臨床研修ブログ

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心電図 渡されて、なに見るの? その2

2023.07.20
カテゴリー: カンファレンス循環器

さて、今回は心電図を見ていく順番を確認してみます。

 

1. 調律はどうか

2. 心拍数は

3. P波は正常か

4. P Q時間は正常か

5. Q R Sは正常か

6. S T-TとT波は正常か

7. Q T時間は正常か

8. U波は正常か

 

 

1.調律はどうか

P波が捉えやすい第II誘導またはV1において正しくP波とQRSが対応しており、P波が一貫して同じ形である事を確認する。整、不整も確認。

 

2.心拍数は

正常の心拍数は60/分以上、100/分未満である。心電図上で濃い線(5mmごとに濃い線)に重なっているQRSを探し、次のQRSまで5mmごとに300、150、100、75、60、50と数えれば心拍数を大まかに数える事ができる。

 

3.P波は正常か

P波はI、II、aVfで陽性。aVrで陰性が正常。V2-V6で陽性。これ以外の誘導ではP波は陽性、陰性、二相性などどれでも良い。実際にはI、IIで陽性で事足りる。また、第II誘導で幅3mm未満、高さ2.5mm未満をチェック

 

4.PQ時間は正常か

PQ時間の正常は3mm(0.12秒)以上5mm(0.22秒)未満である

 

5.QRSは正常か

【1】肢誘導において

  • IとII誘導でQRSの振幅和(上向きの振れを陽性、下向きの振れを陰性とし【R波の高さ】-【q波の高さ】-【s波の高さ】として計算)がともに0以上である事
  • 異常Q波の確認。異常Q波はaVr以外の誘導の幅が1mm(04秒)以上、深さがR波の高さの1/4以上であるQ波の事。IIIとaVlには単独で異常Q波があっても良い。
  • QRS時間5mm(0.10秒)未満である事

【2】胸部誘導において

  • R波がV1からV6と左側にいくにつれて大きくなるR波の増高がある事
  • V1以外に異常Q波がない

6.ST-TとT波は正常か

連続するP波の立ち上がり部分を結んだ線を等電位線という。STはこの等電位線に一致し、上昇も下降もしてないのが原則。しかし、V1-V3などの右側胸部誘導では正常でも1-3mm程度ST上昇していることが多い。

 

T波はaVrで陰性であり、I、II、V2-V6で陽性で、高さは12mm未満かつR波の1/10であるのが正常。若年成人だと正常でもV2、V3で陰性T波が見られうる

 

7.QT時間は正常か

T波の終点がRR間隔の1/2を超えていれば明らかにQT延長

 

8.U波は正常か

陽性でありT波の高さの5-50%の範囲が正常。T波より高いU波や陰性U波は異常

 

 

参考書やGoogleに書かれてある事を書かせて頂きました。各々の波がどういう意味をなのか、異常ならどういう病態が考えれるのか。なぜその場所で陽性(or陰性)が正常(or異常)なのか、例外はどういう時か。などを考えたら、心電図理解への道のりは長いです。

 

とりあえず基本的な正常の形を頭に叩き込もうと思います。「理由は分かりませんが〇〇という理由でこの心電図は異常です。」と言える事を最初の目標に頑張ります。

 

学生の頃心電図の実習ありましたが、何をしていたのでしょうか。あの頃は出来ていたのになあと思う事が最近増えてきています。そういう年頃なのでしょうか。

(パイナップル頭)

プレゼンを終えてホッとしているところ

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