臨床研修ブログ

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Wells criteria    船越先生のレクチャーより

2018.05.29
カテゴリー: カンファレンス循環器

船越先生のレクチャーからです。

前回はERで見逃してはいけない

Five Killer Chest Painを紹介しました。

 

今回のレクチャーではその中から

肺塞栓を取り上げてもらいました。

 

ERの現場で、まず肺塞栓を疑うのは

どんな時でしょう?

 

例えば、呼吸困難感や胸痛を主訴に

受診した場合、失神や動悸という場合

もあり得ますね。

 

一番大事なのは疑うことです。

「もしかしたら肺塞栓かも?」

と鑑別に挙げておくことが最初。

 

でもそれだけだと、全例にDダイマー測定や

造影CTってことになってしまいます。

 

では、どうやって肺塞栓の可能性が高いか? 

DダイマーやCTを行うべきかどうか?

を判断するにはどうしたら良いでしょう。

 

そんな時に用いられるのが、

Wells criteriaです。

 

 

ただし、これはあくまでERや外来などで

用いるもので、術後や入院中の患者さん

には適応できないことに注意しましょう。

  

このWells criteriaのスコアには2つある

そうですが、簡単に0~4点をUnlikelyと

5点以上のLikelyに分ける方法を用いて

その後の流れを示したのが下のアルゴ

リズムです。

 

 

Likely(>5点)ならば、そのままCTなどの

画像検査に進みます。

 

Unlikely(1~4点)なら、D-ダイマーを確認

するという流れです。

 

でも、ここに出てくるDダイマーに

注意です。Dダイマーは正常範囲なら

肺塞栓の除外に有用な検査ですが、

肺塞栓以外でもいろいろな状況で

上昇します(偽陽性が多い)。

 

でも、異常値が出たからには

そのままにしておくわけにはいきません。

ERでは最悪のシナリオを考えておく

必要があるからです。

 

つまり、無駄な検査や時間を省くために、

Dダイマーはよく考えて調べる必要

があります。

 

船越先生はそのあたりも教えて

くれましたので次回に紹介します。

(編集長)

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