臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

抗菌薬で胆石 その2

2020.09.10

偽胆石症の診断には,腹部 CT や

腹部超音波検 査などの画像診断が

最も有用である。
 

腹部 CT では,胆嚢内に石灰化を伴う

胆砂様の 沈殿を示し,超音波検査でも

高輝度で音響陰 影を伴う胆砂様の

所見を示す例が多い。

偽胆石症発生のリスク因子としては,

①CTRX の1日2 g以上の投与

(小児例では1日2 g以上の 高用量投与や

長期投与例が多い)

②絶食による胆 嚢収縮能の低下

③脱水(胆汁量の減少や胆汁の濃縮)

④高カルシウム血症

⑤腎機能障害(CTRX の血中濃度上昇)

などが挙げ られている。
 

偽胆石症の治療は、多くが自然消失する

ため,自覚症状がなければ CTRX 投与を

中止として自然消失を待つことである。

 

ただし,胆嚢炎や黄疸,膵炎 などの

合併症をみた場合には,手術を含めて

通常の胆石症同様に適切な処置が

必要である。
 

CTRX 投与例の多くは,偽胆石症に

気付くことなく経過しているものと思われる。
しかし,腹痛や肝機能異常などを認めた

時には,本症の発生を念頭に速やかな

腹部 CT,腹部超音波検査などの

 画像検査を行い,CTRX 投与中止を

含めて適切な処置を行うことが重要である。

(Suzu)

救急車が途切れたところで、ちょっと一息

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

レジナビFair オンライン

東日本Week 2020 に

参加します!

 

当院は9月18日(金)18:30から

ライブ配信です。

レジナビのページはこちら

 

病院説明と質疑応答がそれぞれ10分間の

計20分間です。

ぜひご参加ください!

—–