
臨床研修ブログ
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デバイス感染後の再植え込み時期は?
今回は松永先生の感染症カンファから「人工物・デバイス感染」の内容をシェアします。
例えばペースメーカ感染を起こした場合、抜去して一時ペーシングでしのぎますが、再度ペースメーカの植え込みをするのは、いつが良いのでしょう?
この問題は確立されたものはないのですが、まず考えるべきことは「ホントにデバイスの植え込みが必要か?」をもう一度考えてみることです。
特にCVカテや尿道カテのような短期留置型デバイスでは不要な状況も多くあり得ます。また、ペースメーカなどの心臓植え込み型電子デバイス(CIED:Cardiac Implantable electronic device)でも1/3は少なくとも同じ入院中は再留置不要であったとの報告もあります。
(J Am Coll Cardiol 2007; 49: 1851-1859, Heart Rhythm 2010; 7: 1043-1047)
そして、再留置は原則として感染症の治療が終了してからです。具体的な時期は・・・
・透析用血管内留置カテ感染 ⇒ 血培陰性確認後
(CID 2009; 49: 1-45)
・CIED感染 ⇒ 72h以上血培陰性
(Europace2020; 22: 515-549)
・CIED感染に加えて、弁病変があるなら ⇒ 14日以上空ける
(Circulation 2010; 121: 458-477, Circulation 2024; 149: e201-e216)
実際の臨床ではもっと複雑な状況のことが多く、これらの目安通りにできることはむしろ少ないかもしれません。ただ、一つの目安として覚えておくのが良いと思います。
(編集長)
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