前回は栄養療法の概観について
述べてきました。今回は実際に
重症患者さんに対して栄養療法
(主に経腸栄養)を開始していく
際の考え方について取り上げて
いきます。
❶患者背景の把握
「どんな患者さんに投与するのか」
は非常に重要です。原疾患と
現在の病勢はもちろんのこと、
これまでの栄養状態やベースとなる
体重、糖尿病の有無を把握しておく
必要があります。
❷開始時期
禁忌がなければ原則入院後(ICU
入室後)24-48時間以内に栄養を
開始することがガイドラインで推奨
されています。腸閉塞や腸管虚血、
多量のカテコラミンを要するショック
状態は経腸栄養開始の絶対禁忌と
されています。
❸投与計画の作成
・1日あたりのカロリー必要量(kcal/day)
=25x体重(kg)
・1日あたりのタンパク必要量(g/day)
=1.2-2.0x体重(kg)
=概ね1kcal/mLの経腸栄養製剤で充分
→投与量: 1日のカロリー量/製剤の濃度
→適宜タンパク量を調整する
静脈栄養の場合には、アミノ酸-ブドウ糖
溶液と脂肪乳剤を併用し、電解質・
ビタミン・ミネラルを添加し栄養計画を
組んでいきますが、長くなるので
詳細は割愛します。。。
❹(経腸)栄養の開始
・チューブ挿入(鼻腔から胃まで 50-60cm)
→必ず開始前に胸部X線でチューブ
先端を確認する
※1%にチューブの気管内迷入が
生じている
◎滴下速度
ゆっくり(10-20mL/hで)開始し、6-8hで
目標速度に
→胃からの経腸栄養ではゆっくり開始
しなくても嘔吐や誤嚥リスクは少ない
ようですが、ゆっくり開始することで
下痢やRefeeding等の合併症を減ら
せると言われています。
(Dr.K)
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