臨床研修ブログ

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病棟での問診のコツ(1)

2025.04.24
カテゴリー: 初期研修

4月も後半になりましたが、病棟では患者さんを担当して、問診やオーダー、カルテ記載など、毎日の仕事が忙しいと思います。だいぶ慣れてきたとは言え患者さんのことを全然把握できていない・・・・、そう思っているあなたは心配いりません。最初からできる人はいませんから、焦らずにやっていきましょう。

 

新たに入院患者さんが入ったら、担当患者さんのところに行って話を聞きくのが最初にすることです。もちろん指導医が外来などで記載しているカルテの内容を確認してから話を聞きにいくのですが、指導医の言うことやカルテに書いてあることを鵜呑みにせず直接患者さんから話を聞いて、確認することが大事です。

 

そうは言っても、まだまだ患者さんと何となく話しにくい、うまく聞き出せないのが実情だと思います。患者さんのご家族だとなおさらかもしれません。では、患者さんや家族から話を聞きだすには、どんなことに注意したら良いでしょう?

 

毎年この時期のネタにしているのですが、今回と次回の2回に分けて病棟での問診のコツを紹介します。

 

1.挨拶と自己紹介

病棟に入院してきた患者さんのところへ行ったら、まずは挨拶です。「こんにちは。入院中に□□先生と一緒に担当します研修医の○○です。」

 

この時に患者さんの名前を確認を忘れないように。編集長も話していたら、じつは全然別の患者さんだった、という経験があります。特に慣れていない時ほど注意です。

 

また、もし家族がいれば家族にも挨拶すると同時に、患者さんとの関係を聞いておきます。「失礼ですが、ご関係は?」と言えばOKです。

 

これも編集長の経験談ですが、明らかに奥さんと思われる女性が入院に付き添ってきたので、「奥さまですね。今回の入院では・・・」などと話し始めたら、、奥さんは亡くなっていて、年の近い妹さんが一緒に来ていたなんてこともあります。

 

家族のことは後になるほど聞き出しにくくなるので、最初の時点で聞き出しておくのがコツです。家族がいない時は、誰に電話など連絡をとるのが良いのか患者さん自身に確認しておきましょう

 

2.患者さんの状態を尋ねる

病棟には、基本的に具合の悪い患者さんが入院してきます。そこで、いろいろ問診を始める前に「今のお加減はいかがですか?」「少し話を伺ってもいいですか?」と患者さんを労わる一言から始めましょう。

 

もちろん検査入院などでは体調も悪くない場合もありますが、外来受診から入院までの間に状態の変化がないかを、最初に聞きましょう。その後で「今日はどうしましたか?」など、患者さんが自由に話せるいわゆるOpen Questionから始めて、最初の数分間だけでも、こちらから言葉を挟まずに聞くことに徹すると、患者さんや家族のあなたに対する印象がすごく良くなります。

(編集長)

 

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