臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
初期研修のテーマ
新J1は今日も各部署からのオリエンテーションとJ2とのOJTで1日を過ごし、明日からの病棟デビューに備えていました。さて、今回はオリエンテーションで編集長が新J1たちに話した話題を紹介します。
まず新J1にこんな質問をしてみました。「初期研修の2年間の大きなテーマは何でしょうか?」あなたもちょっと考えてみてください。
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水戸済生会のプログラムだけでなく、各研修病院のプログラム冊子を見てみると、「理念」とか「目標」が書いてあり、その中には医師の「プロフェッショナリズム」とか「人格の涵養」といったワードが書かれていますが、編集長は初期研修の大きなテーマは「プライマリケア」だと考えています。
「プライマリケア」と言っても奥が深いですし、どこまでをプライマリケアと定義するかはここでは取り上げませんが、例えば「息が苦しい」と訴える人に「呼吸器内科を受診して下さい」と言うのではなく、まず喘息?COPD?心不全?それとも貧血?などと鑑別を考えながら話を聞いてみる、そのうえで適切な診療科にお願いすることが「プライマリケア」の第一歩だと思います。
この「プライマリケア」がテーマになっているので、内科、救急、外科、小児科、産婦人科、精神科、地域といった多くの診療科が必修ローテになっている訳です。
これらの必修ローテは編集長的には良いことだと思うのですが、好きではない診療科のローテはあまり研修に気合が入らないと思いますし、特に希望の診療科が決まっている人にとっては、タイパ重視の風潮があるご時世で、余計なローテは回りたくないと考えるのも良く理解できます。
ただ、医学生の時と初期研修で大きく異なるのは、患者さんに対して実際の医療行為を自分で行うことで、講義や実習では分からなかった、自分の興味や向き・不向き、診療科のリズム感が理解できるようになります。そこで新たに興味や関心がわいて、当初志望していた診療科とは別の診療科に進んだ先輩たちを何人も見てきました。
さらに、コロナの影響で本来のカリキュラム通りに十分な臨床実習ができず、全ての診療科を回った訳でもありませんから、初期研修を含めて一度も経験したことの無い診療科はずっと経験しないので、苦手意識を持ったままになります。
たとえローテした診療科に興味や関心を持てなかったとしても、そこで出会った指導医やスタッフをきっかけに後々のキャリア形成に思わぬ効果があったりもします。自分の考えだけでローテを決めれば合理的に思えるかもしれませんが、必修ローテは「自身の合理性を越えた機会提供の場」と捉えてみると初期研修も面白くなるかもしれませんよ。
(編集長)
総合内科のカンファの一コマ
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