臨床研修ブログ
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救命救急センターだより「実は臨床で使えるCT値」
医学生の皆さん、国家試験の勉強していますか?学生時代、僕にとっては覚えるのが難しくて苦手だったCT値ですが、実臨床では意外と使いますよ、というお話を今回はさせていただきます。
ざっくりCT値のおさらいですが、
水が0
空気は-1000
脂肪は-100程度
肝嚢胞や腎嚢胞は0-20程度
血液は20-50くらい
(凝血塊だと100程度まで)
大まかですが、上記くらいの情報は結構救急外来で役に立ちます。
例えば、元々巨大肝嚢胞がある患者さんが交通事故で運ばれてきた、なんていう時に嚢胞内のCT値が30-40程度まで上昇しているような場合は、嚢胞内に出血をきたしている可能性を考えます。
また、多発肋骨骨折から血胸をきたした患者さん、胸腔ドレーン留置して治療し一旦抜去したけど、また胸水たまってきて呼吸状態が悪化した、なんていう時にCT値が20程度だったとします。その場合は淡血性胸水であると想定されるので、activeな出血ではなかろう、と言えるわけです。
以前にあった事例だと、元々中等量の腹水のある肝硬変の患者さんが外傷で搬送されてきた際に腹水がCT値で20程度まで上昇していたことから、腹腔内出血をきたしている可能性が高いと判断し試験穿刺を行い血性腹水を確認したことがありました。
CT値をただ覚えろ、と言われてもなかなかやる気にならないと思いますが、意外と臨床の現場で役に立ちますので、ざっくりでよいのでぜひ覚えておいてください!
(Nao)
ヘリの格納庫
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