臨床研修ブログ
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下剤のキホン
J1のネギトロ先生が下剤についてまとめてくれたのでシェアします。
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まだ入職して4か月ほどしか経っていませんが、いまのところ入院中の患者さんのお悩み第1位といっても過言ではないな、と思うのは「お通じが出ない」です。
確かに、入院すると普段と比べて格段に活動量が落ちるし、それはそうですよね。でも下剤のことなんて国試じゃほとんど勉強しないし、
いろいろ種類あるけど、何を使えばいいんだろう?と思ったわけです。
ということで、今回は下剤のことについて勉強してみたので皆さんにも共有したいと思います。
下剤には大きく分けて2種類
・便を柔らかくする系(緩下剤)
・腸を動かす系(刺激性下剤)
があります。
なのでまず、患者さんから「お通じがない」といった訴えがあったときは便の柔らかさはどうなのか?ということを聞く必要があるわけです。
ここで患者さんが「便が硬くて、踏ん張っても出ないんだ」のように訴えてくるのであれば、便を柔らかくする系の下剤を出す必要がありますし、「出る便は柔らかいんだけど、どうにも出ない」ようであれば、腸を動かす系の下剤を出す必要があります。
では、代表的な下剤について簡単に説明していこうと思います。
【便を柔らかくする系(緩下剤)】
・酸化マグネシウム
・アミティーザ(ルピプロストン)
一般的に、緩下剤は長期的な使用に向いているといわれています。酸化マグネシウムに関しては、腎機能障害がある方だと高Mg血症をきたすので注意です。
【腸を動かす系(刺激性下剤)】
・アジャスト(センナエキス)
・ラキソベロン(ピコスルファートナトリウム)
刺激性下剤は有効性の高い薬剤ですが、連用すると耐性がついてしまうので頓用・短期間での使用が推奨されています。
【その他】
・グーフィス(エロビキシバット)
胆汁酸トランスポーターを阻害することによって胆汁酸の再吸収を抑制し、便を柔らかくするほか、消化管運動も亢進させます。
・リンゼス(リナクロチド)
腸管分泌と腸管輸送能を促進し、また大腸の痛覚の閾値を下げることによって排便を促進します。
・レシカルボン坐薬(炭酸水素ナトリウム・無水リン酸二水素ナトリウム)
肛門に挿入すると炭酸ガスを発生して直腸を刺激します。
種類が多くてよくわからないなあと思いがちですが、各薬剤の特性を押さえて使いこなせるようにしたいものですね。
(ネギトロ)
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