臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
バーネット先生のカンファ報告
水戸地区の研修病院では、毎年共同で
外国人医師を招聘し、研修医向けの
教育回診を行っています。今回も
医療コミュニケーションに造詣の深い
バーネット先生にお越しいただき、
各病院を回りながら教育回診を
開催しました。当院では2日間に
わたって症例検討とレクチャーを
行っていただきました。
医療コミュニケーションはあなたも
日常臨床で絶えず疑問や葛藤に遭遇
しているはずですが、何とかその場を
しのいで、そのままにしているのが
現状ではないでしょうか?
実際になかなか学ぶ機会が少ない
テーマですが、当院では研修医が
病棟やERなどで実際に経験した症例を
提示して、医学的な背景を踏まえつつ、
コミュニケーションの問題点について
みんなで議論したり、バーネット先生からの
レクチャーを受けるスタイルで行っています。
例えば2日目に行われた
「End of life care」
のセッションを紹介しましょう。
J1の田渕先生からの症例提示です。
症例は70歳台の男性、外傷性の
脳挫傷で気管切開をおいて
ベンチレーター管理になっており、
一言で言うと脳死ではないけど、
回復の見込みがない状態の患者です。
患者家族は意識が戻らないことを医師
からの説明を理解しているようですが、
一方で回復することを期待している言動も
見られています。
回復する見込みがない、かと言って
治療をやめるわけにはいかない。
このような場合、患者家族にはどう
アプローチしていけばいいのでしょう?
非常に難しい問題ですが、バーネット先生は
・家族にとって、患者はどんな人(夫、父、
兄弟)だったのか?
・もし患者が話せるとしたら、現在の状況を
何と言うだろうか?
これらを家族に質問して、患者や
家族のことをもっと理解し、信頼関係を
築くことを強調していました。
また提示した症例に限らず、
治癒の見込みのない患者に対する
緩和ケアを行う目標は、「症状を和らげ、
残りの生活の質を最大限にする」ことであり、
決して「ケアを控える」ことや「何もしない」
ことではなく、治療目標を変えることだ
と話していたことが印象的でした。
次回もバーネット先生のレクチャーから
紹介します。
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◆病院見学に来ませんか?
どうやって研修病院を決めたらいいのか
分からない・・・。
それには病院見学をするのが一番です。
さらに直接研修医から話を聞くのがベストです。
実際に見学に行くと、想像以上に雰囲気が
違うことに気づくでしょう。
ぜひ冬休みを利用して、当院へ見学に
お越しください。あなたの目でリアルな
研修生活をのぞいてみて下さい。
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