臨床研修ブログ
水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
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感染症診療で最初にすることは? 松永先生のカンファより
病棟でもERでも、あなたが
発熱患者に遭遇した時に、
何か抗菌薬を処方しないといけない、
こんな風に考えて、つい深く考えずに
抗菌薬を処方していませんか?
感染症のよくある誤解に
発熱=感染症
発熱=抗菌薬
抗菌薬=解熱剤
といったものがありますが、
これらは全て間違いです。
例えば、リンパ腫などの悪性腫瘍
でも発熱を来します。
リンパ腫なのに、抗菌薬を投与しても
解熱しないことは容易に想像できます。
つまり、
発熱≠感染症
発熱≠抗菌薬
ですね。
また、「抗菌薬を開始したのに解熱
しません」と、開始してまだ1日目
なのに言われてしまうことが
あります。
そもそも、抗菌薬は細菌を
やっつけるための薬ですから、
適切な抗菌薬が投与されても、
疾患によって解熱してくるまで
ある程度の時間は必要です。
つまり、
抗菌薬≠解熱剤
これも分かってもらえると思います。
ということで、感染症診療で
最初にすることは
目の前にいる患者さんは
ホントに感染症なのか?
それとも感染症以外なのか?
を考えてみることです。
あなたも一瞬立ち止まって
考えてみてください。
ちなみに、先日のカンファで
松永先生が何度も繰り返した
ポイントは以下の6つです。
①感染症?それとも感染症以外?
②診断の2つの軸
③治療の2つの軸
④抗菌薬
⑤経過観察の2つの軸
⑥投与期間の決定
これは毎回繰り返し出てくる
重要ポイントですので、
次回も続きを紹介します。
(編集長)
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