臨床研修ブログ
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なぜ脈が抜けるの? 期外収縮4
期外収縮の続きです。
患者さんは、期外収縮の症状を
「脈が抜けた」とか
「ドキンと脈が強くなる」
と、よく表現します。
これって、どうしてなのでしょう?
さらに、よく考えてみれば、
脈が抜けるのと、ドキンと
強く脈を感じるのは
全然違う現象ですよね。
あなたは説明できますか?
↓
↓
正常の心臓であれば、1回拍出量は、
拡張期が短いと低下します。
これは、左室内に十分に血液を
ため込めない(左室拡張末期容積が
小さい)うちに収縮してしまうためです。
逆に、拡張期が長いと、1回拍出量は
増加します。
これは、左室内に十分血液をため込む
(左室拡張末期容積が大きい)と、
収縮力が増加するためです。
(Frank-Starlingの法則)
期外収縮の話に戻ると、期外収縮は
予定よりも早いタイミングで収縮する
不整脈なので、1回拍出量が低下
します。
と言うことは、図の矢印のように
なるので、脈をとっていると、
ここで「脈が抜けた」ように感じます。
一方、期外収縮の直後の収縮は、
一般的に拡張期が長くなるので、
1回拍出量が増加します。
図の矢頭のようになり、ここで正常の
脈よりも「ドキン」と強く脈を感じて
しまいます。
では、ここで宿題です。
下記のような心電図では
脈拍はどうなるでしょうか?
解説は次回にしますので、
それまで考えてみてください。
(編集長)
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