臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

水戸済生会総合病院 内科専門研修プログラムのご案内

2019.08.22
カテゴリー: 後期研修

当院では、基幹型の内科専門研修

プログラムを有しています。

 

実績としては、初年度(専攻医2年目)

が1名で、今年度は0名です。

(もちろんこの他に、他施設から

ローテーションで来てくれている

専攻医もいます)

 

まだまだ実績は少ないのですが、

当院で内科専門研修を行うメリットは、

いろいろあるので、もっと知って

もらいたいところです。

 

特徴を挙げると、

消化器内科、循環器内科、腎臓内科を

中心に、できるだけ早くサブスペシャルティ

領域の専門医資格(以下、サブスペ専門医)

を取得することを目指しています。

 

消化器内科、循環器内科、腎臓内科では

施設を異動することなく、当院のみの

研修で、サブスペ専門医試験を受験

できます。また、各領域で関連する

多くの資格を取得可能です。

 

このため、個々の希望を聞きながら、

希望診療科の連動研修(並行研修)を

取り入れて、プログラムを組んでいます。

 

 

ただし、知っておいて欲しいことが

あります

 

内科専門医プログラムでは、内科

全領域の症例経験を求められています。

 

初期研修中に経験した症例も一部

含めることができますが、いまさら

なぜ、全領域の症例を経験しなければ

ならないのでしょうか?

 

それは、果たしてそれでいいのか?

と、首をかしげたくなる状況が

あったからです。

 

例えば、同じ消化器内科なのに、

肝臓屋と内視鏡屋とで

「それはうちじゃねえ」

患者を押し付けあっている。

 

循環器内科では、心不全患者を

虚血屋と不整脈屋とで、

「あっちに聞いてくれ」

 

専門領域しか研修していないと、

患者さんを振られても

「それはうちじゃねえ」となって

しまいます。

 

直接聞いたわけではありませんが、

専門医制度が議論されている中で、

内科学会の上層部では、内科医が

これでいいのか、という危機感が

あったそうです。

 

こういった背景から、内科学会の

専門研修プログラムには、「理念と

使命」にいろいろ書いてありますが、

 

「得意・不得意があっても、

まずは患者さんを診察してみる」

 

そのうえで

「適切な診療科に相談できる」

ようになってもらう。

 

ちょっと大胆かもしれませんが、

編集長は、これが内科専門研修

プログラムの目的だと考えています。

 

ここで、勘のいいあなたは、

疑問を持つかもしれません。

 

最初に書いたように、当院では

サブスペ専門医取得を勧めており、

矛盾ではないかと。

 

サブスペ専門医取得を勧める理由は、

自信をつけてもらいたいからです。

 

内科領域は幅広く、すべてを深く

習得することは並大抵のことでは

できません。

 

でも、自分の好きな領域であれば

たとえ手技はできなくとも、治療方針に

ついて判断したり、その領域の専門医と

議論ができます。

 

他の診療科の先生から、相談されたり、

頼りにされます。これは大きな自信に

なります

 

当院では、内科専門研修プログラムを

とおして、総合診断能力を有する

スペシャリストとして、同時に

医療を支えるチームの一員として

『疾患』のみならず『患者さん』を

診ることができる医師を目指して

欲しいと考えています。

(編集長)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆病院見学はもうお済みですか?

どうやって研修病院を決めたらいいのか

分からない・・・。

 

それには病院見学をするのが一番です。

さらに直接研修医から話を聞くのがベストです。

実際に見学に行くと、想像以上に雰囲気が

違うことに気づくでしょう。

 

ぜひ夏休みを利用して、当院へ見学に

お越しください。あなたの目でリアルな

研修生活をのぞいてみて下さい。

 

◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは

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茨城県修学生サマーセミナー@水戸済生会総合病院

2019.08.20
カテゴリー: 初期研修

茨城県では、修学生や地域枠の

医学生を対象に、サマーセミナーを

開催しています。

 

県内各地の医療機関の見学などが

主な内容ですが、先日は当院に

20名の修学生が来てくれました。

 

 初期研修医との懇談風景

 

参加者のほとんどが1年~3年生

でしたので、すぐに初期研修とか、

診療科のことなどは、イメージ

しにくかったかもしれません。

 

でも、午前中だけの、慌ただしい

スケジュールでしたが、当院の

初期研修医から、直接にいろいろと

話を聞けたことは大いに刺激に

なったようです。

 

次は、ゆっくりと時間を取って

病院見学にお越しください!

