臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

ちょっとした気配り

2021.02.11

患者さんや家族に話をする場面を想像してみてください。

病気のことや今後のことは、まず患者さんに話をするのが原則です。でも高齢の患者さんなどでは、患者さん本人ではなく、家族につっこんだ話をしなければいけない場面がしばしばあります。でもこんな時、あなたは家族の誰に話をしているかを意識していますか?

 

同居の息子さんだったり、同居のお嫁さんだったり、遠くに住んでいるお嫁に行った娘さんだったり。実は家族の中でも主導権を握っている人とそうでない人がいます.あなたが話している家族の家庭内の立場がどうなのか、決定権を持っている人なのかを把握することは重要です。

 

こんなこともありました。兄弟が多くいる70歳台の患者さんで、一番末っ子の方でした。奥さんや娘さんといったご家族よりも兄弟の意向の方が強かったのです。奥さんに何度説明しても決められなかったのですが、ご兄弟と一緒に話をしたら急にことが進むようになりました。

 

患者さんの今後の方針を決めたいと思って話をしても相手の立場を理解して話をしないとなかなか前に進みません。相手の立場を配慮しないでいると、かえって家族の協力が得られなくなることさえあります。患者さんの家族関係を上手に聞き出して、背景を理解して、気配りをしながら話をすることが患者さんや家族から信頼を得るきっかけになります。

   (編集長)

今日は長期留置カテーテルの留置術

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