臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
急性胆嚢炎 その4
今回も、急性胆嚢炎の治療の続きです。
ドレナージや手術は、自分一人でやる
ことは無いと思いますが、抗菌薬治療に
ついては、あなたが一人で判断する
場面に遭遇する可能性が十分あります。
いざと言う時に慌てないように、
十分に知っておきましょう。
【急性胆嚢炎の原因菌】
・グラム陰性桿菌
大腸菌 クレブシエラ、緑膿菌
エンテロバクター、アシネトバクター、
シトロバクターなどの腸内細菌群
・グラム陽性球菌
腸球菌、連鎖球菌、ブドウ球菌
・嫌気性菌
注意点としては、ESBL産生菌や
カルバペネマーゼ産生菌が
検出されることが増えています。
普段から各施設でのアンチバイオ
グラムに目を通しておきましょう。
【治療戦略】
市中発生か、医療関連感染かで
起炎菌が異なります。まずは。
そこをはっきりさせましょう。
①市中発生の場合
・軽症・中等症:
腸内細菌群をカバーする抗菌薬
・重症例:
培養結果が判明するまで、緑膿菌も
カバーする抗菌薬を選択
腸球菌対策にはバンコマイシンの
併用を推奨
(当然、培養結果を見て、De-escalation)
②医療関連感染
・培養結果が出るまでは、緑膿菌も
カバーする抗菌薬を選択
・バンコマイシンは、患者が耐性グラム
陽性菌(MRSA、腸球菌)を保菌している
場合に併用が推奨される
【投与期間】
・軽症・中等症:
術前または術中のみ投与。術中の穿孔や
気腫性変化、壊疽がある場合は4~7日間
・重症:
感染源コントロール(ドレナージ)後、
4~7日間。グラム陽性球菌による
菌血症であれば14日間以上
なお、胆嚢周囲膿瘍、胆嚢穿孔がある
場合には、発熱の消失、白血球の正常化、
腹部症状の消失などを参考に、さらに
長期間の投与を考慮します。
(マッキー)
ベンチレーターは理屈だけでなく、
実践も大事
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有する
スペシャリスト
を目指します
◆病院見学に来ませんか?
・どこで研修したらいいのかイメージが
分からない。
あなたはこんな悩みを持っていませんか?
そんな悩みには、実際に病院見学に行って、
研修医から直接に話を聞くのがベストです。
見学に行くと、想像以上に雰囲気が違う
ことに気づくでしょう。
ぜひ当院へ病院見学にお越しください。
あなたの目でリアルな研修生活を
のぞいてみて下さい。
病院見学をご希望の方は、
こちらからご連絡ください。
↓
https://recruit-mito-saisei.jp/entry
なお、COVID-19の流行状況によっては
病院見学をお断りする場合があり
ますのでご了承ください。
◆感想やコメントはFacebookページから
お願いします!
↓
https://www.facebook.com/mitosaiseikai/
—–