
臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
【本日より受付開始】第24回水戸医学生セミナー
お待たせしました!
先週からご案内していた第24回水戸医学生セミナーの募集を本日から開始します。
水戸医学生セミナーとは水戸済生会総合病院とお隣の水戸協同病院との共催で、2010年から新型コロナ流行前の2020年までの10年間に計20回を開催した医学生向けのイベントです。全国から医学生がのべ160名以上参加してくれ、セミナーに参加した医学生が当院や水戸協同病院の初期研修医となってくれた人も多くいました。
この水戸医学生セミナーを今年3月に水戸済生会の単独開催で復活したのですが、我々の心配をよそに、応募開始から1週間もたたずに定員に達してしまいました。
セミナー終了後のアンケートでは、参加者から
・学校の授業だけでは得られなかった生きた知識を知ることができました。講義+趣味レーションのサイクルは学んだことを刻み込みやすく、翌日のメディカルラリーでも生かすことができました。
・実際の救急現場を想定した雰囲気を感じられたとともに、アウトプットを重ねないとなかなか主導して動けないという経験ができたこと自体がとても良かったです。
・次回も挑戦します!
など嬉しいコメントをいただき、復活の手ごたえを感じて、今回は下記の日程で水戸済生会と水戸協同の共催で行うことにしました。
今回の水戸医学生セミナーでは「内科と救急のエッセンスを体験しよう」をテーマに水戸済生会ではJATECなどの外傷対応を含めたメディカルラリーを、水戸協同では鑑別診断とベッドサイドでのフィジカルアセスメントを扱います。
大学では扱わない内容ですので、ぜひ挑戦してみてください!あなたの参加をお待ちしています!
【開催概要】
日時: 2025年7月12日(土)~13日(日) 1泊2日
*2日目は14時頃に終了予定です。
場所:水戸済生会総合病院、水戸協同病院 (宿泊は当方で準備します)
対象:全国の 医学部 4、5、6年生 計12名
費用:参加費、宿泊費は無料ですが、病院までの交通費はご負担ください。
主催:水戸済生会総合病院、水戸協同病院
お申込みは、下記の申し込みフォームに必要事項を入力のうえ送信してください。
定員になり次第締め切りとさせていただきますので、今すぐお申込みください!
<申込時の注意点>
・上記フォームに必要事項をご記入いただき、内容をご確認のうえ、「送信する」ボタンを押してください。送信いただくと、入力したメールアドレスに自動返信メールが届きます。追って、担当者よりご連絡差し上げます。
・上記フォームよりお申込みいただくと、専用のマイページが作成されます。今後のご連絡ややり取りはマイページにて行います。以前にフォームを送信済みの方はマイページからご連絡ください。
・自動返信メールにはログインに必要なIDとパスワードが記載されておりますので、必ずマイページへログインが出来るかご確認をお願いします。
(編集長)
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
総合診断能力を有するスペシャリスト
を目指します
◆病院見学に来ませんか?
当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?
どんな生活を送っているのか?
あなたの目で確かめてみてください!
病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。
なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、
下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。
↓
https://recruit-mito-saisei.jp/entry
頭が真っ白になりました・・・
「冷静に考えればそんなに難しいことじゃないのに、あの場でいろいろ言われると頭が真っ白になる・・・・。できなかったことは悔しいけど学生のうちに「知っているのとできるのは違う」ってことに気が付けたのは大きな収穫でした。」
これは以前に開催した水戸医学生セミナーでのメディカルラリーを終えた直後の参加者の言葉です。ラリー中に、この医学生が何をしていいのか分からず立ち尽くしていたので、終了後にスタッフが「どうでした?」と尋ねたらこの言葉が返ってきたそうです。
水戸医学生セミナーでのメディカルラリーは、医学生と研修医の4,5名が1チームとなって、約20分間のステージ中にスタッフが演じる患者のトリアージ、診断、処置を行い、その点数を競うものです。スタッフは臨調感あふれる演技で、参加者を戸惑わせます。冒頭の医学生は、外傷患者を評価して、それに続けて現場での処置をしようとしていたのですが、別の傷病者役のスタッフから「はやく何とかしてくれ!」と大声で言われてしまったことで頭が真っ白になったのです。
あなたが知識としては知っている、理解していることでも、実際にやってみると出来ないことは多くあります。「そんなに難しいことじゃないのに・・・、」と、「できない自分」と今のうちに対峙しておくことは、これからの臨床の現場に出ていくあなたにとって間違いなく貴重な経験になります。
そんなメディカルラリーを体験できる水戸医学生セミナーを7月に開催します。現在申し込みの準備中で、もう少しでご案内できます。来週のこのブログのチェックをお願いします!
