臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
鑑別疾患のあげ方 その1
もう12月に入りました。
当院では今月から新しい科に
ローテーションした研修医も多く、
まだ落ち着かない様子ですね。
やはりローテーションすると、
慣れるまで2週間ほどかかります。
あせらず行きましょう。
さて、今日は鑑別疾患の挙げ方に
ついて紹介します。
鑑別疾患を思い浮かべながら
診療に当たらないと、すぐに
袋小路にハマっています。
例えば発熱患者はみんな肺炎か
尿路感染症、胸痛の患者はみんな
狭心症。腹痛の患者はみんな
便秘か胆石発作と診断してしまう・・・。
あなたも経験があるはずです。
編集長が勧める鑑別疾患の挙げ方は
2つあります。
一つ目は病因から攻める方法
有名な VINDICATE!!! + P
(ヴインディケイト+P)です。
二つ目は解剖学的に攻める方法です。
今回はVINDIVATE!!!+P
(ちなみに!!!にも意味があります)を
紹介します。
V:Vascular (血管系)
I:Infection (感染症)
N:Neoplasm (良性・悪性新生物)
D:Degenerative (変性疾患)
I:Intoxication (薬物・毒物中毒)
C:Congenital (先天性)
A:Auto-immune (自己免疫・膠原病)
T:Trauma (外傷)
E:Endocrinopathy (内分泌系)
!:Iatrogenic (医原性)
!:Idiopathic (特発性)
!:Inheritance (遺伝性)
P:Psychogenic (精神・心因性)
これは有名なティアニー先生が
紹介していたものですが、すごい
ところは全ての疾患が網羅されている
ところです。もともとティアニー先生が
病理学をやっていたので、こんな
アプローチに至ったと聞いたことが
あります。
原因が良く分からない、どこに
とっかかりを求めればいいのか
わからない、そんな時に呪文を
唱えながら鑑別を考えてみて下さい。
次回は解剖学的に攻める方法を
紹介します。
(編集長)
中学生の職場体験での一コマ
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◆病院見学に来ませんか?
どうやって研修病院を決めたらいいのか
分からない・・・。
それには病院見学をするのが一番です。
さらに直接研修医から話を聞くのがベストです。
実際に見学に行くと、想像以上に雰囲気が
違うことに気づくでしょう。
ぜひ冬休みを利用して、当院へ見学に
お越しください。あなたの目でリアルな
研修生活をのぞいてみて下さい。
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