
臨床研修ブログ
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コレステロール塞栓症(CCE) その1
70歳代の男性が、急性冠症候群
のため右鼠経部アプローチでの
PCIを施行しました。
PCIは問題なく終了しましたが、術後に
腎機能の悪化を来してしまいました。
普通なら、ヨード造影剤を使用したこと
による造影剤腎症が一番考えやすい
のですが、もう一つ鑑別をおさえておく
必要があります。
あなたは何だか分かりますか?
それはコレステロール塞栓症(CCE::
Cholesterol Crystal Emboli)です。
今回はSuzuがCCEについてまとめて
くれたのでシェアします。
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CCE は血管内操作や抗凝固療法などの
誘因を契機 に,大動脈内の粥腫が破綻し,
コレステリン結晶がシ ャワー様に散布され,
腎,皮膚など全身の末梢動脈を閉塞する
ことにより発症する。.特に足趾動脈に
塞栓し た場合,その皮膚の色調の
特徴から Blue toe syndro- me(BTS)
ともいわれ,CCE と同義語として
用いら れている.。
⭐️BTS の主徴
1. 下肢痛
2. 網状皮斑
3. 末梢動脈触知可能
この 3 徴が挙げられているが、
さらに
4. 進行性腎不全
5. 血管内操作の既往
を加え た5 徴も提唱されている。
⭐️発生頻度
心血管造影を行った1,500 例のうち
3 例(0.2%)で本症を発症したという報告
がある。
剖検では生前にカテーテル検査を施行
し ている症例の 25~30% で本症が証明
されるとの報告 もあり,原因不明の
腎機能障害をみたら本症を疑う必 要
がある。
⭐️危険因子
・60 歳以上の高齢者
・男性
・高血圧
・喫煙
・糖尿病
が本症の危険因子として挙げられ,
虚血性心疾 患,脳血管障害,腹部
大動脈瘤を有する症例で特に発症頻度が高い。.
(Suzu)
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