臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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狭心症の診断にはホルター?
60歳台の男性が外来に来ました。
他院で高血圧と糖尿病の治療を受けているそうです。数か月前から労作時に胸やけのような不快感を自覚するとのこと。症状を聞くと、どうやら安定狭心症らしい。
聴診は過剰心音も心雑音もない。心電図と胸部レントゲンは正常。安定狭心症の診断を進めるために、あなたは次に何の検査をしますか?
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約半数以上の研修医は心エコーとホルター心電図と答えました。ホントに狭心症の診断にはホルター心電図で良いでしょうか?
ワシントンマニュアル(36版)を見ると、安定狭心症の診断には
- 運動負荷心電図、
- 運動負荷心筋シンチ、
- 薬剤負荷心筋シンチ
- 運動負荷心エコー、
- 薬剤負荷心エコー
- 薬剤負荷MRI
と書いてあります。
いずれも運動や薬剤負荷をかけることで虚血の有無と予後判定に役立つ情報が得られます。そのうえで「冠動脈CTや冠動脈造影」など解剖学的な評価に進みます。
ホルター心電図では狭心症を疑うことはできますが、診断には力不足です。また負荷をかけない、ただの心エコーでは弁膜症などの他の器質的疾患は分かりますが、負荷をかけないと狭心症の診断はできません(EFが良いから狭心症ではないと言えません)。
何となく検査するのではなく、何のために検査をするのか?その病気の診断には何が必要なのか?こういった点を整理しておきましょう。
(編集長)
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