
臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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糖尿病のお薬・・・αグルコシダーゼ阻害薬(αGI)
今回は、インスリン分泌非促進系薬剤のうちαグルコシダーゼ阻害薬(αGI)を紹介します。
【機序】
・小腸において二糖類からブドウ糖への分解を阻害し、糖の吸収を遅らせて食後の急激な血糖上昇を抑える。
【特徴】
・二糖類が未消化のまま大腸に行き、それが大腸の細菌叢により発酵されてガスが発生する。このため副作用として、おならや腹部膨満感などがある。
・体重が増加しにくい。
【禁忌】
・重症感染症、術後などでは使用しない
【副作用】
・重篤な肝機能障害
・開腹手術歴がある人、高齢者では腸閉塞に注意
空腹時の血糖はそれほど高くないけど、食後高血糖があるような、比較的軽症の糖尿病患者さんに向きます。しかし中等症以上の糖尿病では他剤との併用薬という位置づけです。糖尿病の前段階である耐糖能異常における2型糖尿病発症を抑制する目的で処方する場合もあります(ボグリボースのみ)。食事の直前に服用しないと効果が大きく減弱してしまうので、その点で向かない患者さんがいます。
もしαGIを服用中の患者さんが低血糖を起こした場合は、ブドウ糖を服用させないと速やかに血糖が改善しないので注意が必要です。
アカルボースは1回50㎎から開始し、1回100㎎まで増量できます。ボグリボースは1回0.2㎎から開始で、0.3㎎まで増量可能です。昼食直前の服用はどうしても飲み忘れが多くなるので、編集長は朝夕食直前で処方することが多いです。
(編集長)
今日のER♪
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