臨床研修ブログ
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病名を伝える時は・・・
今回も消化器内科のNao先生の記事です。
Sensitiveな話題かもしれませんが、在宅診療と絡めて、がんという病名を伝えるときに知っておいて欲しいことを書いてくれました。
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私は学生の時、「がん診療だけはしたくない。がんのない科に行きたい。」そう強く思っていたはずなのに。なぜが消化器内科になってしまいました。。。
さて、がん診療において避けて通れないのが告知ですが、皆さんは告知する派ですか?それとも、しない派ですか?
そう簡単に白黒つけられることではないし、ケースバイケースでしょ、という声が聞こえてくるように思いますが、私は基本告知をする派です。
診療の流れでご家族に先に告知をすることになったとしても、「このお話はこの後ご本人にも同じようにお話しします。予後について質問を受ければ医学的にお答えできる範囲でお答えします。」とあらかじめ宣言します。本人に告知してもいいですか?という質問を投げかけることはしていません。
私は週に1日訪問診療をしています。私の行っている訪問診療所は看取りを多数行っており、毎月何人もの緩和期の患者さんが紹介されてきます。ここで問題になるのが、紹介元で告知をされていない患者さんたちです。
ご家族も、「本人に告知をするなんて酷だ」と思って帰ってくるため、まず告知をするかしないかでご家族と意見を合わせていく必要があり、これには時間をかける必要があります。僕は訪問診療に携わり始めたころは、それでも家族を説得して告知することが多かったですが、現在は在宅においては必ずしも告知しなくていいかな、と考えを変えています。というのも、経過の中で「私はほんとは癌か何か治らない病気があるんだろ?」と察した患者さんはいても、それでトラブルになったことがないからです。
病院においては、患者さんは何らかの不調を治すために入院していたり、通院してきたりしており、治る、治そうと思っています。
一方で在宅においては、患者さんはいつも通りの生活を行っており、したいことをしながら生活し、その中に医者が入り込んでくる、というスタイルです。ちょっとうまく言葉で説明ができないのですが、不意な入退院を繰り返す病院での治療と違い、在宅においては一時的に状態が悪化しても家にいるため、何かをやり残した!という後悔が少なくなるのではないか、と思うのです。
在宅看取りが可能になるには、介護するご家族のマンパワー、看取り経験の豊富な診療所と訪問看護ステーションの密接な関係など、多くの条件がありすべての方にうまくいく方法だとは思いません。しかし、もし条件がそろうのであれば、病院とは違う看取りがそこにはあります。チャンスがあれば、是非一度経験してほしい、と強く強く願います。
(Nao)
点滴ライン確保の練習中
(だいぶ手際よくなりました♪)
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