臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
糸は何を使いますか?
救急外来で、ちょっとした切り傷などで
受診される方いらっしゃいますよね?
その時に自分がどんな針や糸を使って
縫ってあげるのが一般的なのか、
迷ったりしていませんか?
とりあえず、おおざっぱな分類を覚えて
大外れがないようにおさえておきましょう。
針の種類
①角針
皮膚、繊維性組織などの固いところ
②丸針
やわらかいところ、血液などが漏れにくい
これがが原則です。
糸については、
分ける方法はおおざっぱに2方向、
モノフィラメントか編み糸か、
吸収糸か非吸収糸か。
編み糸(絹糸など)はしなやかで結びやすい
です。モノフィラメントは結びにくく緩み
やすいですが、感染源になりにくいです。
こういったことを考えて針や糸を選びます。
例えば、
①編み糸+非吸収糸
(絹糸、ニューロロン®など)
…血管の結紮、筋膜など
②編み糸+吸収糸
(バイクリル®など)
…皮膚の埋没縫合、消化管、筋膜、
尿路生殖器など
③モノフィラメント+非吸収糸
(ナイロン、プロリンなど)
…皮膚や血管など
④モノフィラメント+吸収糸
(PDS®など)
…皮膚の埋没縫合など
あくまで例であり、好みや各施設ごとに
多少の違いはあります。
ちなみに大まかな糸の太さを表にすると
こんな感じです
↓
では、救急外来でよくある例を
見てみましょう。
①頭部
おすすめはステイプラー、創部完治後も
抜きやすく一番いいかも。
どうしても縫いたいときには2-0など
太いナイロンなどで髪の毛と見分け
やすい色にしないと抜糸が大変。
②手や足
4-0くらいのナイロンなど。細かいところは
5-0くらい。子供の時などは少し細目の
糸を選択することも。
③顔など
5-0か6-0くらいのナイロンなど。
ERで縫合する時は参考にしてみて下さい。
(腎臓内科のベイマックス)
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こちらからご連絡ください。
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http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html
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