(編集長)

 

あいにくドクターヘリは不在でしたが、ヘリ格納庫見学

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◆病院見学はもうお済みですか?

どうやって研修病院を決めたらいいのか

分からない・・・。

 

それには病院見学をするのが一番です。

さらに直接研修医から話を聞くのがベストです。

実際に見学に行くと、想像以上に雰囲気が

違うことに気づくでしょう。

 

ぜひ夏休みを利用して、当院へ見学に

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水戸済生会総合病院 後期研修(専門医プログラム)のご案内

2019.08.17
カテゴリー: 後期研修

初期研修2年目のあなたなら

後期研修(専門医プログラム)を

どうするか、悩んでいるはずです。

 

どの診療科にするか?

今の研修病院に残るのか?

それとも大学に行くのか?

 

いろいろな先生に聞けば聞くほど

どうしたらいいのか分からなくなる。

 

などなど、悩みは尽きません。

 

このブログをリリースする時点では

来年度の専攻医登録に関して

専門医機構からスケジュールは

まだ発表されていません。

ですが、9月下旬か10月初めには、

専攻医登録が開始すると言われて

いるようですので、時々チェック

しておいて下さい。

(専門医機構のサイトはこちら)

 

当院では、基幹型の内科専門医

プログラムを有しています。

それ以外の診療科は筑波大学などを

基幹施設とするプログラムの

協力施設として後期研修を行う

ことができます。

 

当院の内科専門医プログラムに

ついては、すでに複数の方から

問い合わせをいただいていますが、

次回以降で紹介していきたいと

思います。

 (編集長)

エコーのトレーニング中

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◆病院見学はもうお済みですか?

どうやって研修病院を決めたらいいのか

分からない・・・。

 

それには病院見学をするのが一番です。

さらに直接研修医から話を聞くのがベストです。

実際に見学に行くと、想像以上に雰囲気が

違うことに気づくでしょう。

 

ぜひ夏休みを利用して、当院へ見学に

お越しください。あなたの目でリアルな

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肺炎患者の対応 その3

2019.08.15
カテゴリー: カンファレンス 内科

市中肺炎(CAP)の続きです。

 敗血症の有無や重症度の

評価を行った後は、抗菌薬の

選択を考えます。

 

抗菌薬を選択する際は、大きく

・定型肺炎

・非定型肺炎

の2つに分けて考えます。

 

定型肺炎とは、肺炎球菌や

インフルエンザ桿菌、

モレキセラ・カタラーリス

などによる肺炎のことです。

 

一方の、非定型肺炎は

マイコプラズマやクラミドフィラ

(クラミジア)による肺炎の

ことを指します。

 

青木眞先生の「レジデントの

ための感染症診療マニュアル」

によれば、定型肺炎は、肺に

病像が限定される傾向あるそう

ですが、一方の非定型肺炎

では、頭痛や筋肉痛、皮疹、

関節痛など、肺外の臨床像が

目立つ傾向にあることから

名づけられたそうです。

 

とはいっても、青木先生も

書いているように、定型肺炎と

非定型肺炎を臨床的に

区別することは難しいのです。

 

そこで編集長のおススメは、

 

・定型肺炎

ペニシリン系やセフェム系が効く肺炎。

・非定型肺炎

ペニシリンやセフェムが効かない肺炎

 

と覚えておくと便利です。

 