(編集長)
第23回水戸医学生セミナーでの一コマ
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どこまで診断に迫れるのか?
病棟から「患者さんがおなかを痛がっています」とコールがありました。
あなたは他にもいろいろやることがあったので、とりあえずCTをオーダーして撮ってもらいました。画像を確認すると、腹痛の原因となりそうなものはありません。腹腔内にフリーエアもないし、膵臓も腸間膜脂肪織の異常も見当たらない。胆嚢も腫大していない。少なくとも虫垂は腫大していなさそう。なんとなく自信はないけど、大きな見落としはしていないはず・・・。
CTを確認した後で、患者さんのところに行ってみたら、そんなに具合悪くなさそうです。腹部の身体診察をしても痛がりません。よくよく聞くと、剣状突起のところを押すと痛いので、気になって看護師さんに言っただけ・・・。
身体診察をしておけば、わざわざCTを取る必要はなかった・・・。あなたには似たような経験はないですか?
身体診察で全ての診断ができる訳ではありませんが、鑑別診断をかなり絞り込めます。そして検査の手間やノイズに振り回されることなく診断に最短でアプローチできる必須のスキルです。
水戸医学生セミナーの初日に水戸協同病院で行われるPhysical examination roundでは、実際に入院している患者さんに協力いただき、ごく簡単な患者情報のみを与えられる以外は、身体診察のみであなたに診断を考えてもらう企画です。
五感をフルに使って真剣に身体診察に取り組み、身体診察後の詳細なフィードバックを受けると、もう一度ベッドサイドに行ってみたくなるはずです。あなたは身体診察のみでどこまで診断に迫れるのか?ぜひ挑戦してみて下さい。
水戸医学生セミナーの募集がもうすぐ始まりますので、このブログのフォローをお願いします!
(編集長)
第23回水戸医学生セミナーでの一コマ
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
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ちょっと想像してみて下さい・・・
研修医になってもう3か月目になります。
何度かER当直もして、まだまだ言われたことしかできないけど、なんとかこなせるようになってきました。内科系の患者も、小児科の症例もそして骨折など、ちょっとした外傷の症例も経験したかもしれません。医学生のあなたも、来年の今頃はきっとこんな状況になっているはずです。
でも、ちょっと想像してみてください。
もし、あなたがER当直をしている時に多発外傷患者が搬送されて来たら・・・。
しかも3人同時に搬送されて来たら・・・。
上級医が来るまでのわずかな間とはいえ、患者さんを目の前にして、何から手を付けたらよいのか、最初に何をすべきなのか、あなたは準備が出来ていますか?
こんな時に役に立つのがJATECです。JATECはJapan Advanced Trauma Evaluation and Careのことで外傷患者への初期対応を定めた、言ってみればACLSの外傷版です。
もしあなたがJATECを知っていれば、当直中に重傷多発外傷患者が搬送されて来ても、慌てることなく初期評価・初期対応が出来ます。少なくとも外科医や上級医が来てくれるまでの場をつなぐことがあなたにもできるようになります。研修医になって最初の外傷患者に遭遇した時から、役立つことを実感できるはずです。
ただしJATECは受講の機会が少なかったり、費用も高いなど、あなたが受講するには少々ハードルが高いのが実情です。でも、水戸済生会ではコロナ前まで医学生のあなたにもJATECのエッセンスを学んでいただくセミナーを開催していました。それが水戸医学生セミナーです。
水戸医学生セミナーとは2010年から新型コロナ流行前の2020年まで20回を開催した医学生向けのセミナーです。水戸済生会総合病院とお隣の水戸協同病院との共催で、全国の医学生が参加し、リピーター参加者もいるなど好評を博していました。20回も開催していたので、参加した医学生はのべ150名以上いて、セミナーに参加した医学生が当院や水戸協同病院の初期研修医となってくれた人も多くいました。
そんな水戸医学生セミナーを今年3月に復活させました。5年ぶりだったので、どうなるか心配だったのですが、我々の心配をよそに応募開始から1週間もたたずに定員に達して、さらにセミナー終了後のアンケートでは大変な高評価をいただきました。そんな復活の手ごたえを感じて、この夏に水戸済生会総合病院と水戸協同病院の共催で行うことにしました。
両病院の強みを生かした内容となっていますので、救急だけでなく必ずあなたに役立つ内容になっています。もう少しでご案内できますので、このブログのフォローをお願いします!
