臨床研修ブログ

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急性胆嚢炎 その4

2020.03.24

今回も、急性胆嚢炎の治療の続きです。

ドレナージや手術は、自分一人でやる

ことは無いと思いますが、抗菌薬治療に

ついては、あなたが一人で判断する

場面に遭遇する可能性が十分あります。

 

いざと言う時に慌てないように、

十分に知っておきましょう。

  

【急性胆嚢炎の原因菌】

・グラム陰性桿菌

大腸菌 クレブシエラ、緑膿菌

エンテロバクター、アシネトバクター、

シトロバクターなどの腸内細菌群

 

・グラム陽性球菌

腸球菌、連鎖球菌、ブドウ球菌

 

・嫌気性菌

 

注意点としては、ESBL産生菌や

カルバペネマーゼ産生菌が

検出されることが増えています。

普段から各施設でのアンチバイオ

グラムに目を通しておきましょう。

 

【治療戦略】

市中発生か、医療関連感染かで

起炎菌が異なります。まずは。

そこをはっきりさせましょう。

 

①市中発生の場合

・軽症・中等症:

 腸内細菌群をカバーする抗菌薬

・重症例:

 培養結果が判明するまで、緑膿菌も

 カバーする抗菌薬を選択

 腸球菌対策にはバンコマイシンの

 併用を推奨

(当然、培養結果を見て、De-escalation)

 

②医療関連感染

・培養結果が出るまでは、緑膿菌も

 カバーする抗菌薬を選択

・バンコマイシンは、患者が耐性グラム

 陽性菌(MRSA、腸球菌)を保菌している

 場合に併用が推奨される

 

【投与期間】

・軽症・中等症:

 術前または術中のみ投与。術中の穿孔や

 気腫性変化、壊疽がある場合は4~7日間

 

・重症:

 感染源コントロール(ドレナージ)後、

 4~7日間。グラム陽性球菌による

 菌血症であれば14日間以上

 

なお、胆嚢周囲膿瘍、胆嚢穿孔がある

場合には、発熱の消失、白血球の正常化、

腹部症状の消失などを参考に、さらに

長期間の投与を考慮します。

(マッキー)

ベンチレーターは理屈だけでなく、

実践も大事

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水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有する

スペシャリスト

を目指します

 

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