非定型肺炎の起炎菌である

マイコプラズマとかクラミドフィラ

(クラミジア)では、ペニシリンや

セフェムが効きませんので

マクロライド系やキノロン系を選択

します。

 

この、定型肺炎と非定型肺炎を

どうやって見分けるかは

スコアがあったりしますが、

実際にはどうかな?という印象です。

 

参考までに・・・

 

編集長的に一番役に立つのは

グラム染色です。(もちろん良質の

喀痰を染色するのが前提です)

 

グラム染色で

・起炎菌が分かれば定型肺炎

・何も見えなければ非定型肺炎

と推定できます。

 

一番よくないのが、

CAP=セフトリアキソン(第3セフェム)

とワンパターンになってしまうこと。

 

非定型肺炎のことなど、これっぽっちも

考えていないのはNGです。

 

患者の話をよく聞いて、マクロライドを

選択するのか、セフェムにするのかを

症例ごとに、よーく悩んでください。

 

 

そのほか、定型肺炎の起炎菌として

黄色ブドウ球菌やクレブシエラ、

緑膿菌も記載されていることもあります。

 

ですが、

黄色ブドウ球菌はインフルエンザ罹患後

クレブシエラはアルコール依存患者

緑膿菌は気管支拡張症の患者

といった、限られた状況で起炎菌と

なるので、CAP患者さんで、毎回

全部をカバーする必要はありません。

 

定型肺炎か?非定型肺炎か?

抗菌薬の選択をどうするか?

基本通り、病歴や既往を確認して

決めていきましょう。

 (編集長)

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より現場に即した内容です・・・・第20回水戸医学生セミナー

2019.08.13
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

当院で実習した医学生から

こんな感想を聞いたことがあります。

 

「今までは救急医というのは、

ひたすら蘇生のために胸骨圧迫を

しているイメージでした。でも、

実習を終えて考えが変わりました。

救急科の先生たちは、家族などとの

コミュニケーションをとることに

すごく気を使っていました。厳しい

状況を家族に、いかに理解して

もらうか。救急医療は、蘇生だけ

ではないことを、理解できました。」

 

その通りです!

ERに搬送されてくる重症患者には

いろいろな状況があります。

 

仕事先で倒れた人もいます。

家族に連絡がつかない人もいます。

たとえ家族がいても、状況を呑み込め

ないことも多々あります。

 

ERでは、会ったその瞬間に

(家族を含めた)関係者の状況を

把握して、相手が理解できるように

コミュニケーションを図らないと

いけません。

 

ERの現場ほど、コミュニケーション力が

重要なのです。

 

先日の第20回水戸医学生セミナーの

2日目に行われたメディカルラリーでも、

こういったSensitiveな内容が含まれて

いました。

 

これは昨年からの傾向なのですが、

昨年の記事はこちら

ACLSやJATECを駆使して、蘇生に

全力を尽くすのではなく、

短い時間で患者背景の把握や

家族の気持ちを上手く聴取して

患者の希望していた看取りに

つなげていくことを求める内容でした。

 

単にACLSやJATECが出来るように

なれば良いわけではありません。

 

患者さんや家族とどう向き合うか?

つねに考え続けることが大事です。

 

進化を続ける水戸医学生セミナーの

メディカルラリー。

 

次回はあなたも挑戦してみて下さい!

(編集長)

 

家族役のスタッフからもよく話を聞いています

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肺炎患者の対応 その2

2019.08.10
カテゴリー: カンファレンス 内科

前回に続いて、肺炎についての

ポイントを整理していきます。

 

今回は市中肺炎(CAP)です。

 

最初に質問です。

CAPの患者さんをみた時に

最初にすることは何でしょう?

最初にすることは

①敗血症の有無の評価

②重症度の評価

の2つです。

 

敗血症の有無は、

quick SOFAで評価します。

 

2点以上なら敗血症疑いとして、

さらにSOFAスコアで評価します。

  

では、重症度の評価は?