(編集長)
第23回水戸医学生セミナーでの一コマ
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「スイッチをいれてCSCATTT」と「いざ!危機管理!」
今回は第23回水戸医学生セミナーからのシェアです。
水戸医学生セミナーで行うメディカルラリーでは多数傷病者を扱うMCLSの内容も含まれます。このMCLSについては、今年1月に紹介する記事を書きましたが、その中でMCLSのキモは「すしあんじょうほう場所とりTTT」と紹介しました。
MCLSの記事を読む
内容としては同じことなのですが、今回の水戸医学生セミナーでは「スイッチを入れてCSCATTT」で説明されていました。そこで今回はこのCSCATTTについて解説します。
スイッチを入れて:ここは災害現場、通常とは違うと自分にスイッチを入れる
C: Command & Control 指揮と統制
S: Safety 安全
C: Communication 情報伝達
A: Assesment 評価
T: Triage トリアージ
T: Treatment 治療
T: Transport 搬送
そして、災害現場で収集すべき情報が「いざ!危機管理!」です。
い:いつ? どんな?
ざ:座標、正確な場所
き:危険な状況、危険物
き:緊急機関、応援要請
かん:患者数、重症者数
り:利用経路
災害医療は自分には関係ないと思うかもしれませんが、こればかりは分かりません。ぜひとも頭の片隅にでも覚えておくといいと思いますよ。
(編集長)
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第23回水戸医学生セミナー 開催報告
3月15日と16日に第23回水戸医学生セミナーを開催しました。
5年ぶりの開催でしたが、今回は筑波大学からの参加が最多で、東邦大や順天堂大、独協医大、国際医療福祉大などの首都圏を中心とした大学、そして遠くは愛媛大学や大阪大学から定員を超える13名が参加してくれました。
コロナで中断していたので実際に参加したことのある研修医はもちろんいませんし、看護師などのスタッフも経験者は数名程度という感じでした。でも、コースディレクターを務めてくれた救急科の高瀬先生を中心に、資料もすべて作り直して実技練習を多くとるなど、非常に工夫されたものになっていて、編集長的には感激でした♪
1日目は昼から開始し、アイスブレイクをする必要がないくらい参加したい学生も研修医も打ち解けあった状態でBLS、ALS、JATEC、MCLSの講習と実技を行いました。今回の講師役は高瀬先生に加えてJ1の中尾先生、立枝先生、J2の友永先生が務めてくれました。もうすぐ3年目になるので、講師役も落ち着いたものでした。夕方には終了し、夜は参加者と研修医とで作戦会議をしていたようです♡
2日目のメディカルラリーでは2つのステージを準備しましたが、メディカルラリーの経験歴のある医学生もいて、まるで研修医のように落ち着き払っていたりと、編集長的には見ごたえがありました。特に外傷対応のステージでは黒判定が出たチームがあったりと、だいぶ盛り上がっていました。
しばらくぶりの開催で編集長的にはちょっと心配でしたが、結果としては非常に完成度の高い、素晴らしい出来でした。参加者からも「次回も挑戦します!」といったうれしい感想をいただきましたので、以前と同様に夏の開催を計画します。ご期待ください!!
(編集長)
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傷病者のトリアージ・・・START法
第23回水戸医学生セミナーまで、あと1週間となりました。
今回のコースディレクターを務める救急科の高瀬先生を中心に、講義やメディカルラリーの準備に励んでいます。しばらくぶりの開催で、院内でも前回のラリーを経験している人が非常に少なくなっているのですが、新しいものを作るという意気込みで頑張っています。ぜひ当日をお楽しみに♪
さて、そのメディカルラリーのシナリオをここで教えることはできませんが、過去の医学生セミナーでは毎回MCLSの内容も取り上げられてきました。MCLSでは多数傷病者のトリアージと情報共有がとても重要になりますが、今回は予習としてこれらを紹介します。もちろん医学生セミナーに参加しないあなたにも役立つ内容ですよ。
まずはトリアージ区分です。
区分Ⅰ 《赤》:緊急治療群 生理学的異常、救命処置が必要
区分Ⅱ 《黄》:非緊急治療群 すぐに治療は必要ない 歩行不能
区分Ⅲ 《緑》:歩行可能、必ずしも治療を必要としない
区分 0 《黒》:蘇生の可能性が低い 死亡
傷病者をこれらの区分に分けていくわけですが、この時用いられるのが「START法」です。STARTはSimple Triage and Rapid Treatmentの頭文字ですが、次の手順で行われます。
START法の補足ですが、
・一度区分が決まったら先には進まない
例えば、呼吸数>30回なら赤と判定。この人には脈のチェックも従命指示も行わないとうことです。
・一次トリアージでは処置は行わない
出来るのは気道確保(しかも用手的、昏睡体位のみ)と圧迫止血のみ
・その後の循環評価で①皮膚の蒼白・冷汗、触知微弱、脈拍>120回/分なら赤として良い
その結果をトリアージタグに記載して、傷病者の右手首につけます。こうすることで傷病者情報の共有が可能となります。さらに搬送されるまで評価を繰り返して、患者の容態変化に気を配ることも重要です。
(編集長)
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「MIST」と「おいも」
あなたがERで日勤をしていると救急隊からの搬送要請が入りました。ちょうど指導医の先生が処置中だったので、あなたがホットラインに出ると、30歳代男性のバイクの単独事故とのこと。
こんな外傷患者の時には、救急隊からどんな情報を得て、どんな準備をしたらよいでしょうか?あなたは準備ができていますか?
