臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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【2回目】田口先生の”皮膚科レジデントレクチャー”
今月初めのことですが、水戸協同病院皮膚科部長、筑波大学臨床教授の田口先生による、皮膚科レクチャーの2回目が開催されました。
前回のこの記事でもご説明した通り、以前は水戸済生会にも常勤の皮膚科医がいたのですが、現在は非常勤のみで、お隣の水戸協同病院の皮膚科の先生方に来ていただいています。このようなご縁で、当院のJ2が水戸協同病院の皮膚科をローテートさせてもらうことが増えてきました。
今回のレクチャーのテーマは「薬疹」でした。
入院中でもERでも、患者さんや看護師さんから「薬疹ではないか?」「クスリの影響は?」と聞かれることが良くあります。そうかもしれないけど、安易に薬疹と診断できない悩みは誰でも経験するはずです。そんな薬疹についての基本を非常に分かりやすく教えていただきました。
今回はレクチャーの中から「薬疹の基本」をシェアします。
・投与している間は、悪化・拡大・進行する
⇒原因薬剤を止めないといけない(基本は全部止める)。
⇒止めれば、改善する事例の方が多い。
・第1容疑者は、7日~1ヵ月前から始めた薬
⇒初回投与薬が感作されるのに5日以上かかる。
⇒長期間投与している薬で、薬疹は起こりにくい。
・治療は「ステロイド」
⇒外用はもちろん、重症ではPSL30~60mg/day。
・出現部位は、躯幹からが多い
⇒四肢末端や顔からの出現は稀。
・ウイルス性発疹症との鑑別に注意
⇒安易に、PSL投与とする前に、一度感染症除外を!
・随伴症状と既往歴(薬疹歴)の再チェック
⇒発熱肝機能障害好酸球増多粘膜診は?
・診療上遭遇する9割が播種状紅斑丘疹型を呈する
①躯幹から始まる
②左右対称・ほぼ均一
③個疹は「丘疹 紅斑」
④経過とともに「癒合」
これらを知っておくだけでも、薬疹を疑うことに自信がつきますね。
実は好評のため12月にも田口先生のレクチャーを開催してもらうことになりました。今から非常に楽しみです♪
(編集長)
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