臨床研修ブログ

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点滴のコツ その2

2020.04.18
カテゴリー: 初期研修

前回の続きで、点滴をオーダーする

時の押さえるべきポイントです。

 

まずは、輸液の組成を確認して

おきましょう。

覚えるべき数字は、生理食塩水の

Naが154mEqだけです。

 

そして、1号液や3号液は、生理食塩水と

5%ブドウ糖液のブレンドだということ。

1号液は1:1のブレンド、3号液は1:3の

ブレンドと考えればOKです。

 

さらに輸液1本(=500ml)あたりで覚えて

おくと実践的です。

 

これをだいたい頭にいれた上で、

NaとKとカロリーを把握しましょう。

 

Na量については、病院での

塩分制限食6g/日(Na:100mEq)を

目安に多いか少ないかを判断すれば

いいと思います。

 

具体例で考えてみます。

 

維持液を持続で60ml/hで入れると

1日3本、1500ml入ります。

さらに抗生剤(ABPC/SBT1.5g)を

生理食塩水100mlに溶解して1日

4回投与すると、輸液量は1900ml

 

維持液で約50mEq、抗生剤で

約45mEqで、合わせて95mEqと

なります。

 

もし、心不全の患者さんなら、

もっとNaを制限したくなるので、

抗生剤の溶解液を5%ブドウ糖液に

変更するなど工夫できます。

(編集長)

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