門研修施設を選ぶ時は当然考慮

すべきポイントです。

 

さらに最近では、新しいデバイスの

術者になるための要件として、ほとんどの

場合は循環器専門医資格が必要になって

います。

 

循環器専門医を取得したうえで、他の

循環器領域の資格であるCVIT専門医や

不整脈専門医などを取得するシステムに

なっています。

 

つまり、循環器専門医を持っていないと、

いくら経験や技術はあっても、その次の

資格が取得できないシステムになって

いるのです。

 

あなたが循環器内科を考えているなら、

最初にすべきことは、内科専門医を

最速で取得し、最短で循環器専門医

資格を得ることです。

 

そんな時、当院は有利です。

 

当院は虚血性心疾患や心不全は

もちろん、カテーテルアブレーションや

ペースメーカー、さらにICDやCRT

植え込み、TAVIなど、各種の施設認定を

受けています。県立こども病院と隣接

しているので、成人先天性心疾患の

症例も多く経験できます。

 

つまり、異動することなく1つの施設で

専門医取得のための症例が

全部経験できてしまいます。

 

当院の内科専門医プログラムから

循環器領域をじっくりと腰を据えて、

技術の取得と経験症例数の確保に

専念できる環境です。

 

当院での内科専門医プログラムから

循環専門医取得を目指しませんか

(編集長)

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【お知らせ】県立こども病院専攻医(後期研修医)説明会

2020.08.03
カテゴリー: ブログ

ご存知の方も多いと思いますが、

当院は県立こども病院と隣接

しており、小児科を志望している

医学生には大きな魅力になっています。

 

実際のところ、当院で初期研修を

終えて、こども病院で専門研修を

している先輩が、毎年1,2名ずつ

います。

 

そのこども病院から専攻医

(後期研修医)説明会の案内が

届きましたのでご案内します。

 

小児科を考えているあなたは

是非ともご参加ください。

(編集長)

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水戸を含めた茨城県内での、患者

増加を受けて、8月3日から、

病院見学の受け入れを中止する

こととしました。

 

専門研修に関しても、ホントは

病院に実際に行って、自分の目で

確認したいところだと思いますが、

だんだん難しくなってきています。

 

でも、安心ください!

Zoomを使って、当院の専攻医や

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消化器内科の専門研修

2020.07.31
カテゴリー: 消化器内科

今回は消化器内科の専門研修に

ついてです。

 

水戸済生会の消化器内科での

研修の特徴は、以下の3点に

集約されます。

 

① 幅広い治療手技の習得

内視鏡治療はもちろん、RFA、PTGBD、

PTBDをはじめとしたエコーガイド下

経皮治療、TACEなどの血管内治療も

すべて自科で行います。他にも

食道胃静脈瘤に対するBRTO、

憩室出血や外傷に伴う腹腔内出血

なども、血管内治療グループと共に

治療にあたります。

 

つまり、当院での専門研修では、

消化器内科がカバーする、ほぼ

すべての治療手技を習得することが

可能です。

 

② 内視鏡機器

当院ではオリンパス社とフジフィルム社の

両方の拡大内視鏡および経鼻内視鏡を

保有しており、それぞれの良さや特徴に

あわせて内視鏡を選択して、検査治療が

できます。特に研修の初期から、二つの

癖の異なる内視鏡に触れることにより、

応用力の高い技術を身につけることが

できます。超音波内視鏡についても

ラジアル型、コンベックス型両方を保有

しています。経乳頭的処置が困難な

症例についてはEUS-CDSも積極的に

行っています。さらに、胆道鏡(SpyGlass)

も新たに導入され、治療の幅が広がって

います。

③ IBD(炎症性腸疾患)診療

当院はIBD症例も豊富に経験できます。

初発症例の典型的な寛解導入から、

外科治療に至るような重症症例まで

幅広く取り扱っており、IBDの基本治療薬

である5-ASA製剤の使い分けはもちろん、

栄養療法、血球除去療法、免疫抑制剤、

生物学的製剤など、ありとあらゆる医療

リソースを用いたIBDの幅広い治療戦略を

学ぶことができます。

(編集長)