↓
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こでのポイントが「MIST」です。
MISTとは
M:Mechanism 受傷機転
I:Injury 受傷部位
S:Sign バイタルサイン
T:Treatment 治療・処置
これらの情報をある程度得られたら、次は受け入れ準備です。
スタッフの召集と情報共有を行い、カルテがあれば過去の状況を確認しましょう。モニター類の準備や感染防御も大事です。そして加温された輸液やエコー、ポータブルレントゲンの準備まで出来ると完璧です。
いよいよ救急車が到着しました。救急車を降りて、ERのストレッチャーに移すまでの間も無駄にしません。出迎えたら、ストレッチャーで搬入される患者さんに話しかけます。
話かけながらABCDの異常が無いかをざっと確認(第一印象)します。
・発語の有無 → Aの評価
・息遣い → Bの評価
・意識状態 → Dの評価
・皮膚と脈をみる+外出血の有無 → Cの評価
細かくなくてOKですから、これらを15秒以内で行います。そして、ここで得られた第一印象をもとにしてスタッフに指示を出します。
具体的には、
①アンパッケージ
外傷患者はバックボードに固定されて運ばれてきますので、頸椎の保護をしながら頭側から固定を解いていきます。
②おいも
「お」はOxgen酸素投与、「い」はivライン(静脈)確保、「も」はモニター装着 をスタッフに指示します。そして全身観察できるように衣類の除去もしていきます。
外傷患者では、救急隊からの情報収集「MIST」と、ERに到着してからの第一印象、そしてスタッフへの「おいも」の指示というスピーディーな動きが大事になります。実際のERでは、分かっていても声が出ない、動けないことは良くあります。繰り返し練習と実践することが大事になります。
今回紹介したのはJATECのほんの一部ですが、水戸医学生セミナーではこんな外傷患者の対応も学べて、メディカルラリーで体験できます。この記事が公開された時点で、定員まであと2名となっています。迷っているあなたは、今すぐ下記バナーをクリックしてお申し込みください!
(編集長)
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水戸済生会総合病院の臨床研修は
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MCLSとは?
ただいま第23回水戸医学生セミナーの参加申し込み中です!
おかげさまで定員まであと少しになりました。
定員になり次第締め切りますので、参加をお考えのあなたは今すぐ下記バナーからお申込みください!
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さて、水戸医学生セミナーでは2日目にメディカルラリーを行います。今回のラリーのシナリオを現在作成にとりかかっていますが、第20回までは内因性疾患をベースにACLSを行うシナリオと、外傷患者にJATECやMCLS対応を行うシナリオの、2つがありました。
ここで出てくるMCLSとは、Mass Casualty Life Supportという大規模災害や多重事故など、多数傷病者への対応標準化トレーニングコースのことです。
多数傷病者がいる場合は、通常の臨床と異なるので、日常臨床からスイッチを切り替える必要があるため、トレーニングが必要です。これは2011年の東日本大震災を経験してから、必要性を実感して医学生セミナーのラリーでもMCLSを取り扱うようにしたという経緯があります。
そのMCLSのキモは、「すしあんじょうほうよう場所取りTTT」
あなたには、何のことだか分からないかもしれませんが、講習の中でこの言葉が何度も何度も出てきます。その意味ですが・・・、
す :スイッチ
し :指揮
あん:安全
じょう:情報
ほう:報告
よう:要請
場所取り:活動場所の設定
T: Triageトリアージ
T: Treatment治療
T: Transport搬送
まず、「スイッチ」ですが、「これは災害だ!多数傷病者事案だ!」と認識して、自分とチームと本部にスイッチを入れる必要があります。スイッチを入れることで、通常の病院での診療ではない、少ないリソースしかない、災害モードで活動することが周知されます。
このような大学ではほぼ扱わないMCLSについて経験できる第23回水戸医学生セミナーは、定員まであとわずかです。今すぐ下記バナーをクリックしてお申し込みください!