この時に用いられるのが、

A-DROPです。

 

入院させるのか、それとも

外来で治療するのかの

判断材料になります。 

各項目を1点としてスコア化します。

それを基に治療方針を判断します。

 

0点なら軽症:外来治療

1~2点なら中等症:外来もしくは入院

3点なら重症:入院

4~5点なら最重症:ICU入院

 

ポイントは、レントゲン所見が

入っていないことに注意しましょう。

 

例えばレントゲン所見が大したこと

なくとも、SpO2が低ければ

ヤバいと判断する必要があります。

 

これを頭に入れておいて、

指導医の先生に上手にプレゼン

して下さい。

 

例えばこんな感じで・・。

 

「71歳の男性のCAPで、

qSOFAは0点ですが、

A-Dropが2点(年齢・脱水)でした。

SpO2も92~94%と低めなので

入院させた方がいいと思いますが・・・。」

 

とプレゼンできればイイですね。

(編集長)

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低酸素血症の鑑別・・・・水戸医学生セミナーより

2019.08.08
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

第20回水戸医学生セミナーから、

イイところを紹介します。

 

今回は1日目の午後に

水戸協同病院で行われた

ケースカンファからです。

 

水戸協同病院のメインは

Physical examination round

ですが、この後にはケース

カンファがあります。今回は

総合診療科の橋本先生から

症例提示でした。

 

実は橋本先生も、学生の頃に

この水戸医学生セミナーに

参加して、衝撃を受けた一人です。

そして、今は水戸協同病院で

大活躍中の先生です。

 

 

さて、症例は80歳代の女性。

独居でADLも自立していて

症状は特にないのですが、

かかりつけ医で酸素飽和度(SpO2)の

低下を指摘され、紹介となりました。

 

バイタルは問題なく、呼吸回数も

速くない。

 

でも座位でSpO2が<90%。

ところが臥位にするとSpO2が

正常化しました。

 

さて、この情報だけですが、

あなたは分かりましたか?

 

答えは

Platypnea Orthodeoxia syndrome

(POS)です。

 

(読み方は・・・、プラティプネア・

オルソデオキシア・シンドローム

でイイはずです)

 

Platypneaとは、座位で増強する

呼吸困難感のことを意味します。

 

Orthodeoxiaは、体位によってSpO2が

低下することを意味するそうです。

 

この症例のように、高齢者に多く

座位になるとSpO2が低下して、

臥位になると正常化することで

気づかれます。

 

原因としては、心房中隔欠損(ASD)

や卵円孔開存(PFO)などの右左

シャントがあることが前提です。

 

さらに、円背などの影響で心臓の

位置が通常と変わる状況があると、

体位(座位)によって、下大静脈からの

流入血流が心房中隔方向を向いて

しまい、酸素化されていない血液が

右左シャントを介して動脈血側に入る

ことでSpO2の低下を来すとされています。

 

橋本先生の症例は、最終的に

心房中隔の閉鎖術までやって

元気に過ごしているという貴重な

症例でした。

 

座位でSpO2が下がり、

臥位でSpO2が上がる、とくれば

POSを思い浮かべてください!

(編集長)

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実際の車が!・・・第20回水戸医学生セミナー

2019.08.06
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

8月2日と3日に開催された

第20回水戸医学生セミナー

からです。

 

今回のセミナーは20回目の開催を記念

して、メディカルラリーを臨調感たっぷり

に充実させてみました。

 

どういうことかと言うと・・・、

 

通常は、病院内で行う外傷・多数

傷病者のステージを、炎天下ながら

屋外で開催してしまいました。

 

さらに、そのステージまでは、

病院の救急車で移動。

 

交通事故で多数傷病者がでたという

設定でしたが、到着したステージでは

実際の車が横転してあり、患者役の

スタッフが迫真の演技で、参加者を

惑わせていました。

 

 

千里メディカルラリーなど、大きな

ラリーでは実際の車が使われている

のを知っていたので、編集長は前から

水戸医学生セミナーでもやりたいと

思っていました。

 

幸いなことに、「20回記念」に乗じて

院長に掛け合ったところ、OKをもらえ、

さらに、救急科のスタッフの協力で実現に

至りました。

 

参加者の感想は

 

・救急車にのって現場に行くので、

 すごくテンションが上がった

・実際に車が横転していてびっくりした。

・どうやって車を横転させたのですか?

