
臨床研修ブログ
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舩越先生のZoomレクチャー2025・・・ER診療における大原則
5月7日に東京ベイ浦安市川医療センターの救命救急センター長の舩越拓先生にZoomでレクチャーを行っていただきました。
舩越先生のことは、このブログで何度も紹介していますが、救急領域では名が知られた存在の先生で、多くの監訳や著書があり、レジデントノートなどの雑誌の企画も行っています。
編集長とはIVRつながりから兄弟子、弟弟子という関係で、コロナ前からレクチャーをお願いしていました。昨年に引き続き、今年度も4~5回はレクチャーをしていただく約束を取り付けて、今回のレクチャーとなりました。
毎年のことですが、年度初めは「ER診療における大原則」というテーマでお話いただきました。昨年もこのブログで内容をシェアしましたが、聞くたびに味が出る話(?)なので、今回もシェアしたいと思います。
ER診療の特徴を整理すると以下の4つになります。
①⼀般病棟と違うところ → Problem searching
ERは患者の何が問題なのかを明らかにする場
②専⾨医と違うところ → Rule out worst scenario
ERでは診断に固執せず、最悪のシナリオを除外する
③⼀般外来と違うところ → Vital sign
バイタルサインは裏切らない、バイタルに異常がある患者は安易に帰宅させない
④⽇中とちがうところ → Egalitarian(平等主義者)
救急患者のすべてが緊急性を要しない。通常の医療システムから抜けた患者が緊急の顔で来ているだけ。相⼿の事情をまずは理解してなにかできないか考える
編集長的には④に関しては、ぜひあなたにも考えてもらいたいポイントでした。夜の微妙な時間に受診する患者さんに対して、モヤモヤしてしまうのは当然のことです。
でも、その患者さんは日中の仕事を休めなかった、もし休んだら解雇されていたかもしれない。日中はご家族の世話があって、自分の体調が悪くとも受診できなかったかもしれない。そんなことをあなたも少しでも想像する必要があります。
そして、あなたにはそんな医療システムから抜けた患者さんに対して、医療システム(もしくは病院)の代表として振る舞ってほしいと思います。
次回の舩越先生のレクチャーは8月に開催することで調整していますので、またご紹介します♪
(編集長)
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