臨床研修ブログ

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外来診療での10のコツ その2

2019.11.23
カテゴリー: 初期研修

前回に引き続き、外来診療を

上手くこなすコツを紹介します。

 

5)受診動機を明らかにする

なぜ今日に外来受診をしたのか?

なぜ時間外のこの時間に受診したのか?

なぜ夜中にわざわざ受診したのか?

こういった受診動機を把握しましょう。

 

それだけ症状が辛くて我慢できなかった

という重症度の把握にも役に立ちます。

また不安が大きくて受診したという

心理的な状況も把握できます。

実は、主訴と全く関係ないことで助けを

求めている、ということもあり得ます

(例えばDVなど)。

 

不安が受診動機なのであれば、検査は

最小限に、場合によっては検査なしで、

時間をかけて話を聞く必要があります。

 

6)解釈モデルを把握する

解釈モデルとは、患者さんが病気の

ことや、検査、治療に関して、どのように

理解しているかということです。

 

例えば、心筋梗塞のために先月まで

入院していた患者さんが、頭痛を主訴に

ERを受診したとしましょう。

 

我々からすると、心筋梗塞と頭痛は

恐らく関係ないものと考えます。実際に

筋緊張性頭痛の症状でした。

しかし、患者さんは心筋梗塞の影響で

頭が痛くなったのではないか?と考えて

いたとしたら、「心配ありません」とか

「痛み止めを出しておきますね」と

言っても、患者さんは納得しません。

 

一言、「この頭痛は、心筋梗塞とは

関係ないですよ」と言えば、痛み止めも

必要なくなります。

 

解釈モデルを理解しないと、いつまでも

患者さんとの会話がかみ合わないし、

お互いに「なぜ分かってくれないんだ!」

と不満が募るだけです。

 

似たようなことですが、例えば知人や家族が

癌になったので、自分も不安になって

受診したというのはよくあることです。

こういった受診動機を把握しないまま

検査だけ行っても、かえって不安が大きく

なることがあります。

 

患者さんの不安を解消しつつ、なるべく

少ない検査を計画しましょう。

 (編集長)

指導医に見守られながら、一人でナート中

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