 

などと、インパクトがあったようです!

 

暑い中、汗だくで頑張っていただいた

スタッフの皆様、有難うございました。

(熱中症患者が発生しなくて良かった

です)

 

進化を続ける水戸医学生セミナーの

メディカルラリーに、次回はあなたも

挑戦してください!

(編集長)

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本日は2日目!ラリーの真っ最中です。 第20回水戸医学生セミナー

2019.08.03
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

昨日から2日間の日程で

第20回水戸医学生セミナーを

開催しています。

 

医学生に加えて、水戸済生会と

筑波記念病院の研修医、さらに

今回は2名の高校生もオブザーバー

参加してくれています。

 

昨日は、午前中にJATEC、MCLSを

中心とした講義と実技を行いました。

 

 

午後は当院のヘリポートでドクターヘリを

バックに記念撮影をしてから

水戸協同病院に移動。

 

 

水戸協同病院では、医学生のころに

このセミナーに参加したことのある

総合診療科の橋本先生による身体診察の

講義、Physical examination round、

ケースカンファと、濃密な1日目を

終えました。

 

 

本日は、当院でのメディカルラリーで

盛り上がっています。

 

しかも、今回は20回目の開催を

記念して、屋外でのラリーで

盛り上がっています!

 

セミナーの内容は、ブログで紹介

していきますので、お楽しみに。

(編集長)

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肺炎患者の対応 その1

2019.08.01
カテゴリー: カンファレンス 内科

肺炎は日常的に遭遇する疾患です。

たぶんあなたも担当したことが

あると思います。

 

ですが、よく遭遇するので、診療も

ついついワンパターンになりがちです。

 

例えば、肺炎ならA-Dropで評価して、

入院させたらセフトリアキソン(CTRX)

を開始。

 

他にも、高齢者でちょっとでも誤嚥が

疑われるなら、絶食にして

アンピシリン/スルバクタム(ABPC/SBT)

 

呼吸器関連肺炎(VAP)ならメロペネム

(MEPM)

 

まあ、間違っていませんが

色々なツールやガイドラインを

きちんと利用できているでしょうか?

 

このへんで、もう一度要点を整理

してみようと思います。

 

今回は肺炎の分類から。

 

肺炎患者を見た時は、まず

下記の3つの分類の、どれに

該当するのかを考えます。

 

・市中肺炎

 (CAP:Community Acquired Pneumonia)

・院内肺炎

 (HAP:Hospital Acquired Pneumonia)

・医療介護関連肺炎

 (NHCAP:Nursing and Health-Care 

 Associated Pneumonia)

 

それぞれの定義を確認しておきましょう。

 

CAPは

・病院外で日常生活を送っている人に

 発症した肺炎

 

HAPは

・入院48時間以上経過した患者に

 新たに発症した肺炎

 

NHCAPは

・医療ケアや介護を受けている人に

 発症した肺炎で、以下の1つ以上を

 満たすもの

 

①療養病床、介護施設、精神病床に

 入所している

②90日以内に病院を退院した

③介護を必要とする高齢者、身体障害者

④通院にて継続的に血管内治療

 (透析、抗菌薬、化学療法、免疫抑制剤

 等)を受けている

 

ちなみに、ここでの介護の定義は

PS(Performance status)≧3が該当します。

PS3とは、限られた身の周りのことしか

できない、日中の50%以上をベッドか

椅子で暮らしている、とされています。

 

次回は、CAPについて紹介します。

(編集長)

肺炎患者さんにPICC挿入中

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分からない・・・。

 

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