臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
問診のコツ
あなたは病棟でも救急外来でも担当した
患者さんや家族から話を聞きますよね。
話を聞きながら現病歴や既往歴、家族歴
や生活歴などを聞いて、それをまとめて
指導医の前でプレゼンします。
しかし、指導医から「ホントにそんな
こと言ってた?」と突っ込みがきます。
間違いない(はず)と思いながら、
指導医と共に患者さんのところへ
行って、もう一度話を聞いてみると、
さっきと違うことを言っている!
なんてことがありませんか?
ちゃんと聞いたはずなのに、
なんで自分には言ってないことを、
指導医にはそんなことスラスラ言うんだ??
これには色々な理由があると思いますが、
1つには患者さんも不安なので、
本心をすぐに言ってくれないことが
あると思います。
つまり、この先生は信頼できるのか?
本当のことを話しで大丈夫なのか?
と、こちらを値踏みしているのです。
もちろん見た目の年齢などで判断される
こともありますが、問診の際は患者さんの
不安を解消するような工夫が大事です。
工夫にはいろいろありますが、言葉以外に
態度や雰囲気と言ったものにも大きく
左右されるのです。
よく問診では、最初にオープンクエスチョン
で患者さんに話をさせて、主訴や不安な点を
聞きだす。その後は頭に鑑別疾患を
浮かべながら、クローズドクエスチョンで
鑑別を絞り込んでいく、という流れが
強調されていますよ。
でも、オープンクエスチョン(つまり
「今日はどうされましたか?」)を尋ねる
時に電子カルテの画面を向いたままとか、
一瞬だけ顔を向けただけで言われたら、
患者さんはどう受け止めるでしょう?
外来であれば、画面から目を離して、
体を患者さんの方を向けて話を
聞かないと、患者さんは安心して
くれません。
さらに前かがみで、「あなたの言うことを
ちゃんと聞いていますよ」という姿勢を
示すのがコツです。椅子の背もたれに
寄りかかったままでは威圧的な感じに
なってしまいます。
病棟であれば、ベッドサイドで自然にサッと
しゃがんで、患者さんと目線の高さを
合わせましょう。同じように、患者さんに
体を向けて、前かがみで話を聞くことです。
あなたは出来ていますか?
安心感を出して「何でも話してください」
と雰囲気を作ることで、グッと話を
聞きだしやすくなりますよ。
ぜひ試してみて下さい!
(編集長)
感染症カンファの一コマ
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