臨床研修ブログ

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急性胆嚢炎 その3

2020.03.21

前回は急性胆嚢炎の重症度判定

について紹介しました。

今回は治療に関してです。

 

【急性胆嚢炎の治療】

①初期治療の開始

・モニタリングの上で、十分な補液、

 抗菌薬投与、鎮痛剤投与などの

 初期治療を開始する

 

・緊急ドレナージに即応できるように

 絶食が基本

 

・ショック、意識障害、急性呼吸障害、

 急性腎障害、肝障害、DICのいずれかを

 認める場合、適切な臓器サポートや

 呼吸循環管理(人工呼吸器、気管挿管、

 昇圧剤の使用など)と共に、

 緊急胆道ドレナージを考慮

 

②重症度別に加療内容を検討

重症度別の加療について

CCI(チャールソン併存疾患指数)と

ASA-PS(米国麻酔科学会術前状態分類)

を用いて,耐術能を評価する。

 

そのうえで、ドレナージ(PTGBD、内視鏡下

胆嚢ドレナージなど)や外科手術(腹腔鏡下

胆嚢摘出術、腹腔鏡下胆嚢亜全摘、

開腹手術)の適応を判断

 

【軽症】

耐術と判断

 ⇒発症早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術が望ましい

耐術と判断できない

 ⇒保存的加療を行い、状態改善後に胆嚢摘出

 

【中等症』

耐術と判断

 ⇒発症後早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術が

 望ましい、術中所見で開腹への移行も考慮

耐術と判断できない

 ⇒保存的加療、胆嚢ドレナージを考慮

 

【重症】

臓器障害の程度を判断、正常化に努め、

抗菌薬投与

 

耐術と判断

 ⇒全身状態管理下に腹腔鏡下胆嚢

 摘出術を考慮できる

耐術と判断できない

 ⇒保存的加療を行い、炎症コントロール

 不能例には緊急または早期の胆嚢

 ドレナージを考慮

 

【再発率】

保存加療または手術待機中の再発率

 ⇒19~36%

PTGBD後の胆嚢摘出術非施行例

 ⇒22~47%

(マッキー)

一生懸命のぞき込んでいます!

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