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メディカルラリーとは?
ただいま第23回水戸医学生セミナーの参加申し込み中です!
続々とお申し込みをいただいています。
定員が12名と少ないですので、お早目にお申し込みください!
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あなたはメディカルラリーをご存知でしょうか?
医学生のあなたはメディカルラリーなんて聞いたことが無いかもしれませんが、水戸医学生セミナーの参加者が一番悔しがってリベンジを心に誓うのが、このメディカルラリーです。
コロナで一時途切れましたものの、救急科の先生たちや救急隊が参加するメディカルラリーは国内各地で行われていますが、日本でのメディカルラリーは2002年に開催された大阪の千里メディカルラリーが日本で最初のラリーでした。
*YouTubeで「千里メディカルラリー」と検索するとたくさん出てきます。
なぜ国内でラリーが開催されるようになったのか?これには水戸済生会の前救命救急センター長である須田先生が深く絡んでいます。
須田先生はとっくに還暦を過ぎていますが、今でも時々、ドクターカーやドクターヘリに搭乗している筋金入りの救急医です。この須田先生が海外でメディカルラリーなるものがあると聞いて、2001年に他の2人のドクターと参加しました。そのラリーはメディカルラリーの元祖と呼ばれるもので、今から約30年前の1997年からチェコで開催されている「Rallye Rejviz(ラリー・レビー)」です。
須田先生らはこの大会に日本から初めて参加した訳ですが、結果は散々なものだったそうです。例えば、車で指定された場所に行き、そこで「あの建物の中で何かあるぞ」と言われ、そのまま入ったら銃で撃たれてすぐにゲームオーバーになったり、診断を付けることに気を取られ過ぎて周りの状況が把握できず時間切れなど、大会スタッフに「何しに日本から来たんだ?」と言われたそうです。
安全確認をしないで救急活動を始めてはダメという基本が頭に無かったり、院内の救急室と同じ感覚で野外での活動をしたりと、須田先生らはかなりショックを受けたそうです。
でも、実際の車がひっくり返してあるなど、町中がステージになっている臨調感いっぱいのラリーは非常に楽しかったので、日本に帰ってきて、一緒に参加した先生方と国内でラリーを開催したいと意見がまとまり、翌年の千里メディカルラリーの開催に至ったという話です。
水戸医学生セミナーのメディカルラリーでは、2010年の開催当初は須田先生にシナリオを作っていただいていました。ある意味、日本初のメディカルラリーの流れをくむ由緒正しい(?)メディカルラリーと言えます。そしておそらく国内唯一の医学生限定メディカルラリーです。
過去の参加者の感想は
↓↓↓
・メディカルラリーは初めてだったが、机上で学んだ知識を実際に活かすことの難しさを感じた。
・初めてのラリーで、患者さんを助けられませんでしたが、とても楽しかったです。またリベンジしたいです。
・打ちのめされました。
・実際の災害現場を模して体験することで、いつかこの場を経験した時にしっかり判断して適格な指示をできるようにしたいです。
・現場に出たときに自分がどのような問題に直面するのかを知るための良い機会だった。
ぜひあなたも、水戸医学生セミナーのメディカルラリーに挑戦してください!
セミナーの詳細は下記URLをクリックし、ページ最下段のお申し込みフォームからお申込みください。定員になり次第、受付を終了させていただきます。
【開催概要】
【日程】 2025年3月15日(土)、16日(日) 1泊2日
(1日目は13時開始予定。2日目は13時30分終了予定です)
【場所】 水戸済生会病院
(宿泊は水戸市内のビジネスホテルを予定)
【対象】 全国の 医学部 3、4、5年生 計12名
【内容】 1日目 JATEC、MCLSを中心とした講義と実技
2日目 水戸済生会総合病院でのミニメディカルラリー
【費用】 参加費、宿泊費は無料(病院までの交通費はご負担ください)
(編集長)
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