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内科専門研修プログラム

2020.07.27
カテゴリー: ブログ

当院には、消化器内科、循環器

内科、腎臓内科、血液内科、総合

内科、糖尿病代謝内科があります。

 

血液内科と糖尿病代謝内科は

それぞれ常勤医が1名体制で、

総合内科は院内診療科として

活動しており、外来は行って

いません。

 

神経内科や膠原病内科は非常勤

医師による外来のみで、呼吸器

内科は現在のところ不在です。

 

このため、専門研修プログラムでは

特に血液内科や呼吸器内科、

神経内科について、水戸地区を

中心とした近隣の病院に連携施設

となってもらい、まんべんなく症例を

経験できるようにしています。

 

当院の内科専門研修プログラムの

特徴を一言でいえば、消化器内科、

循環器内科、腎臓内科を中心に、

できるだけ早くサブスペシャルティ

領域の専門医資格(以下、サブ

スペ専門医)を取得することを

目指しています。

 

消化器内科、循環器内科、腎臓内科

では、施設を異動することなく、当院

のみの研修で、サブスペ専門医試験の

受験資格を得ることができます。また、

各領域で関連する多くの資格を

取得可能です。

 

このため、個々の希望を聞きながら、

希望診療科の連動研修(並行研修)を

取り入れて、プログラムを組んでいます。

 

少しでも早くサブスペシャルティの

資格を取りたいあなたは、ぜひ当院の

内科専門医プログラムをご検討ください。

(編集長)

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水戸済生会の専門研修

2020.07.24
カテゴリー: ブログ

今回は当院の専門研修の概要について

紹介します。

 

当院は422床の総合病院で、救命救急

センター(3次救急)を有するため、ドクター

カーやドクターヘリの基地病院としての

役割や、茨城県立こども病院と隣接して

いるため、県央・県北の総合周産期母子

医療センターとしてハイリスク分娩などを

一手に引き受けています。

 

専門研修は内科で基幹型プログラムを

有していますが、それ以外の診療科

(下記参照)は、筑波大学をはじめとした

専門研修プログラムの協力施設として、

専攻医(後期研修医)を受け入れています。

 

初期研修医の定員は10名で、この数年は

毎年8~10名ずつマッチングしています。

このうち当院での内科専門研修に進むのは

毎年1~2名です。

 

産婦人科や整形外科など、他の診療科を

選択した人も、手術件数など症例数が確保

できるため、専攻医としてそのまま当院で

1年程度の研修を継続するケースが多く

あります。

 

次回から、内科プログラムについて

紹介していきます。

(編集長)

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ブログ開設のご挨拶

2020.07.20
カテゴリー: ブログ

こんにちは

 

水戸済生会総合病院では、

4年前から医学生と病棟や

ERで活躍中の初期研修医を

対象に臨床研修ブログを

始めました。

 

そんな臨床研修ブログも

現在では毎日300~500PVも

記事が読まれるまでになりました。

 

ブログのおかげという訳では

ありませんが、徐々に当院も

初期研修医も増えてきて、

活気づいています。

 

当院での初期研修を選んだ

理由として、雰囲気がイイとか、

手技を多くやれるとか、比較的

自由でノリがイイという印象で

見られているようです(笑)

 

そんな当院ですが、実は初期

研修を終えた後の専門研修に

関しても、かなりいい環境だと

思っています。

 

もちろん有名病院に様な

知名度はありません。もちろん

学会発表や論文投稿もやって

いますが、決して多いとは

言えません。大学病院のように、

何でもそろっている訳では

ありません。

 

でも、専門医取得を目指す

あなたにとっては、自分が経験

できる症例数や、自分で実際に

行う手技の多さと多様さ、そして

働く環境という点から考えると、

すごく掘り出しものではないかと

思っています。

 

そこで、少しでも早く臨床の

実力を付けたいとか、第一線で

ビビることなく手技をできるように

なりたいと思っている初期研修医

向けに、当院の専門研修に

関する情報や、各診療科の情報

提供の場として新たに専門研修

ブログを立ち上げることにしました。

 

この専門研修ブログでは、

臨床研修ブログ(初期研修)では

扱わないようない、ちょっと専門的な

内容や、手技のTipsも紹介して

いきますので、どうぞよろしく

お願い致します。

(編集長)

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